労働基準法及び労働安全衛生法
A 労働基準法第1条は,この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから,労働関係の当事者はこの基準を理由として労働条件を低下させてはならない旨定めるが,労働条件の低下が社会経済情勢の変動等他に決定的な理由がある場合には,これに抵触するものではない。
B 労働基準法は,労働時間中における労働者の選挙権その他公民としての権利の行使の保障に関する規定を置いているが,この公民としての権利には,民法による損害賠償に関する訴権の行使は含まれない。
C 支給条件が就業規則であらかじめ明確にされた退職手当について,当該就業規則において労働者が結婚のため退職する場合に,女性には男性に比べ2倍の退職手当を支給することが定められているときは,その定めは労働基準法第4条に反し無効であり,行政官庁は使用者にその変更を命ずることができる。
D いわゆる在籍型出向により出向先の指揮命令の下で労働する労働者については,雇用主である出向元は出向先での労働に関しても労働基準法の各条文について全面的に使用者としての責任を負う一方,出向先は,その権限と責任に応じて労働基準法における使用者としての責任を出向先と連帯して負うにとどまる。
E 同一の労働基準監督署管内に同一企業の事業場が複数ある場合は,労働基準法に基づく報告又は届出については,当該企業内の組織上各事業場の長より上位の使用者が取りまとめて報告又は届出を行うことは差し支えない。
A 使用者は,労働契約の不履行について違約金を定め又は損害賠償額を予定する契約をしてはならないが,実際に労働者の債務不履行により被った損害の賠償を請求することは禁止されていない。
B 満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約については3年の期間を定めることができ,この契約を更新する場合も3年の期間を定めることができる。
C 労働契約の締結に際し書面を交付して明示すべき労働条件のうち,退職に関する事項については,退職の事由及び手続,解雇の事由等を明示しなければならないが,明示事項の内容が膨大なものとなる場合は,労働者の利便性をも考慮し,適用される就業規則の関係条項名を網羅的に示すことで足りる。
D 労働者Xの雇入れに当たり,Xは,事業主が使用している労働者Y等との折り合いの関係から,Y等の賃金引上げを要望し,事業主もその引上げを約したが,実際にはその引上げを行わなかった。この場合,Xは,この約束が守られていないことを理由としては,労働基準法第15条第2項を根拠として自分自身の労働契約の即時解除をすることはできない。
E いわゆる日給月給制において欠勤1日について1日分の賃金を月給から控除する旨を定めた就業規則の条項は,欠勤という労働契約の不履行について一定額の金銭をもって違約金を定めたものと解釈され,労働基準法第16条の賠償予定の禁止の規定に違反し無効である。
A 使用者が行った解雇の予告の意思表示は,一般的には取り消すことができないが,労働者が具体的事情の下に自由な判断によって同意を与えた場合には,取り消すことができると解されている。
B 労働基準法第20条第1項の即時解雇の場合における解雇の予告に代わる30日分以上の平均賃金の支払いは,解雇の申し渡しと同時に行うべきものである。
C 解雇予告期間の30日は労働日ではなく暦日で計算され,その間に休日や休業日があっても延長されないから,5月31日の終了をもって解雇の効力を発生させるためには,遅くとも5月1日には解雇の予告をしなければならない。
D 使用者は,労働者が退職する場合において,労働者から請求があった場合においては,争いがある部分を除き,7日以内に賃金を支払い,積立金,保証金,貯蓄金その他名称のいかんを問わず,労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。このことは退職手当についても同様である。
E 賃金の所定支払日が毎月20日とされている会社で,当月1日に労働者が当月15日をもって退職する旨届け出て予定どおり退職した。この労働者が,退職した日の翌日である16日に当月支給分の賃金の支払いを請求した場合,労働者の請求があってから7日以内に支払えばよいとはいえず,所定支払日の当月20日には支払わなければならない。
A 事業場の過半数の労働者を組織する労働組合が使用者と締結した労働協約の定めによって通貨以外のもので賃金を支払うことが許されるのは,その労働協約の適用を受ける労働者に限られる。
B 危険作業に従事した場合にのみ支給される危険作業手当は,その危険作業が法定の時間外労働として行われたとしても,割増賃金の算定基礎には参入しなくて差し支えない。
C 最高裁判所の判例によると,適正な賃金の額を支払うための手段たる相殺は,労働基準法第24条第1項但し書によって除外される場合にあたらなくても,その行使の時期,方法,金額等からみて労働者の経済生活の安定との関係上不当と認められないものであれば同項の禁止するところではないと解されている。
D 割増賃金の計算の便宜上,1ヶ月における時間外労働,休日労働及び深夜労働の各時間数の合計に1時間未満の端数がある場合は,30分未満の端数を切り捨て,それ以上を1時間に切り上げる措置は法違反として取り扱わないこととされている。
E 週2日の所定休日を定める事業場でその2日とも休日労働させた場合,労働基準法上,休日労働に関し,3割5分以上の割増賃金の支払いが必要とされるのはそのうちの1日のみであり,残る1日の賃金については,就業規則の定め等当事者の合意に委ねられる。
A 製造業に属する事業場においては,法定の休憩時間は原則として事業場の労働者全員に一斉に与えなければならず,これを交替で与えるためには,事業場の過半数で組織する労働組合(これがない場合は事業場の労働者の過半数を代表する者)と書面による協定が必要である。
B 労働基準法第36条第2項に基づき労働大臣が定める「労働基準法第36条第1項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準」に定められた1ヶ月45時間等の限度時間を超える時間を定める労使協定は,その部分について無効となり,この基準の定める限度時間で協定が締結されたものとみなされる。
C 年次有給休暇は,雇入れの日から継続6ヶ月間(1年6ヶ月以上勤務した者については6ヶ月経過日からの各1年間)勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に,原則として向こう1年間の権利として発生するが,定年等によりその1年の途中で退職することが明らかな者については予定勤務月数に応じて付与すべき日数を減じて差し支えない。
D 年次有給休暇を取得した日に対する賃金は,平均賃金,所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金又は健康保険法第3条の標準報酬日額に相当する額のいずれかから,年次有給休暇を取得した労働者の指定するところに従い支払わなければならない。
E 年次有給休暇の取得の要件である出勤率の算定においては,業務災害による療養休業期間,「育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」による育児休業期間及び介護休業期間のほか,労働基準法第65条の産前産後休業期間及び同法68条の生理日の就業が著しく困難な女性に対する措置として就業させない期間は,これを出勤したものとみなされる。
A 労働基準法第38条の3に規定するいわゆる専門業務型裁量労働制により当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合(これがない場合は事業場の労働者の過半数を代表する者)との書面による協定(以下本問において「労使協定」という。)で定める時間労働したものとみなすことができる業務には,命令及び告示に例示された業務のほか,その実情を最もよく判断することができる労使当事者間の協定により定められた任意の業務も含まれる。
B 専門業務裁量労働制においては,業務の遂行の手段及び時間配分の決定に関し,使用者が,当該業務に従事する労働者に対し具体的指示をしないこと等を労使協定で定めることが要件とされているが,この要件は,就業規則にその旨を明記することにより労使協定の定めに代えることができる。
C 労働基準法第38条の4に規定するいわゆる企画業務型裁量労働制の対象業務に従事する労働者の労働時間については,労使協定で定めた時間労働したものとみなされる。
D 企画業務型裁量労働制に係る決議を行うことのできる労使委員会の委員の半数については,当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合(これがない場合は事業場の労働者の過半数を代表する者)に命令で定めるところにより任期を定めて指名され,かつ,命令で定めるところにより当該事業場の労働者の過半数の信任を得ている者でなければならない。
E 専門業務型裁量労働制を適用できる研究開発業務は,これにふさわしい中央研究所またはこれに準ずる事業運営上の重要な研究が行われている事業場での業務に限られる。例えば,中央研究所としての機能を持たない地方工場付属の研究所における研究開発業務は当該裁量労働制の対象とすることはできない。
