いじめ研究室 いじめ考察
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子供社会は大人社会の縮図

文部科学省の統計では1999年から2005年までの間、公立小中高校におけるいじめ自殺者数は「ゼロ」でした。
しかし、これは「いじめ」の定義を複雑化することで、「いじめ」の見掛け上の件数を減らしてみせただけでした。
その証拠に、いじめを苦にして自殺した子供の報道が2006年に噴出しました。
実際には、子供のいじめは、インターネットを利用するなど、より陰湿に、より巧妙になっていったのです。

子供は大人の背を見て、育ちます。
子供社会は大人社会の縮図であり、鏡です。

子供のいじめの凶悪化は、大人社会の反映であると言えます。
1998年から、社会構造が変化し、グローバリズム、ネオリベラリズムが発達しました。
世界規模の競争と、格差社会の到来です。
この社会情報から教えられるのは、「弱肉強食」「働かざる者食うべからず」という、競争の肯定と労働信仰です。
敗れた者は、努力しなかった怠け者であるとバッシングされ、自己責任の名の元に切り捨てられます。

これによって、弱い者、敗者は差別されて当然、弱さは悪であるという認識を若者は持つようになります。

厳しい競争社会の中で「自分たちは強者側でありたい」という思いに支配され、
「自分は最低の弱者ではない」と、より弱く見える者に危害を及ぼす心理が働きます。

また、2007年を総括する言葉は「偽」でした。
食品の消費期限、産地、品質の偽装、消えた年金問題の公約違反など、
企業のトップや政治家といった日本のリーダー的存在である人々が、
目先の利益のために不正をし、それを必死に隠ぺいしようとしていることがテレビを通じて報道されました。

いじめ自殺をした生徒のいる学校の校長は「いじめな無かった」と釈明し、
遺族に謝罪するどころか、責任を逃れようと必死になっていました。
校長は、子供の命よりも自分の地位や出世、世間体の方が大事だったのです。
このような大人の姿からは、

悪いことをしても、それを隠し、無かったことにしてしまえば問題ない。
自分の利益のために他人を騙して犠牲にしても良い。


という利己的な思想が伝わってきます。
このような大人の背を見て、子供はどのように思うでしょうか?
子供が凶悪化したと、今の子供を怪物のように扱うメディアや識者がいますが、
本当に怪物化しているのは、欲に狂った大人の方です。

大人が、いくら建前の正義、道徳を説こうが、子供たちは鼻で笑って、聞く耳を持たないでしょう。
子供たちは、大人の本当の姿を見抜いています。


子どもに道徳を教える前に、自分たちの襟を締める気持ちを持たなければ、駄目ですね。


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