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初心者のための手漕ぎボート釣り入門こんぱすの三本岳さんが書かれた、ボート釣りが全く初めての方のための入門書。私のHPは、この短い文章をお手本に作りました。今、改めて読み返してみると、 構成や内容をほとんどそっくり真似していました(^o^;)。 ここに敬意を表し、WEB版を作らせていただきました。
★三本岳さんは、ご自分でもホームページを作られました。そちらにもこの文章を載せられましたが、 ご好意で引き続きこちらにも掲載させていただいております。この文章はFFISHT9番会議室「初めての釣りQ&A(海水編)」に掲載されています。

はじめに対象魚ボート道具天候参考書擬似釣行


第一章 はじめに

これは次のような方に手漕ぎボート釣りの楽しさを知っていただこうと考えてまとめたものです。

釣りを始めてみたいけど、簡単に釣れる釣りってあるんだろうか。
親子やカップルでのんびり釣りをして休日を楽しみたい。
釣った魚を家族に見せて自慢しつつ一緒に食卓を楽しみたい。自分の 釣った新鮮な魚を料理して食べられたら最高だろうなぁ。
ボート釣りをやってみたいが初めてなのでよくわからない。
護岸や堤防、砂浜などで釣りをしてみたが思うように魚が釣れない。 たまに釣れても小魚ばかりである。それにどこへ行っても釣人が多くてストレスの 解消にならない。
乗り合いに乗って船釣りをしてみたが、期待したようには釣れない。船頭に怒られたり、同船者に気を遣うのも煩わしい。
その他、いろいろ。
手漕ぎボートの釣りは基本さえ覚えればべつに難しいことは何もありません。

釣りそのものの技術から言えば最も技術の必要のない釣りと言えるでしょう。

護岸や堤防などの限られたポイントと違って釣り場は広い海の上です。魚の泳いでいる場所に上から餌を落としてやれば腕には殆ど関係なく魚の方から食いついてくれます。どんな釣り方をしても基本的には自由です。海を汚したり漁の妨害をしたり、ということがない限り他人にあれこれ指図されることもありません。自分だけ、あるいは自分と同乗者だけの釣り場がボートの上です。隣に気を遣うこともなく、のんびりと釣りをすることが出来ます。

ボートの釣りでは手漕ぎよりも船外機の付いた小型ボートの方が楽だし、ポイントの移動や天候の急変などにも安心なのですが、免許の取得、ボートのコスト、保管場所や移動の問題など、誰にでもすぐにとはいかないですね。そういうわけで、まずボート釣り入門として、思い立ったらこんどの週末にでもすぐに出かけられる手漕ぎボートの釣りを紹介してみましょう。
何より嬉しいのはこの釣りが「釣れる釣り」だということです。魚より釣り人の方が多い様な岸からの釣りと違って、こっちから魚の住みかに出向くのですから、なりの確率で釣果を得られるのです。乗り合いなどと違って状況に応じてどんどん釣りモノを変えて行くことも出来ます。アジを狙ってダメならキス、さらにはタコ、なんてこともすぐに出来ます。何らかのお土産を持って家に帰れる、その確率がいちばん高いのがボートの釣りだと思っています。そんな自由で楽しいボート釣りの世界にあなたもいらっしゃいませんか?

第2章 対象魚

因みに【こんぱす】のメンバーが手漕ぎボートで今年釣ったことのある魚を書いてみましょう。

アジ・サバ・イワシ・キス・メゴチ・キュウセン・マゴチ・ヒラメ・カワハギ・ウマヅラ・ウスバハギ・マダイ・ハナダイ(チダイ)・レンコダイ(キダイ)・アマダイ・ホウボウ・イトヨリ・マハタ・カサゴ・メバル・イシダイ・サヨリ・ワカシ、イナダ・カイワリ・カンパチ・ソーダカツオ・など今思い出しただけでもこれだけあります。これらの殆どはたまたま釣れたのではなく【こんぱす】のメンバーは最初から狙って釣っています。手漕ぎボートでもこれだけ多彩な魚が釣れるのです。