A 災害等による臨時の必要がある場合を除き,法定の労働時間を超えて労働させるためには,原則として,事業場の過半数で組織する労働組合(これがない場合は事業場の労働者の過半数を代表する者)との書面による協定を締結し事前に届け出なければならないが,その暇がない場合は事後遅滞なく届け出れば足りる。
B 労働基準法第36条の規定に基づく時間外労働・休日労働に係る労使協定において協定し届け出られた延長することができる時間数や労働させることができる休日の日数を超えて労働させることは,原則として違法とされ,このことは個別の労働者の同意を得た場合も同じである。
C 労働基準法における女性の時間外労働に関する規定は廃止されたが,改正前にそれらの規定の対象とされていた労働者であって子の養育又は家族の介護を行う者については,平成14年3月31日までの間,労働基準法第36条第2項に基づく1年間の労働時間の延長の限度についての労働大臣の定める基準は,360時間を超えないようにしなければならないものとされている。
D 妊娠中の労働者は,労働基準法第65条による軽易な業務への転換の請求及び同法第66条による法定の時間外労働,休日労働又は深夜業をさせないことの請求のいずれか一方をすることはできるが,その両方を同時に請求することはできない。
E 満18歳に満たない年少者については,労働基準法第33条の災害時による臨時の必要がある場合を含め,法定の労働時間を超える時間外労働や法定の休日における労働は一切させることができない。
A 労働安全衛生法は,職場における労働者の安全と健康を確保するとともに,快適な職場環境の形成を促進することを目的とする。
B 機械,器具その他の設備を設計する者は,これらの物の設計に際して,これらの物が使用されることによる労働災害の発生の防止に資するように努めなければならない。
C 機械,器具その他の設備を製造する者は,これらの物の製造に際して,これらの物が使用されることによる労働災害の発生の防止の措置を講じなければならない。
D 作業環境測定とは,作業環境の実態を把握するため空気環境その他の作業環境について行うデザイン,サンプリング及び分析(解析を含む。)をいう。
E 労働者は,労働災害を防止するため必要な事項を守るほか,事業者その他の関係者が実施する労働災害の防止に関する措置に協力するように努めなければならない。
A 事業者は,労働安全衛生法の規定によって安全委員会及び衛生委員会を設けなければならないときは,それぞれの委員会の設置に代えて,安全衛生委員会を設置することができる。
B 常時10人以上50人未満の労働者を使用する製造業の事業場の事業主は,安全衛生推進者を選任しなければならない。
C 鉱山保安法の適用を受ける鉱山に関しては,労働安全衛生法第3章の安全衛生管理体制の規定は適用されない。
D 複数の衛生管理者を選任すべき事業場において,そのうち1人を労働衛生コンサルタントから選任するときは,その者は,必ずしも当該事業場に専属の者でなくともよい。
E 事業者は,当該事業場の労働者で,作業環境測定を実施している作業環境測定士である者を衛生委員会の委員として指名することができる。
A 事業者は,深夜業を含む業務に常時従事する労働者に対しては,当該業務への配置替えの際及び6ヶ月以内ごとに1回,定期に,所定の項目について医師による健康診断を行わなければならない。
B 健康診断の実施の事務に従事した者は,その実施に関して知り得た労働者の心身の欠陥その他の秘密を漏らしてはならない。
C 事業者は,労働安全衛生規則に基づいて作成すべき健康診断個人票を,5年間保存しなければならない。
D 事業者は,健康診断の項目に異常の所見があると診断された労働者については,その健康診断の結果に基づき,当該労働者の健康を保持するために必要な措置について,医師又は歯科医師の意見を聞かなければならない。
E 常時50人以上の労働者を使用する事業者は,毎年3月末までに,前年の健康診断の結果を取りまとめた所定の健康診断結果報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
労働者災害補償保険法
(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。)
A 労災保険は,1日の所定労働時間が通常の労働者の所定労働時間の4分の3に満たない労働者には適用されない。
B 労災保険は,日々雇用される者及び1ヶ月未満の期間を定めて雇用される者には,適用されない。
C 入国管理法上の在留資格又は就労資格のない外国人労働者には,国の法体系の整合性を保持するため,労災保険などの諸制度も適用されないこととなっている。
D 労災保険は,試の使用期間中の労働者であっても,雇入れ後14日を経過すれば,直ちに適用される。
E 労災保険は,国有林野事業,造幣事業等の国の直営事業に使用される労働者には適用されない。
A 政府は,事業主が故意又は重大な過失により生じさせた業務災害の原因である事故について保険給付を行ったときは,労働基準法上の災害補償の価額の限度において,保険給付の費用に相当する金額の全部又は一部を事業主から徴収することができる。
B 政府は,保険給付を受ける権利を有する者が,正当な理由なく,所定の事項について届出をせず,又は所定の報告,出頭,受診等についての行政庁の命令に従わないときは,保険給付の決定を取り消し,支払った金額の全部又は一部の返還を命ずることができる。
C 政府は,事業主が故意又は重大な過失により保険関係の成立に関する届出をしていない期間中(一定の場合を除く。)に生じた事故について業務災害に関する保険給付を行ったときは,労働基準法上の災害補償の価額の限度において,保険給付の費用に相当する金額の全額又は一部を事業主から徴収することができる。
D 政府は,第三者の行為によって業務災害が生じた場合において,保険給付を受けるべき者が同一の事由について当該第三者から損害賠償を受けたときは,その価額の限度において保険給付をしないことができる。
E 労働者を故意に死亡させた者は,遺族補償給付を受けることのできる遺族となることができない。労働者の死亡前に,その労働者の死亡によって遺族補償年金を受けることができる先順位又は同順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者も,遺族補償年金を受けることができる遺族となることができない。
A 障害補償年金の受給者の障害が重くなって新たな障害等級に該当することとなった場合には,新たな障害等級に応ずる年金が支給されることとなり,他方,障害の程度が軽くなって一時金に相当する障害等級に該当することとなった場合には,受給済みの年金の合計額が新たな障害等級に応ずる一時金の額に満たないときに限り,その差額が一時金として支給される。
B 休業補償給付は,労働者が業務上の傷病による療養のため労働することができないために賃金を受けない日の属する週の翌週から支給される。
C 休業補償給付の額は,原則として1日につき給付基礎日額の100分の60に相当する額であるが,休業補償給付を受ける労働者が同一の事由について厚生年金保険法の規定による障害厚生年金又は国民年金法の規定による障害基礎年金を受けることができるときは,その額が調整されて減額されることとなる。
D 業務上の傷病に係る療養の開始後3年を経過してもその傷病が治らない場合において,その傷病による障害の程度が所定の傷病等級に該当するときは,休業補償給付に代えて,該当する傷病等級に応じた傷病補償年金が支給される。
E 通勤災害による各種保険給付については,給付の種類ごとに受給開始時に一部負担金を支払わなければならない。
A 傷病補償年金は,当該傷病による障害の程度が傷病等級の第1級又は第2級のいずれかに該当する場合に支給される。
B 障害補償給付を支給すべき障害が二以上ある場合の障害等級は,重い方の障害をそれぞれ当該各号に掲げる等級だけ繰り上げた等級による。
@第13級以上の障害が二以上あるとき 1級
A第9級以上の障害が二以上あるとき 2級
B第6級以上の障害が二以上あるとき 3級
C 遺族補償給付を受けることのできる遺族は,労働者の配偶者,子,父母,孫,祖父母及び兄弟姉妹であるが,そのうち遺族補償年金を受けることができるのは,配偶者,子,父母,孫及び祖父母であって労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた者であり,それ以外の遺族が受けることのできるのは,遺族補償一時金である。
D 遺族補償年金を受ける権利を有する者が2人以上あるときは,各人が受ける遺族補償年金の額は,所定の額をその人数で割った額となる。遺族補償一時金についても,同様である。
E 葬祭料は,遺族補償給付を受けることができる遺族のうち最先順位の者に支給される。
A 労災保険の年金給付を受けることができる者が同一の事由により他の公的な年金給付を受けることができる場合には,受給権者の選択により,いずれか一方の年金の受給を選択しなければならない。
B 傷病補償年金は,休業補償給付に代えて支給されるものであるので,休業補償給付の受給者が請求した場合に限り,支給される。
C 遺族補償年金は,同一人の死亡について厚生年金保険法の規定による遺族厚生年金が支給される場合であっても,それぞれの受給権者が異なるときは,遺族補償年金の額が調整されて減額されることはない。
