いじめ研究室 いじめ考察
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子供を励ます際の注意点

鬱病の人に「がんばれ」は禁句だと言われています。
がんばれ、という応援が、プレッシャーとなり、逆に彼らの心を苦しくさせてしまうからです。
「がんばれ」という言葉は善意からのものでしょうが、これを受け取った人は、

「がんばらない私には価値がないのか?」

と、感じる危険性があります。
同様に親からの「がんばれ」というメッセージは、
「がんばらなくては愛されない」と子供に感じさせる可能性があります。

一番いけないのは、
「テストでは80点以上を取らなくてはダメだぞ」
「成績が上がったら、ご褒美をあげよう」
という励まし方です。

親は成績を上げるためのモチベーションになればと思って、このように言うのでしょうが、
これは「成績が良い子供であるお前が好き」という裏のメッセージを含んでおり、
心理学では「条件付きストローク」と呼ばれます。
ストロークとは、「愛」のことです。

例えば、異性から「キミは美人だから好き」「あなたはお金持ちだから好き」と言われて、
うれしいと感じるでしょうか?


美人だから好きだという男性は、相手の女性が年を取って美貌が衰えたら、興味がなくなるでしょう。
お金持ちだから好きだという女性は、相手の男性が仕事に失敗して負債を抱えたら、縁を切ろうとするでしょう。
このように「○○だら好き」という条件付きストロークは、相手を不安にさせます。
○○という条件が無ければ、相手から愛されないからです。

また、このような心理実験があります。
とても難しいゲームを、次の3パターンの条件下で行います。

A・「がんばれ!」「負けるな!」と応援する人がいる。
B・「負けろー」「ぶつかれ!」とヤジを飛ばす人がいる。
C・周りに誰もいない。

この3パターンの中で、もっとも成功率が高かったのはどれでしょう?

実は、Cの誰もいない条件下がもっとも高い58%。
次に、ヤジを飛ばす人がいる条件が45%。
最後に、応援する人がいる条件が0%という驚くべき結果だったのです。


応援がプレッシャーとなり、逆に成功率を低めてしまったと考えられます。
誰もいない方が、それだけゲームに集中できたのですね。
ただ、Aの応援されたけれど、失敗した人たちは「応援は励みになった」と答えています。
これが応援の怖いところだと思います。

人を励ます場合は、このような「がんばれ!」「○○ができたら、ご褒美をあげる!」
といった条件付きストロークではなく、

「あなたはがんばらなくても、私にとって十分に価値のある人だ」

という「無条件のストローク」の方が効果的です。
テストや仕事の成績に関係なく、あなたが好きだと伝えるのが、
人間にとって、もっともうれしいことなのです。

悪い例
「がんばれ!」「○○ができたら、ご褒美がでるぞ!」「お父さんは諦めない子供が好きだ」
良い例
「がんばり過ぎないでね」「無理しないでね」「大好きだよ」

このように励ます場合も工夫をしましょう。
無条件のストロークで子供に接し続ければ、子供は自分の価値を信じることができ、
いじめに負けない強い心を保つことができます。

逆に、いじめられている子に「いじめに負けるな!」「見返して来い!」などという条件付きストロークで接すると、
ますます子供は追い詰められ、学校にも家庭にも居場所がなくなるので、危険です。



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