第3章 ボートのこと

手漕ぎボートの釣りは主として次の2種類のボートによる釣りです。

◇貸しボート ◇ゴムボート

それではそれぞれのボートについて簡単に説明いたしましょう。

貸しボート

これは公園の池や湖などの行楽地に有る貸しボート、足で漕ぐものではなくて昔ながらの手で漕ぐタイプの2人乗りボートです。材質は今はほとんどFRPという樹脂製です。

関東圏では房総半島や三浦半島、伊豆半島に貸しボート屋はたくさん営業しています。例えば三浦半島だけを例にとっても横浜の金沢八景、横須賀の安浦、大津、馬堀海岸、走水、観音崎、鴨居、久里浜、三浦海岸、金田湾、相模湾側にも逗子、葉山、佐島、長井、油壺、などなど、たくさんのボート釣り場があって、それぞれの場所で貸しボート屋さんが営業しています。料金はだいたい3500円から4000円くらいのところが多いようです。

時間は日の出から、というところもありますが、だいたいは6時か7時から夕方の3時か4時までというところです。

ゴムボート

時間や出船の場所を気にせずに楽しみたい、という方たちはゴムボートを購入して自由に釣りを楽しんでいるようです。もちろんゴムボートでなくても樹脂製の手漕ぎボートはありますが、移動や収納の簡便さ、コスト面の安さ、などから手漕ぎの場合はゴムボートを使われる方が多いようです。

ゴムボートは波に対しては安定性が良くめったなことではひっくり返りませんが、風に対してはとても弱いので海上の状態には常に気を配って居ることが必要です。また、材質がゴムですので岩場や貝殻の付着した定置網のロープ、漁港の船揚場のコンクリートなどに擦れると破損しやすいので注意が必要です。そういう意味ではある程度ボート釣りに馴れている人向きとも言えます。

材質は現在はハイパロンというものが良いと言われていますが、従来品に比べて少し値が張ります。所詮はゴムですので丈夫といってもたかが知れていますが。予算に余裕のある方にはハイパロン製をお勧めしますが、新しい物を購入する限り、ハイパロンでなくても十分に実用になります。価格はディスカウントショップで3、4万程度からあります。

第4章 必要な道具類

釣りなのだから当然竿とリールは必要です。その他にも狙う魚や場所によってはいろいろな道具類が必要になりますが、ここでは房総や三浦半島、伊豆半島で貸しボートで釣りに出る場合を想定して無駄のない最低限必要なものに限って書いてみます。少し独断が混じると思いますが、これだけあればまずさほど不自由はしないと思います。あとは、経験に応じて買い足して行けばよいわけです。
「竿」

竿はまず次の2本があれば大丈夫でしょう。長さ1.8m〜2.4mの船釣り用の小物竿。オモリの負荷は10号のものと30号のもの。1本の竿で10号と30号の替え穂先がついているものでも構いません。この2本があれば浅い場所から水深50mくらいの場所までの釣りは出来ます。高い竿は必要ありません。それから、狭いボートの上で扱いますのであまり長い竿は適しません。私としては2.1mくらいが最も使い易いと感じています。

「リール」

10号の竿用に小型のスピニング・リール。釣具屋さんに行くと3号か4号の糸つきで1500円〜2000円で売っていますのでそういうので十分。30号の竿用に小型の両軸リール。これはベイト・キャスティング・リールというのでも構いません。ルアー売場なんかに3千円くらいで売っています。これにちょっと割高ですが、新素材糸の3号くらいを100m以上巻ければOK。たいていの釣りはこれで対応できます。予算に余裕のある方は船釣り用の小型両軸リールを買っておくと乗り合いなどで中小物を狙う場合にも使えて便利です。この場合には新素材糸の4号が150mくらい巻ければ東京湾や湘南のイナダやマダイくらいならば対応できます。このクラスは6、7千円くらいで有ります。

「オモリ」

10号と30号を5、6個ずつ。なす型オモリというのと小田原型というのがありますが、小田原型の方が海底で転がらなくて使い易い。20号があってもよいと思います。この辺は竿と水深によって使い分けます。

「テンビン」

キスやカレイを釣る時に使う小型の天秤と、ちょっと大物(マダイやイナダなど)を狙う時に使う中型の天秤があります。小型はキス用テンビンと書いて売っていますので、どういうものでも構いませんのでそれを。中型は腕の長さが30〜40cmあれば十分です。どちらも投げ釣り用のジェット天秤や海草天秤とは全く違うものですので念のため。

「コマセカゴ」

アジやサバ、イワシ、マダイやハナダイ、イナダなどを釣る時にはコマセ(寄せ餌)を使います。小さなアミエビのブロックを餌屋で買って行って解凍して使いますが、それを使って釣る時に入れるカゴのことです。これはプラスチック製で、やはりいろいろなものが売っていますがサニーカゴとかサブマリンというのが使い易い。大きさはMタイプで十分。