D 介護補償給付は,障害補償年金又は傷病補償年金を受ける権利を有する労働者がその支給事由となる障害によって常時介護を要する状態にあり,かつ,常時介護を受けている場合でなければ,支給されない。
E 労災保険の各種年金給付の額は,その受給者が同時に厚生年金保険法の規定による老齢厚生年金又は国民年金法の規定による老齢基礎年金を受けることができる場合でも,これらとは給付事由が異なるので,これらの事由により調整されて減額されることはない。
A 給付基礎日数は,原則として労働基準法第12条の平均賃金に相当する額とするが,平均賃金相当額を給付基礎日数とすることが適当でないと認められるときは,労働省令で定めるところにより,政府が算定する額を給付基礎日額とする。
B 保険給付の受給権者が死亡した場合において,その者に支給すべき保険給付でまだ支給されていなかったものがあるときは,所定の遺族は,自己の名において未支給の保険給付の支給を請求することができる。
C 政府は,保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合において,保険給付をしたときは,その給付の価額の限度において,保険給付の受給者が第三者に対して有する損害賠償請求権を取得する。
D 保険給付を受ける権利は,労働者の退職によって変更されることはなく,また,その権利は,譲渡し,担保に供し(労働福祉事業団法の定めるところにより労働福祉事業団に担保に供する場合を除く。),又は差し押さえることができない。
E 年金給付の受給権者が死亡したためその受給権が消滅したが,誤って死亡の翌月以降の分として年金給付が支払われていた場合において,その金額が所定の額を超えるときは,政府は,その過誤払い分の返還債務を負うべき者に対し,期限を定めて返還金の全部又は一部の返還を命ずることができる。
A 保険給付の決定に不服がある者は,労働者災害補償保険審査官に対して審査の請求をし,その決定に不服のある者は,労働保険審査会に対して再審査請求をすることができる。この場合において,審査請求をしてから3ヶ月を経過しても審査請求についての決定がないときは,決定を経なくても労働保険審査会に対して再審査請求をすることができる。
B 保険給付に関する処分の取消しの訴えは,この処分についての再審査請求に対する労働保険審査会の裁決を経た後でなければ,提起することができないが,再審査請求がされた日から6ヶ月を経過しても裁決がないときは,この限りでない。
C 保険料の決定に不服がある者は,労働者災害補償保険審査官又は雇用保険審査官に対して審査の請求をし,その決定に不服のある者は,労働保険審査会に対して再審査請求をすることができる。この場合において,審査請求をしてから6ヶ月を経過しても審査請求についての決定がないときは,決定を経なくても労働保険審査会に対して再審査請求をすることができる。
D 保険料に関する処分の取消しの訴えは,この処分についての再審査請求に対する労働保険審査会の裁決を経た後でなければ,提起することができないが,再審査請求がされた日から3ヶ月を経過しても裁決がないときは,この限りでない。
E 保険給付に関する処分の取消しの訴えは,この処分についての審査請求に対する労働者災害補償保険審査官の決定を経た後でなければ,提起することができないが,審査請求がされた日から3ヵ月を経過しても決定がないときは,この限りでない。
なお,「徴収法」とは「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」のことである。
A 労働保険の適用事業の事業主については,その事業が開始された日の翌日に,その事業につき労働保険の保険関係が成立する。
B 労災保険に係る保険関係が成立している事業が使用労働者数の減少により労災保険暫定任意適用事業に該当するに至ったときは,その翌日に保険関係が消滅する。
C 労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち,建設の事業が数次の請負によって行われる場合には,徴収法の適用については,原則として,その事業が一の事業とみなされ,元請負人のみが当該事業の事業主とされる。
D 事業主が同一人である二以上の同種事業(事業の期間が予定されている事業を除く。)については,当該事業主がそれらの事業について成立している保険関係の全部又は一部を一の保険関係とすることを届出たときは,徴収法の適用については,これらの事業が一の事業とみなされる。
E 労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託した各事業主が行う事業は,徴収法の適用については,そのすべてが一の事業とみなされる。
A 継続事業の事業主は,保険年度ごとに,保険年度の初日(保険年度の中途に保険関係が成立したものについては,その保険関係が成立した日)から50日以内に,概算保険料申告書に添えて概算保険料を納付しなければならない。
B 継続事業の事業主は,保険年度ごとに,保険年度の初日(保険年度の中途に保険関係が消滅したものについては,その保険関係が消滅した日)から50日以内に,確定保険料申告書を提出しなければならない。
C 継続事業に係る概算保険料について,当該保険年度の保険料算定基礎額の見込額が,直前の保険年度の保険料算定基礎額の100分の50以上100分の150以下でなければ,直前の保険年度の保険料算定基礎額を当該保険年度の見込額とすることができない。
D 労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業に係る事業主は,労災保険関係成立票を見易い場所に掲げなければならない。
E 保険関係が成立した事業の事業主は,その成立した日から10日以内に,その成立した日,事業主の氏名等,事業の種類その他所定の事項を政府に届け出なければならない。
A 労働保険料を納付しない者に対しては,政府は,期限を指定して督促しなければならない。この場合,督促状により指定すべき期限は,督促状を発する日から起算して1週間以上経過した日でなければならない。
B 事業主が,労働保険料を納期限までに納付せず,督促を受けた場合であっても,督促状に指定された期限までに労働保険料を完納したときは,延滞金は徴収されない。
C 事業主が,労働保険料を納期限までに納付せず,納付の督促を受けた場合において,滞納している労働保険料の額の一部を納付したときは,その納付の日の前日までの期間に係る延滞金の額の計算の基礎となる労働保険料の額は,その納付のあった労働保険料の額を控除した額となる。
D 延滞金の計算において,その計算の基礎となる労働保険料の額に100円未満の端数があるときは,その端数を切り捨てる。
E 労働保険料の先取特権の順位は,国税,地方税,厚生年金保険の保険料などの公租公課と同順位である。
雇 用 保 険 法
(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。)
A 雇用保険の目的には,失業の予防,雇用状態の是正及び雇用機会の増大,労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることも含まれている。
B 雇用保険法は標準報酬制ではなく総賃金制(あるいは実賃金制)をとっており,賃金日額の算定基礎となる賃金にも,名称のいかんを問わず,労働の対償として事業主が労働者に支払うすべてのものが算入される。
C 雇用保険法にいう失業とは,被保険者が離職し,労働の意思及び能力を有するにもかかわらず,職業に就くことができない状態にあることをいうが,同法上の給付の中には,被保険者が失業しなくても給付できるものも含まれている。
D 労働者はいつでも公共職業安定所長に被保険者となったことの確認を請求することができ,労働者がそのような請求を行ったことを理由として解雇その他の不利益な取扱いをした事業主は,雇用保険法の規定に基づき懲役刑又は罰金刑に処せられる。
E 雇用保険三事業の一つである雇用安定事業により支給される雇用調整助成金には,租税その他の公課を課すことができる。
A 65歳に達した日以後に新たに雇用された者は雇用保険の被保険者とならないが,特例として,本人が希望する場合,短時間労働被保険者となることができる。
B 暫定任意適用事業の事業主が任意加入の認可を受けた場合,当該事業で雇用される労働者は,その意思のいかんにかかわらず,7日間の待期の後,当然に被保険者となる。
C 労働者が長期欠勤している場合であっても,雇用関係が存続する限りは,賃金の支払いを受けているか否かを問わず,被保険者の資格を失わない。
D 株式会社の取締役は原則として被保険者に含まれないが,その者が同時に従業員としての身分を有し,報酬支払等の面から見て労働者的性格が強い場合には,公共職業安定所長の認定を受けて,被保険者となることができる。
E 一般職の国家公務員は,離職した場合に他の法令等に基づいて支給を受けるべき諸給付の内容が,雇用保険の求職者給付及び就職促進給付の内容を超えるとは認められないため,本人が希望すれば,雇用保険の被保険者となることができる。
A 一般被保険者が失業して基本手当の支給を受けるためには,算定対象期間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あることが必要であるが,その計算にあたっては,離職の日からさかのぼって被保険者であった期間を満1ヶ月ごとに区切っていき,その1ヶ月の期間に賃金支払いの基礎となった日数が15日以上なければ,その月は被保険者期間の1ヶ月として算入されない。
