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●子供を励ます際の注意点 鬱病の人に「がんばれ」は禁句だと言われています。 がんばれ、という応援が、プレッシャーとなり、逆に彼らの心を苦しくさせてしまうからです。 「がんばれ」という言葉は善意からのものでしょうが、これを受け取った人は、 「がんばらない私には価値がないのか?」 と、感じる危険性があります。 同様に親からの「がんばれ」というメッセージは、 「がんばらなくては愛されない」と子供に感じさせる可能性があります。 一番いけないのは、 「テストでは80点以上を取らなくてはダメだぞ」 「成績が上がったら、ご褒美をあげよう」 という励まし方です。 親は成績を上げるためのモチベーションになればと思って、このように言うのでしょうが、 これは「成績が良い子供であるお前が好き」という裏のメッセージを含んでおり、 心理学では「条件付きストローク」と呼ばれます。 ストロークとは、「愛」のことです。 例えば、異性から「キミは美人だから好き」「あなたはお金持ちだから好き」と言われて、 うれしいと感じるでしょうか? 美人だから好きだという男性は、相手の女性が年を取って美貌が衰えたら、興味がなくなるでしょう。 お金持ちだから好きだという女性は、相手の男性が仕事に失敗して負債を抱えたら、縁を切ろうとするでしょう。 このように「○○だら好き」という条件付きストロークは、相手を不安にさせます。 ○○という条件が無ければ、相手から愛されないからです。 また、このような心理実験があります。 とても難しいゲームを、次の3パターンの条件下で行います。 A・「がんばれ!」「負けるな!」と応援する人がいる。 B・「負けろー」「ぶつかれ!」とヤジを飛ばす人がいる。 C・周りに誰もいない。 この3パターンの中で、もっとも成功率が高かったのはどれでしょう? 実は、Cの誰もいない条件下がもっとも高い58%。 次に、ヤジを飛ばす人がいる条件が45%。 最後に、応援する人がいる条件が0%という驚くべき結果だったのです。 応援がプレッシャーとなり、逆に成功率を低めてしまったと考えられます。 誰もいない方が、それだけゲームに集中できたのですね。 ただ、Aの応援されたけれど、失敗した人たちは「応援は励みになった」と答えています。 これが応援の怖いところだと思います。 人を励ます場合は、このような「がんばれ!」「○○ができたら、ご褒美をあげる!」 といった条件付きストロークではなく、 「あなたはがんばらなくても、私にとって十分に価値のある人だ」 という「無条件のストローク」の方が効果的です。 テストや仕事の成績に関係なく、あなたが好きだと伝えるのが、 人間にとって、もっともうれしいことなのです。 悪い例 「がんばれ!」「○○ができたら、ご褒美がでるぞ!」「お父さんは諦めない子供が好きだ」 良い例 「がんばり過ぎないでね」「無理しないでね」「大好きだよ」 このように励ます場合も工夫をしましょう。 無条件のストロークで子供に接し続ければ、子供は自分の価値を信じることができ、 いじめに負けない強い心を保つことができます。 逆に、いじめられている子に「いじめに負けるな!」「見返して来い!」などという条件付きストロークで接すると、 ますます子供は追い詰められ、学校にも家庭にも居場所がなくなるので、危険です。 『いじめ研究』の目次へ戻る トップへ戻る▲ページの先頭へ |
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