「その他の道具」

糸を切るハサミ、小型のナイフ、餌箱、先の尖ったラジオペンチなどがあると便利。魚に鈎を呑み込まれた場合に鈎外しがあると便利と考えがちですが、実際にやってみると案外外しにくい。ラジオペンチの方が使い易いと思います。後は、メゴチのようにヌルヌルしている魚や、ハオコゼのように毒のある魚を掴むためにメゴチ鋏みというのがあるといい。安いものですので買いましょう。それからコマセをすくうためのサジが要ります。これは不要になった大さじなんかでも構いません。あとはマダイやイナダなんかを狙う場合にテンビンの先に付けるクッションゴムがあればOK。これは2mmか2.5mmくらいの太さで長さ30cmのもので十分。その他には、コマセを入れておくバケツ。

「着衣」

海上では日差しや雨、風を遮るものがありません。風を通さない服装が必要です。ウィンドブレーカーなどでいいのですが、常に雨具(上着とズボンになっているもの)を着て代用するというのも手です。ズボンは魚の取り込みなんかでも濡れますので、夏はまあどうでもいいけど、その他の季節は常に雨具を履いている方がいい。冬は防寒対策も必要です。それから、万一の落水に備えてライフジャケットが要ります。これは笛のついているものが釣具屋で売っていますので、購入しましょう。ボート屋によっては貸してくれる所もありますが少ないのが現状。足元は膝まであるゴムのブーツが売っていますのでそれを。ボートの乗り降りで水に入る場合が多いので。そうそう、帽子も必需品でしたね。

「クーラー」

これを忘れていました。ボート釣りの場合はそれほど大きな魚が釣れることは少ないので、クーラーもあまり大きなものは必要ありません。狭いボートの中なので邪魔にならない大きさの物を用意しましょう。キスやカサゴ、カレイなんかには12、3リットルのもので十分でしょう。イナダやソーダ、などが予想される時には16〜20リットルのものがあると安心。あまり高いものではないので2つ買うのもいいかと思います。

第5章 天候その他の注意事項

手漕ぎボートは何しろ小さなボートを自分で漕いで、沖に向かって出ていくわけですから天候や波の状態には常に注意が必要です。
風が強い時には無理して出ないこと。
風や波が出てきたら無理しないで戻ること。
ボート上で立ち上がったりしないこと。
港の出口や船道で釣りをしないこと。

などは基本的な注意事項です。その意味で馴れるまでは経験者との同行をお勧めしますが、波の静かな内湾や凪で風のない日などには初心者どうしでも十分に楽しむことが出来ます。その場合にはボート屋の係の人に注意事項やポイントなどをよく訊いて、それを守って釣りをして下さい。

海上でいちばん困るのはトイレの問題です。女性の場合はさすがに海上ではまずいのでいったん上陸しますが、男性の場合はよくボートの上で立ち上がって用を足す姿が見られます。これは落水の元でもあり危険です。どうしてもという場合でも必ず座って手持ちのバケツなどに行って下さい。すぐに海水で洗浄できますから衛生面でも特に問題はないでしょう。出発前に必ずトイレ(特に大のほう)を済ませておくことも後で辛い思いをしないためのポイントです。

第6章 参考書

魚種別の釣り方・仕掛け、ボート釣り場の案内、などはここに書くには膨大すぎてとても全部紹介することは出来ません。手漕ぎボート釣りの入門書がいくつか出ていますので紹介しておきます。
◇ボート釣り教室(中山手勉)週間釣りサンデー社・・・手漕ぎボートのバイブル
◇海のボート釣り入門(石川皓章)辰巳出版・・こんぱすメンバーの愛読MOOK
◇海のボートフィッシング  桃園書房・・これもMOOK。
◇海のボート釣り教室(石川皓章)辰巳出版・・これは入門というより応用編です。

第7章 疑似体験・ボート釣りに行った日

さて、道具は揃えたし、あとは出かけて釣るだけです。初めての場合には何かと不安なものですので、ここで疑似体験をしてみましょう。

今日は早起きして三浦半島にボート釣りに行くことにした。そそくさと道具を積みこんで出発。ボート釣りは初めてなので経験者のBさんと途中で待ち合わせて一緒にやることにした。横浜横須賀道路の出口でBさんの車と合流。途中で餌屋に寄ってエサと氷を買う。エサはアミコマセとオキアミにアオイソメだ。コンビニにも寄って自分のエサと飲み物も買い込む。これで準備完了だ。おっと、酔い止めの薬も念のために飲んでおくかな。