B 被保険者期間の算定対象期間は,原則として離職の日以前の1年間であるが,この期間に海外子会社での勤務を命じられ,引き続き30日以上我が国で賃金の支払いを受けなかった場合には,その日数が加算され,最長で4年まで延長される。
C 基本手当の受給期間は,原則として離職の日以前の1年間であるが,この期間に出産や育児のため30日以上引き続き職業に就くことができない場合には,受給資格者の申し出によってその日数が加算され,最長で4年まで延長される。
D 基本手当を受給するためには,原則として4週間に1回,公共職業安定所に出頭して失業の認定を受けなければならないが,公共職業安定所長の指示した公共職業訓練を受ける受給資格者の失業の認定については,月に1回行うものとされている。
E 基本手当は,受給資格者が失業して求職申込みをした日後において,失業している日が通算して7日に満たない間は支給されないが,この7日には,負傷のため職業に就くことができない日も算入される。
A 受給資格者が公共職業安定所の紹介する職業に就くことを拒んだ場合,原則として,その拒んだ日から起算して1ヶ月間は基本手当が支給されないが,拒んだことについて正当な理由があるときにはこの限りでない。
B 受給資格者が,公共職業安定所が行うその者の再就職促進のために職業指導を受けることを,正当な理由なく拒んだ場合には,拒んだ日から起算して1ヶ月を超えない範囲で公共職業安定所長が定める期間にわたり,基本手当が一定の割合で減額支給される。
C 被保険者が,正当な理由がないのに自己の都合により退職した場合,待期の満了後1ヶ月以上3ヶ月以内の間で公共職業安定所長が定める期間は基本手当が支給されないのが原則であるが,公共職業安定所長の指示した公共職業訓練を受けるときには,その訓練を受ける期間及び受け終わった日後の期間について支給が認められる。
D 偽りその他不正の行為により求職者給付又は就職促進給付の支給を受けようとした者については,その日以後,基本手当は支給されないのが原則であるが,やむを得ない理由があるとして宥恕がなされた場合には,基本手当の全部又は一部が支給される。
E 政府は,偽りその他不正の行為により基本手当の支給を受けた者に対して,その全部又は一部の返還を命じることができ,その不正受給が事業主の虚偽の届出や証明によるものである場合には,事業主も連帯して返還するよう命じることができる。
A 就職促進給付には,再就職手当,常用就職支度金,移転費,広域就職活動費,寄宿手当という5種類の給付が含まれる。
B 再就職手当は,受給資格者が安定した職業に就き,かつ,就職日の前日における基本手当の支給残日数が45日以上又は所定給付日数の3分の1以上である場合に支給される。
C 再就職手当を受給するためには,受給資格者が1年を超えて引き続き雇用されることが確実と認められる職業に新たに雇い入れられたことが必要であり,離職日の事業主に再び雇用された場合や,受給資格者が自ら事業を開始した場合には,再就職手当が支給されることはない。
D 常用就職支度金は,受給資格者等であって一定の就職困難な者が安定した職業に就いた場合において,公共職業安定所長が必要と認めたときに,再就職手当に付加して支給されるものである。
E 受給資格者が知人の紹介等によって公共職業安定所とは無関係に遠隔地に就職する場合,移転費が支給されることはない。
A 介護休業給付の支給対象となる休業は,原則として「育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」にいう介護休業と同じものであり,その上限は被保険者が休業を開始した日から3ヶ月間であるが,当該企業で同法の基準を超える長期の介護休業を認めている場合には最長6ヶ月間まで延長される。
B 介護休業給付には,介護休業期間中に支給される介護休業基本給付金と,職場復帰後引き続いて6ヶ月間以上雇用された場合に支給される介護休業者職場復帰給付金とがある。
C 介護休業給付は,原則として,休業開始前2年間にみなし被保険者期間が通算12ヶ月以上ある一般被保険者が,対象家族の介護をするために休業した場合に支給される。
D 介護休業給付は支給単位期間について支給されるが,その期間中に被保険者が就業している日数が7日以上ある場合は支給の対象外となる。
E 被保険者の配偶者の父母は,当該被保険者が同居し,かつ扶養している場合にのみ,介護休業給付の対象家族となる。
A 雇用保険法でいう日雇労働者とは,日々雇い入れられる者又は14日以内の期間を定めて雇い入れられる者をいう。
B 適用区域に居住し,適用事業に雇用されるようになった日雇労働者は,その日から起算して5日以内に,居住地を管轄する公共職業安定所長に,住民票の写し等を添えて,日雇労働被保険者手帳交付申請書を提出しなければならない。
C 日雇労働被保険者が失業した場合に支払われる日雇労働被保険者給付金には,普通給付,特例給付,臨時給付の3種類がある。
D 日雇労働被保険者給付金は,原則として,日雇労働被保険者が失業した場合において,その失業の日の属する月の直前の2ヶ月間に,その者について,通算して26日分以上の印紙保険料が納付されていなければ支給されない。
E 日雇労働被保険者の失業の認定については,一般被保険者の場合と異なり,公共職業安定所に出頭して求職の申込みをする義務が原則として免除されている。
A 都道府県労働局長は,労働保険事務組合の認可の取消しをした場合には,その旨を当該事務組合及び当該事務組合に労働保険事務を委託している事業主に通知しなければならない。
B 労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託することができる事業主の範囲は,原則として,常時300人以下の労働者を使用する事業主とされているが,労働保険事務組合の認可を受けた事業主団体の構成員である事業主については,その使用する労働者数にかかわらず当該労働保険事務組合に事務を委託することができる。
C 労働保険事務組合は,労働保険事務組合認可申請書の記載事項に変更が生じた場合には,その変更があった日の翌日から起算して14日以内に,その旨を記載した届書をその主たる事務所の所在地を管轄する公共職業安定所長又は労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長に届け出なければならない。
D 労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託した事業主が労働保険料を納付しない場合,政府は,その労働保険事務組合に対して督促をすることができ,当該督促は当該委託事業主に対して行われたものとみなされる。
E 労働保険事務組合は,雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿を事務所に備え付け,当該処理簿をその完結の日から4年間保存しなければならない。
A 日雇労働被保険者を使用する事業主が当該日雇労働被保険者について負担すべき保険料は,印紙保険料の2分の1のみである。
B 日雇労働被保険者を使用する事業主は,毎年度,雇用保険印紙の消印に使用すべき認印の印影を,所轄公共職業安定所長に届出なければならない。
C 印紙保険料を政府が認定決定したときは,納付すべき印紙保険料の納付については,都道府県労働局労働保険特別会計収入官吏に現金納付することによってのみ行うことができる。
D 事業主は,正当な理由なく印紙保険料の納付を怠ったときは,その額が1,000円未満である場合を除き,納付すべき印紙保険料の額の100分の10に相当する額の追徴金を追徴される。
E 雇用保険印紙が変更された場合,事業主は,変更の日から6ヶ月間に限り,雇用保険印紙を販売する郵便局に,その保有する変更前の雇用保険印紙の買戻しを申出ることができる。
A 労働保険料のうち一般保険料は,原則として事業主がその事業に従事するすべての労働者に支払われた賃金総額に保険料率を乗じて算定されるが,賃金総額を正確に把握することが困難な請負による建設の事業については,都道府県労働局長が決定した額に保険料率を乗じて算定される。
B 民間の個人経営の林業の事業であって,常時5人未満の労働者を雇用する者は,労災保険及び雇用保険の両保険について暫定任意適用事業となる。
C 労災保険に係る中小企業事業主等の特別加入者についての保険料である第1種特別加入保険料は,当該特別加入者に支払われている報酬総額に保険料率を乗じて算定される。
D 雇用保険の一般被保険者であっても,保険年度の初日において64歳以上の労働者については,被保r険者の負担すべき一般保険料が免除される。
E 国,都道府県及び市町村の行う事業は,労災保険に係る保険関係と雇用保険に係る保険関係ごとに別個の二つの事業として取扱い,一般保険料の算定,給付等をそれぞれ二つの事業ごとに処理するいわゆる二元適用事業とされている,。
労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識
[問 1] 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
