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●倫理無き知性の愚かしさ

ノーベル賞を受賞した米科学者・ジェームズ・ワトソン博士の講演が、彼の差別発言によって中止になったことがありました。
イギリスの新聞の取材で、「黒人は白人よりも知性が劣る」と仰天発言をしたのです。

記者の取材に博士は、「アフリカに対する見通しは、本質的に悲観している」とコメント。
「すべての社会政策は、彼らの知性が我々と同等であるという事実に基づいて行われているが、
あの土地で出てきた結果はすべて、これが真実ではないことを示している」と続けました。

また、すべての人々が等しいと思いたいが、
「黒人の従業員を雇う人々は、(人々は等しいということが)真実ではないと分かっている」と主張しました。

サンデー・タイムズはこの発言を「アフリカ人は西洋人よりも知性が劣る、DNAパイオニア博士が語る」との見出しで、
一面に掲載したほか、これまでにワトソン博士が発した、議論を招いた発言を紹介しました。
この発言に、さまざまな方面から批判が相次ぎ、講演の中止に追い込まれたのです。


この事件は、知性と道徳はまったく関係が無いこと。
知性の暴走の怖さを教えてくれます。

かつて宗教団体・オウム真理教が、地下鉄のホームに猛毒ガスのサリンをまき、
たくさんの人間を死傷させたテロを行ったことがありました。
その時、オウム真理教に東大などの有名大学卒の優秀な頭脳集団が集まって、
これらの毒ガスの製作や、テロの画策をしていたことがわかって、世間を驚愕させたことがありましたが、これと同じですね。

知性ある者の悪の行為の方が、愚かな者の悪の行為よりも、
ずっと巨大な災厄として歴史に現れてきた訳です。

どんなに優秀な頭脳を持っていようと、それを他人を見下し、攻撃し、不幸にするために使うなら、
そんな頭脳に意味は無いどころか、世界にとってマイナスにすぎません。

知性、頭が良い事が教育の場では無条件に賛美されますが、
本当に大切なことは、知性を使って何を成すか? ということです。

なまじ頭が良いと、周りの人間がバカに見えてしまうことがあります。
そして、他人をバカにするようになります。
頭が良くても人の心を持たないモンスターになる可能性があるのです。


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