7時、ボート屋に到着。もう先客が何人か手続きをしている。我々も名簿に名前を書いて貸しボート代を支払う。4千円。二人乗りなので一人2千円だ。この前乗ってみたマダイの乗り合い船は8千円だったから、今日は安上がりだな。マダイの乗り合いと言ったってマダイが釣れたのは2、3人で、それもたいした大きさじゃなかったな。自分なんかウマヅラが釣れただけだった。あれで8千円はつらいな。今日は手漕ぎのボートだから、小物くらいしか釣れないだろうけど、まあのんびり釣ることにしよう。Bさんがあんまり勧めるから来てみたけど、晩のおかずくらいは釣りたいなあ。

道具をボートに乗せて出発。Bさんが漕いでくれている。手漕ぎのボートなんて懐かしいな。カミサンとデートしてた頃に井の頭公園で乗ったことがあったなあ。あそこでボートに乗ると別れると言うが、そんなこともなく一緒になっちまった。え?もうポイントなんですか?とりあえずアジやってみるのね。了解。ええと、コマセカゴとアジのサビキね。よし、これでいいぞ。コマセを入れて、投入だ。あれ、案外浅いな。15mくらいか。2mほど巻き上げてコマセを振ってまたちょっと巻いてアタリを待つわけね。ほら、来い。

来ないな。しばらくすればアジが回ってくるからせっせとコマセを撒くようにだって。まあ、Bさんはよくここでやってるみたいだから間違いないんだろうな。え?来てるの?あ、ほんとだ。竿先が元気にお辞儀してらぁ。よし、こっちもコマセを詰め替えて、と。おお!コマセ振ったらいきなりグングンきたよ。こりゃ1匹じゃないな。やぁ、いいアジじゃないの。20cmくらいだよ。これならタタキになるぞ。しかも3つもついてきた。思わずウッシッシだなあ。あ、又来たわ。今度は2匹か。これは塩焼き用だな。

あれ、今度はちょっと引きが違うぞ。おお!メバルじゃないの。これも20cmだ。煮付けまで釣れちゃったよ。いやあ、ボート釣りってのも捨てたもんじゃないなあ。

ああ、くたびれた。ちょっとアタリが遠のいたな。でもけっこう釣れたぞ。アジが15にメバルが3つか。こりゃ、今晩のおかずには十分だな。ちょっと缶ビールでも飲もうかな。ああ、旨いなぁ〜。Bさん、何やってるの?え?イワシが釣れたから生きエサにして何か狙うの?何が釣れるの?ちぇ、釣ったら判るってか。あ、Bさんの竿に何か来てるじゃん。わぁ、すごい引きだなあ。何だろうな。おお!また突っ込んでるよ、凄い凄い。見えてきたぞ、うわぁ、ヒラメだぁ。こんなボートでヒラメが釣れるのかよぅ。もうアジはいいからこっちもヒラメが釣りたいなあ。

え?向こうのボートでイナダが釣れたって?で、こっちもチャンスだから狙うの?。仕掛けは?天秤の下にコマセカゴとオモリ着けて、1本鈎の1.5mで大丈夫?オキアミを付けるわけね。あ、Bさんはウイリーの仕掛けか。どっちでもいいわけね。え?もう来たの?ほんと?凄いなあ。わあ、なんだそれ、カツオじゃないの。ヒラソーダ?あ、そうなの。刺身になるの?いいなあ。

おお!こっちも引いてる。来たよぅ。うわぁ、けっこう引くなぁ。もう少しだ。つ、釣れたぁ!これって、イナダ?そうなの?\(^o^)/バンザーイ。

これで刺身も出来たなあ。しかし、手漕ぎボートって面白いなあ。これじゃあ、乗り合いなんて乗ることないなぁ。いやぁ、おもしろいっ。

・・・とまあ、こういう感じなんですが、これは何も大袈裟な話じゃないんですよ。【こんぱす】のメンバーがこの秋に似たような釣りを何度もしています。これを読んで手漕ぎボートの釣りに興味を持たれた皆さん、どうぞ【こんぱす】にお出で下さいませ。楽しい仲間がお待ちしていますよ(^_^)。

        三本岳(@多摩市/QZF00142)

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