なお,「パートタイム労働指針」とは,「事業主が講ずべき短時間労働者の雇用管理の改善等のための措置に関する指針」,「パートタイム労働法」とは「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」,「男女雇用機会均等法」とは,「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」,「育児・介護休業法」とは「育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」のことである。
A パートタイム労働指針によれば,事業主は期間の定めのある労働契約の更新により1年を超えて雇い続けるに至った満60歳以上の短時間労働者について,労働契約の期間を設定する場合には,その期間を3年を超えない範囲内で,できるだけ長くするように努めることとされている。
B パートタイム労働法及びパートタイム労働指針によれば,短時間労働者を雇用する場合には,すべての事業主は短時間雇用管理者を選任するように努めることとされている。特に,雇用する短時間労働者の人数が10人以上である場合には,短時間雇用管理者を必ず選任しなければならない。
C 男女雇用機会均等法によれば,雇用の分野での男女の均等な機会及び待遇についての女性労働者と事業主の一定の紛争に関して,関係当事者の双方又は一方からの調停の申請があった場合には,都道府県労働局長は,当該紛争の解決に必要であると認めるときは,機会均等調停委員会に調停を行わせるものとされている。
D 男女雇用機会均等法によれば,募集又は採用に当たって,「女性歓迎」や「女性向の職種」といった表示を行うことや,募集又は採用の対象を女性のみとすることは禁止されている。
E 育児・介護休業法によれば,労働者は育児休業の取得を希望する場合には,育児休業開始予定日及び育児休業終了予定日を示して,事業主に申し出る必要がある。育児休業開始予定日の変更は,一定の事由が生じた場合において,育児休業開始予定日とされた日前の日に変更する場合に限って,1回だけ認められる。
[問 2] 次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 事業主が定年を定める場合については,平成10年4月1日から定年年齢を60歳以上とすることが義務化された。ただし,港湾労働その他高年齢者が従事することが困難であると認められる一定の業務に従事している労働者については,その義務が免除されている。
B 派遣先が派遣労働者の能力を十分に活用することが可能となるようにするため,派遣元事業主が派遣労働者の婚姻状況,家族の状況,学歴及び職歴を派遣先に通知することは,当該派遣労働者の有無に関係なく,認められている。
C 派遣労働者の年次有給休暇の取得については,就業している派遣先の都合が最も重要であり,したがって派遣先が時季変更権を有している。
D 最低賃金はすべての労働者に適用されるのが原則であるが,使用者が「試の使用期間中の者」や「高年齢により著しく労働能力の低い者」について都道府県労働局長の許可を受けたときは,最低賃金の適用除外が認められている。
E 「障害者の雇用の促進等に関する法律」においては,障害者雇用率を設定している。その規定によれば,従業員数が160人の民間事業主(一定の特殊法人を除く。)においては,重度の障害者を一人雇用すれば,障害者雇用率に関する法律上の義務を果たしていることになる。
[問 3] 労働経済に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A ホワイトカラーを専門的・技術的職業従事者,管理的職業従事者,事務従事者,販売従事者の合計として定義すると,総務庁「労働力調査」によれば,就業者に占めるホワイトカラーの割合が高まる傾向がみられ,1999年には約5割の水準にある。1990年代の増加率をみると,ホワイトカラーの中では,専門的・技術的職業従事者が最も高い。
B 我が国の女性労働力率を年齢階級別にみると,出産・育児期に低下し,育児終了後に高まるという傾向がみられ,M字型カーブを描くといわれる。M字型カーブを示すピークとピークの間の年齢階級で最も労働力率が低くなるのは1990年代では25〜29歳階級である。
C 総務庁「労働力調査特別調査」によれば,雇用者(役員を除く。)を「正規の職員・従業員」とそれ以外の「パート・アルバイト,派遣・嘱託・その他」に分けてみると,次第に「正規の職員・従業員」の割合が低下する傾向にある。「正規の職員・従業員」の割合は,1999年には雇用者(役員を除く。)の約4分の3まで低下している。
D 我が国の過去20年間の男性の完全失業率を年齢階級別にみると,相対的にみて,20歳台及び60歳台前半層では高く,40歳台では低い。
E 近年における我が国の労働組合推定組織率は低下傾向にあり,労働省「労働組合基礎調査」によれば,1999年には約22%であった。しかし振り返ってみると,労働組合推定組織率が5割を超えていたのは,労働組合法が制定されて間もない1940年代後半であった。
[問 4] 労務管理に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A どの企業でも,従業員のやる気を引き出すには,適切な賃金管理が欠かせない。そのために職能給や職務給が導入されてきた。職能給は,従業員の担当する職務の難易度や責任度の高さに応じて決める賃金項目であり,職務給は従業員の職務遂行能力の高さに応じて決める賃金項目である。
B どの企業でも,従業員の賃金を時々改定するのが一般的である。賃金改定の方法としては様々な方法が考えられるが,定期昇給やベースアップはそうした方法の一つである。このうち,ベースアップとは,一定期間勤務し,一定の条件を満たした者にはある金額を増額させるということがあらかじめ定められている労働協約や就業規則などに基づき,個々の労働者について増額させることをいう。
C 役職任期制度とは,役職ごとにあらかじめ一定年数の任期を決めて役職に任命する制度である。労働省「雇用管理調査」によって1999年の役職任期制度を実施している企業の割合をみると,中小企業よりも大企業での割合の方が高い。
D 2000年の春闘では,高齢者雇用についての労使交渉が進展した。すでに多くの企業に定年後の継続雇用制度は存在するが,1999年の労働省「雇用管理調査」によると,勤務延長制度や再雇用制度では,勤務延長制度を有する企業の方が多い。
E 変形労働時間制やみなし労働時間制は,適切に利用するならば労働時間短縮に効果を発揮する。労働省「賃金労働時間制度等総合調査」によれば,変形労働時間制を採用している企業の割合は高まる傾向にあり,1998年において,その割合を変形労働時間制の種類別にみると,1年単位の変形労働時間制に比べフレックスタイム制の方が高い。
[問 5] 労使関係や労働運動に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 日経連は国民経済のマクロレベルでの生産性基準原理をベースとした賃金決定を主張してきている。その生産性基準原理とは,国全体の実質国内経済生産性の上昇率(実質国内経済成長率−就業者の伸び率)を基準にして賃金上昇率を決めようとするものである。
B 我が国でも,長期間の賃金協力に関心を示す労使もみられる。産別組合の中には,複数年協定を提唱し,傘下の大手組合を中心に既に実践しているところもある。3年間の長期賃金協定を結んだ例も存在する。次第に長期賃金協定が広がる可能性はあるが,労働協約としての賃金協定は労働組合法により3年を超える有効期間を定めることはできないとされている。
C 労働者が企業別労働組合ではなく,企業にかかわりなく合同して組織された合同労組に加入している場合においても,合同労組の代表者から団体交渉の要求を受けた時には,使用者は正当な理由のない限り団体交渉に応じなければならず,正当な理由なく拒んだ場合には不当労働行為となる。
D 労働争議の調整方法としては,あっせん,調停,仲裁の3つの方法が労働関係調整法に用意されている。いずれの方法についても,関係当事者の双方からの労働委員会に対する申請は開始要件となっている。また,調停については,労働協約での定めのいかんにかかわらず,関係当事者の一方からの申請も開始要件となっている。
E 労働省労政局調べによる民間主要企業の春季賃上げ率の長期的推移をみると,1960年代にはほとんどの年で賃上げ率が10%以上であった。1970年代前半にかけて賃上げ率は更に高まり,1970年には30%を超える賃上げ率となった。しかし,その後は次第に低下傾向となり,1990年代には賃上げ率が10%を超えることは一度もなかった。
[問 6] 公的年金(社会保険)と私的年金(個人年金)に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 公的年金では,私的年金とは異なり,任意に加入することはない。
B 公的年金の保険料は,所得税法上の所得控除の対象となるが,私的年金の保険料は,対象とならない。
C 公的年金及び私的年金とも,保険料と運用収入のみで給付が賄われている。
D 私的年金は,低所得者に対し,保険料軽減や給付面で所得再配分機能をもっていない。
E 公的年金では支給期間は終身とされているが,私的年金は有期年金である。
[問 7] 社会保険審査官及び社会保険審査会に審査請求ができる事項として誤っているものはどれか。
A 被保険者の資格に関し,行政庁が行った処分
B 被保険者の標準報酬月額や厚生年金基金の加入員の標準給与月額に関し,行政庁又は厚生年金基金が行った処分
C 保険給付に関し,行政庁や健康保険組合が行った処分
D 保険料や徴収金の賦課,又は徴収に関し,行政庁が行った処分
E 退職共済年金などの支給を受けるため,被保険者であった者からの請求に基づいて社会保険庁長官が行った共済組合各法の規定による確認処分
[問 8] 介護保険制度に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 介護保険制度の保険者は市町村で,国や都道府県が重層的に支える。
B 被保険者は40歳以上で,65歳以上の第1号被保険者と40歳以上65歳未満の医療保険加入者である第2号被保険者に区分されている。
C 利用者負担については,基本的にはサービス費用の1割の負担が設けられている。
D 第1号被保険者の保険料の水準は低所得者の負担軽減のため,所得段階別に都道府県が定める。
E 老齢基礎年金の年金額が年額18万円以上の第1号被保険者は,保険料の特別徴収(天引き)の対象となる。
[問 9] 国民年金保険料の学生納付特例制度についての次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 大学及び短大のすべての学生は制度の対象となる。
B 学生納付特例期間中の事故などで障害が残ったときでも,障害基礎年金が支給されない場合がある。
C 学生納付特例の承認を受けた期間については,10年以内であれば保険料を追納できる。
D 追納がない場合,学生納付特例期間は,年金額には反映されないが,受給資格期間には算入される。
E 学生本人の前年の所得が一定額以下であることが要件となっている。
[問10] 次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 健康保険の保険料率については,少なくとも5年ごとの財政再計算が義務づけられているが,厚生年金保険の保険料率については義務づけられていない。
B 厚生年金保険の保険料率については,少なくとも5年ごとの財政再計算が義務づけられているが,健康保険の保険料率については義務づけられていない。
C 健康保険の保険料率,厚生年金保険の保険料率ともに,少なくとも5年ごとの財政再計算が義務づけられている。D 健康保険の保険料率については,少なくとも8年ごとの財政再計算が義務づけられているが,厚生年金保険の保険料率については,少なくとも5年ごとの財政再計算が義務づけられている。
E 健康保険の保険料率については,少なくとも5年ごとの財政再計算が義務づけられているが,厚生年金保険の保険料率については,少なくとも8年ごとの財政再計算が義務づけられている。
健 康 保 険 法
A 特定労働者派遣事業を営む法人事業所に使用される派遣労働者が別の法人事業所に派遣された場合,この派遣労働者は,その派遣先事業所への派遣期間にかかわらず,派遣元事業所の健康保険の適用を受ける。
B 任意継続被保険者は,正当な理由なく納付期限までに保険料を納めなかった場合,被保険者資格を喪失する。
C 長期間にわたり海外支店に勤務し,国内において勤務していた会社における雇用関係が消滅したと認められる場合には,被保険者資格を喪失させることができる。
D 任意包括適用事業所で従業員の構成が変化し,従業員の4分の3以上が健康保険からの脱退を希望した場合には,事業主は任意包括脱退の認可を厚生大臣に申請しなければならない。
E 日本にある外国の大使館に勤務している者は,健康保険の強制適用の対象にならないが,任意包括加入が認められている。
A 資格喪失後の継続給付の受給要件を満たすための被保険者期間には,任意継続被保険者であった期間も含まれる。
B 1年以上被保険者であった者が病気で退職し,夫の被扶養者になった場合,その病気について継続療養の給付を受けることができる。
C 継続給付を受けていた者が,継続給付終了から6ヶ月後に死亡した場合,埋葬料が支給される。
D 継続療養の受給者が被保険者資格を取得して,さらに1年後に被保険者資格を喪失した場合,継続療養の受給期間内であっても継続給付の受給権は復活しない。
E 継続療養を受給している者が70歳に達した場合,その傷病に関する継続療養の給付開始後5年間は,継続療養による給付が老人保健制度による給付に優先して行われる。
A 出産手当金の支給をなすべき場合において,傷病手当金が支払われた場合は,支払われた傷病手当金は出産手当金の内払いとみなされる。
B 傷病手当金の支給の要件である労務不能を判断するにあたっては,労務の提供による報酬の有無から一律に判断するのではなく,労務内容,労務内容との関連におけるその報酬額等を十分検討のうえ判断しなければならない。
C 労災保険による休業補償給付を受けている期間中に業務外の病気を併発し,労務不能となった場合,休業補償給付の額が傷病手当金の額を上回っているときは,傷病手当金が支給されない。
D 傷病手当金を受給中に別の疾病が発生し,これについても療養のため労務不能の状態となった場合,先の傷病手当金の支給期間が終了した日から起算して第4日目から後発の病気による傷病手当金が支給される。
E 傷病手当金を受給している期間中に給料が減額された場合であっても,傷病手当金の支給額は減額されない。
A 被保険者が故意の犯罪行為によって重傷を負い,入院治療を受けた後,死亡した場合,健康保険からの療養の給付は受けられないが,埋葬料の支給は行われる。
B 交通事故のため保険医療機関でない医療期機関で救急治療を受けた被保険者が,損害賠償の支払いを受けた後に療養費の支給を申請した場合,保険者はその支給を拒否することができる。
C 自動車損害賠償責任保険の契約が締結されている自動車によって事故が生じた場合,保険者は,被害者である被保険者が自動車損害賠償保障法に基づき保険会社に対して有する保険金請求権を代位取得する。
D 交通事故の被害者である被保険者が,保険診療を受けて治癒した後,加害者たる第三者との示談により損害賠償の支払いがあって当事者間で解決した場合,保険者は保険給付についての損害賠償請求権を代位取得することができない。
E 被保険者が第三者行為によって生じた事故に対して,保険者が損害賠償請求権を代位取得する場合,加害者が未成年者でその行為を弁識できる知能を備えていないときは,その者の監督義務者に対して賠償責任を求めることができる。
A 賞与等の支払いを受けた後に被保険者資格を喪失した場合,賞与等の支払日と資格喪失日が同一月であるときは,一般の保険料と同様に特別保険料についてもその対象とならない。
B 会社の資金繰りの都合で賞与等が12月,1月,2月の3ヶ月間にわたって分割払いされた場合,2月に一括して特別保険料が賦課される。
C 一般の保険料は所得税など控除される前の支給額に課せられるが,特別保険料は控除後の支給額に対して賦課される。
D 病気休職中に支払われた賞与等については,特別保険料を徴収することができるが,育児休業中に支払われた賞与等については,特別保険料を徴収することができない。
E 事業主が被保険者の負担する特別保険料を源泉控除しなかった場合,事業主は被保険者から特別保険料を直接徴収することができる。
A 特定承認保険医療機関において,高度先進医療を受けた場合に支給される特定療養費は,被扶養者に対しても適用されるが,療養の給付にあたるものも,特定療養費にあたるものも共に家族療養費として支給される。
B 通常の保険医療機関で,差額ベッド等の特別の診療環境の提供,予約に基づく診察,表示された診察時間以外の時間における診察を受けた場合,特定療養費の支給を受けることができる。
C 特定療養費の支給は,原則として,請求に基づく償還払い方式がとられており,家族療養費のように現物給付化の手法はとられていない。
D 特定承認保険医療機関となっていない保険医療機関で高度先進医療を受けた場合,その費用は患者が全額を負担しなければならない。
E 特定承認保険医療機関が高度先進医療を行うに当たっては,患者に事前にその医療内容及び費用に関して説明し,文書により同意を得なければならない。
A 労災保険の未適用事業所が健康保険の任意包括適用事業所となっている場合に,その事業所に使用されている従業員が通勤途上で事故にあったときは,健康保険から給付が行われない。
B 異常分娩のために行われた医師の処置手術等の治療に関する費用は,療養の給付として認められるが,経済的理由により医師の人工妊娠中絶手術を受けた場合は,療養の給付の対象とはならない。
C 身体に違和感を覚えて診察を受けたが,結果的になんらの異常が認められなかった場合,その診察は療養の給付とは認められない。
D 災害救助法の指定地区で健康保険の被保険者が被災し医療を必要とするときは,健康保険の療養の給付が優先し,災害救助法による救助は健康保険の給付の及ばないものに限られる。
E 結核のため療養の給付を受けていた被保険者が,その治癒後,体力の回復を図るために保養施設に入所した場合,そこでの給付を療養の給付の範囲内に含めることができる。
A 任意継続被保険者,特例退職被保険者,継続給付受給者のいずれも,療養の給付を受ける場合は一部負担金の支払いをしなければならない。
B 健康保険組合直営医療機関や事業主医療機関では,健康保険組合の規約により一部負担金を減免することが認められているが,一般の保険医療機関の場合,一部負担金を減免することは認められていない。
C やむを得ない事情で保険診療を行わない医療機関で診療を受け,被保険者が診療費の全額を支払った場合の療養費の支給においては,保険診療ではないので一部負担金相当額の徴収は行われない。
D 保険優先の公費負担医療と健康保険が併用された場合,健康保険の一部負担金に相当する金額の範囲内で公費負担医療から支給される。
E 被扶養者が受診した際に,薬剤一部負担金の負担の必要な薬剤の給付がある場合においても,6歳未満の者については,薬剤にかかる一部負担金は免除となる。
A 健康保険組合における準備金の保有は,原則としてその2分の1は郵便貯金と臨時金利調整法第1条第1項に規定する金融機関への預貯金又は金銭信託においてなされなければならない。
B 準備金は,保険給付に要した費用の前3年度の平均年額の12分の3に相当する額に達するまで,毎年度の剰余金のうちから,当該平均年額の100分の3を乗じた額以上の積立を行うことになっている。
C 準備金の毎年度の必要積立額に不足が生じた場合には,他の積立金に優先して積立を行わなければならない。
D 準備金を算定する場合の保険給付に要した費用には,保険給付費のほか,老人保健拠出金,日雇拠出金,退職者給付拠出金及び介護納付金が含まれるが,病院診療所に要する費用は含まれない。
E 健康保険組合が収支のバランスを失し,支出現金に不足が生じたため,準備金を繰替え使用した場合,その返還を当該会計年度内に行わなければならない。
A 傷病手当金は,報酬の全部又は一部を受けた場合には,給付の調整が行われるが,傷病手当付加金については,報酬を受けた際の制約を受けることはない。
B 家族療養付加金及び合算高額療養付加金は,原則として健康保険組合設立後,5年を経過していない組合には認められていない。
C 資格喪失後の継続給付を受けている場合であっても,付加給付については,資格喪失後は継続して給付を受けることができない。
D 健康保険組合では,当該組合に所属する被扶養者が組合直営医療機関や事業主医療機関で受診した場合に限り家族療養付加金をつけることが認められている。
E 法定給付を受けて入院している患者に対して,健康状態の回復を目的とした栄養補給金を支給することは,健康保険法の目的と合致するものであり,健康保険組合における付加給付として認められる。
厚生年金保険法
A 受給権者が,正当な理由なくして第98条第3項の規定による届出をせず,又は書類その他の物件を提出しないときは,保険給付の支払いを一時差し止めることができる。
B 保険料の還付を受ける権利の消滅時効は2年であり,保険給付を受ける権利の消滅時効は5年である。
C 年金たる保険給付を受ける権利の消滅時効は,当該年金たる保険給付の全部又は一部が支給を停止されている間は進行しない。
D 第4種被保険者が適用事業所に使用されたり,任意単独被保険者になったとき,又は共済組合等の組合員になったときは,その日に第4種被保険者の資格を喪失する。
E 保険給付の受給権者が死亡したとき,その死亡した者に支給すべき保険給付でまだ支給していなかったものがある場合に,その者と生計を同じくしていた配偶者,子,父母,孫,祖父母,又は兄弟姉妹が,自己の名において,その未支給の保険給付の支給を請求することができる。
A 老齢厚生年金の受給権者は,その権利を取得したとき胎児であった子が出生したときは,10日以内に社会保険庁長官に届け出なければならない。
B 第4種被保険者は,共済組合等の組合員になったことにより,その資格を喪失したときは,10日以内に届け出なければならない。
C 事業主に変更があったときは,5日以内に新旧両事業主の連署による届書を提出しなければならない。
D 事業主は,船員被保険者の報酬月額に変更があったことにより標準報酬を改定する必要があるときは,5日以内に届け出なければならない。
E 船舶所有者は,被保険者の区別に変更があった場合には,10日以内に届書を提出しなければならない。
A 同一人に対して,国民年金法による年金たる給付を支給停止し,厚生年金保険法による年金たる保険給付を支給すべき事由が生じた月の翌月以降の分として国民年金法による年金たる給付の支払いが行われたときは,その支払い分について厚生年金保険法による年金たる保険給付の内払いとみなすことができる。
B 保険給付を受ける権利は,譲り渡し,担保に供し,又は差し押さえることはできない。ただし,年金たる保険給付を別に法律で定めるところにより担保に供する場合,老齢厚生年金の給付を受ける権利を,国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押さえる場合はこの限りではない。
C 障害厚生年金の受給権者が当該傷病について労働基準法の規定による障害補償を受ける権利を取得した場合には,障害厚生年金の支給は,6年間停止される。
D 厚生年金基金は,政令の定めるところにより,厚生年金基金連合会に申し出て,中途脱退者の当該厚生年金基金の加入員であった期間にかかる年金給付に関する義務を移転することができる。厚生年金基金連合会はこの申し出を拒絶することはできない。
E 被保険者であった期間の全部又は一部が,厚生年金基金の加入員であった期間である者に支給する老齢厚生年金について,厚生年金基金の加入員であった期間はその年金額の計算の基礎とはしない。
A 老齢厚生年金と老齢基礎年金のように,同一人に2つ以上の年金の受給権が発生することがある場合には,申請によりいずれか一方を選択しなければならない。
B 厚生年金保険法の年金たる保険給付と同一の支給事由に基づいて支給される国民年金法による年金たる給付は,支給要件を満たしているときであっても併給されない。
C 遺族厚生年金の受給件者である妻が65歳未満の場合には,その者の老齢基礎年金及び付加年金は遺族厚生年金と併給されない。妻が65歳以上のときは,遺族厚生年金と老齢基礎年金は併給されるが,付加年金は併給されない。
D 老齢厚生年金の受給権者が,配偶者の死亡によって遺族厚生年金の受給権を取得したときは,配偶者の死亡による遺族厚生年金の3分の2に相当する額と老齢厚生年金の2分の1に相当する額の年金が併給される。
E 障害厚生年金の受給権を有する65歳の者が,配偶者の死亡により被用者年金各法による遺族共済年金の受給権を取得するに至ったときは,障害厚生年金は支給停止となるが,その後支給を停止された部分の一部を解除する申請を行うことができる。
A 厚生年金保険における「被保険者期間」とは,被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までの月単位で計算される期間のことであり,暦日単位で計算される「被保険者であった期間」とは異なる。
B 被保険者期間が1年以上ある者について,政令で定める旧共済組合員期間のうち昭和17年6月から昭和20年8月までの期間がある場合には,この期間を坑内員及び船員たる被保険者以外の被保険者であった期間とみなす。
C 昭和61年4月1日から平成3年3月31日まで第3種被保険者であった期間は,実際の期間に5分の6を乗じた期間をもって厚生年金保険の被保険者期間とする。
D 昭和61年4月1日前の旧船員保険法による船員保険の被保険者であった期間は,実際の被保険者期間に3分の4を乗じた期間をもって厚生年金保険の被保険者期間とする。
E 昭和19年1月1日から昭和20年8月31日までの20ヶ月間に坑内員であった者の被保険者期間については,この20ヶ月を3分の1倍した期間が加算される。
A 被保険者又は被保険者であった者が,故意又は重大な過失により,障害又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは,当該障害を給付事由とする障害厚生年金又は障害手当金は支給しない。
B 障害厚生年金の受給権者が,正当な理由なくして医療に関する指示に従わなかったことにより,その障害の程度を増進させ又は回復を妨げたときは,障害厚生年金の額を改定し,また障害等級を現行以下に改定するものとする。
C 遺族厚生年金は,被保険者又は被保険者であった者の死亡前に,その者の死亡によって遺族厚生年金の受給権者となる者を故意に死亡させた者には,支給されない。
D 事故が第三者の行為によって生じた場合に,受給権者が既に当該第三者から損害賠償を受けたときは,保険給付は全額行わない。
E 障害等級に該当する程度の状態にあることにより,年金たる保険給付の受給権を有する子が,重大な過失によりその障害の回復を妨げたときは,年金たる保険給付の支給は全部を停止する。
A 老齢厚生年金の受給権者の配偶者が昭和9年4月1日以前の生まれの場合には,その配偶者には65歳に達しても老齢基礎年金が支給されないため,引き続き当該老齢厚生年金に加給年金額が加算される。
B 老齢厚生年金の年金額の計算基礎となる被保険者期間の月数が240未満の場合には,老齢厚生年金の受給権者に加給年金額は加算されない。
C 老齢厚生年金の受給権者が,昭和9年4月2日以降の生まれの場合には,その生年月日に応じて,配偶者の加給年金額に特別加算がなされる。
D 加給年金対象者としての子が配偶者以外の者の養子となったときは,その翌年の4月2日以降,加給年金額は加算されない。
E 昭和16年4月2日以降に生まれた老齢厚生年金の受給権者については,その配偶者の加給年金額に加算される特別加算の額は,それ以降に生まれた受給権者の配偶者の加給年金の額に加算される特別加算の額と同額である。
A 被保険者について育児休業期間中の保険料が免除されている場合には,社会保険庁長官に申し出た日の属する月から育児休業が終了する日の翌日の属する月の前月までの期間に係る保険料が免除される。また,育児休業によって保険料が免除された期間は被保険者期間に算入され,保険料納付済期間として取り扱われる。
B 第4種被保険者及び船員任意継続被保険者は,育児休業期間中であっても保険料を免除されることはない。
C 第4種被保険者及び船員任意継続被保険者は,被保険者自らが納めるべき保険料を負担し納付する義務を負うが,適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者は,事業主の同意により,事業主が当該被保険者が納めるべき保険料の半額を負担し,納付する義務を負うことがある。
D 被保険者が厚生年金保険法第6条第1項第3号に規定する船舶に使用され,かつ同時に船舶以外の事業所に使用されている場合には,船舶所有者以外の事業主は保険料納付義務を負わず,船舶所有者が被保険者と当該保険料を折半して納付する義務を負う。
E 被保険者が同時に二以上の事業所に使用される場合における各事業主の負担すべき保険料の額は,各事業所が支払う報酬の合計を標準報酬月額とし,これに保険料率を乗じて得られた額に,各事業所が支払った報酬を報酬月額で按分した額を乗じ,それを被保険者と折半した額である。
A 厚生年金保険法第85条の規定により保険料を納期前に徴収する場合を除き,納期限を過ぎても保険料を納付しない者があるとき,社会保険庁長官は納付義務者に対して期限を指定して督促しなければならない。
B 期限を指定した督促状による督促がなされる場合,延滞期間について保険料納付義務者に延滞金が課せられる。延滞金の計算基礎となる起算日は,督促による指定の期限ではなく納期限の翌日であり,この起算日から保険料の完納日までの日数について延滞金が課せられる。
C 社会保険庁長官が発する督促状に指定される期限は,督促状を発する日から起算して14日以上を経過した日でなければならないが,保険料納付義務者が破産の宣告を受けている場合にはこの限りではない。
D 徴収すべき保険料の一部につき納期限までに納付があった場合には,これを控除した額を延滞金の計算基礎とし,これによって計算された延滞金に500円未満の端数が生じた場合には,この端数は切り捨てる。
E 社会保険庁長官は,督促による指定の期限までに保険料を納付しない納付義務者がある場合には,国税滞納処分の例によってこれを処分し,又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含む。)に対して100分の4の交付金を交付することによって,その処分を請求することができる。
A 老齢厚生年金の受給権を有する者が,66歳に達する前に当該老齢厚生年金の裁定請求をしていないときは,社会保険庁長官に繰下げ支給の申し出を行うことができる。
B 昭和21年4月1日以前生まれの者で,かつ老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている者が,受給権を取得した当時,坑内員たる被保険者であった期間と船員たる被保険者期間とを合算した期間が10年以上ある場合には,60歳から65歳までの間,特別支給の老齢厚生年金(定額部分と報酬比例部分)が支給される。
C 厚生年金保険の被保険者期間が1年以上ある60歳以上の者で,厚生年金保険の被保険者期間と旧共済組合期間を合算した期間が20年以上あるときは,特別支給の老齢厚生年金と同額の特例老齢年金が支給される。
D 老齢厚生年金の支給の繰下げによって加算される額を算出するための率は,当該年金の受給権を取得した日から起算して当該年金の支給繰下げの申し出をした日までの期間が5年を超える場合には0.88である。
E 昭和26年4月2日生まれの女子が60歳に達して受給権を取得した場合には,60歳以上63歳未満までは報酬比例部分相当の特別支給の老齢厚生年金が,63歳以上65歳未満までは特別支給の老齢厚生年金(定額部分と報酬比例部分)が,65歳以降は老齢厚生年金と老齢基礎年金がそれぞれ支給される。
国 民 年 金 法
A 被保険者がその資格を取得した日の属する月にその資格を喪失したときは,その月にさらに被保険者の資格を取得したときを除き,その月は被保険者期間に算入しない。
B 夫の死亡時に60歳未満の妻に支給する寡婦年金は,妻が60歳に達した日の属する月から支給を開始する。
C 国民年金基金の加入員の資格を取得した月にその資格を喪失した者は,その資格を取得した日に遡って,加入員でなかったものとみなす。
D 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の任意加入被保険者が,保険料を滞納した場合,督促状で指定した期限までに保険料を納付しないときは,その日に被保険者の資格を喪失する。
E 第3号被保険者の資格取得の届出をしなかった期間があるときは,届出をした日の属する前々月までの3年間を除いて,保険料納付済期間に算入しない。
A 年金給付を受ける権利の消滅時効は,その支給事由が発生した日から5年である。
B 死亡一時金は,死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付期間が3年以上ある老齢基礎年金又は障害基礎年金を受給していない者が死亡したとき,その遺族に支給する。
C 保険料その他の徴収金を徴収し,又はその還付を受ける権利,死亡一時金を受ける権利は,2年を経過したときは,時効によって消滅する。
D 船舶が行方不明となった際,その船舶に乗っていた者の生死が6ヶ月間分からないとき,死亡を支給事由とする給付の支給に関して,行方不明になった日にその者は死亡したものと推定する。
E 日本国内に住所を有していた日本国籍を有しない者が第1号被保険者の資格を喪失した日より後に初めて日本国内に住所を有しなくなった日から起算して2年を経過しているときは,脱退一時金の支給の請求ができない。
A 第1号被保険者は,資格の取得及び喪失,種別の変更に関する事項,氏名及び住所の変更に関する事項について社会保険庁長官に届け出なければならない。
B 第1号被保険者又は第3号被保険者が死亡したときは,戸籍法の規定による死亡の届出義務者は,その旨を市町村長に届け出なければならない。
C 第3号被保険者の資格取得及び第3号被保険者への種別の変更は当該事実のあった日から14日以内に届け出なければならない。
D 第1号被保険者は,資格の取得及び喪失,種別の変更に関する事項,氏名及び住所の変更に関する事項を除くほか,厚生省令の定める事項を厚生大臣に届けなければならない。
E 国民年金基金は,その加入員の資格の取得及び喪失に関する事項を社会保険庁長官に届け出なければならない。
A 障害基礎年金は,その受給権者が当該傷病による障害について,労働者災害補償保険法の規定による障害補償を受けることができるときは,5年間,その支給を停止する。
B 遺族基礎年金は,当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について,労働基準法の規定による遺族補償が行われるべきであるときは,死亡日から5年間,その支給を停止する。
C 遺族基礎年金は,当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について,労働者災害補償保険法の規定による遺族補償が行われるべきであるときは,死亡日から5年間,その支給を停止する。
D 障害基礎年金は,その受給権者が当該傷病による障害について,労働基準法の規定による傷害補償を受けることができるときは,6年間,その支給を停止する。
E 遺族基礎年金は,当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について,労働者災害補償保険法の規定による遺族補償が行われるべきであるときは,死亡日から6年間,その支給を停止する。
A 老齢基礎年金の受給権者が,遺族厚生年金を受給できる場合は,併給の調整の対象とならず,併給される。
B 老齢基礎年金の受給権者が障害基礎年金,障害厚生年金,障害共済年金の支給を受けることができるときは,その間,振替加算の支給を停止する。
C 死亡一時金の支給を受ける者が,同一人の死亡により寡婦年金を受けることができるときは,その者の選択により,どちらか一方を支給する。
D 寡婦年金の受給権は,受給権者が繰上げ支給による老齢基礎年金の受給権を取得したときは,消滅する。
E 老齢基礎年金の繰下げ支給を受ける場合,付加年金についても繰下げ支給が行われるが,付加年金については,繰下げ年齢に応じての一定割合の加算は行われない。
A 保険料の納付を免除された期間について,社会保険庁長官の承認を受け,保険料の全部又は一部を追納することができるが,その場合,承認の日の属する月前10年以内の期間に限られる。
B 社会保険庁長官は,保険料を滞納する者があるときは納付義務者に対して,督促状を発することができ,その指定する期限は,督促状を発する日から起算して14日以上を経過した日でなければならない。
C 障害基礎年金は,初診日から起算して1年を経過した障害認定日における障害等級が1級及び2級の者に支給する。
D 社会保険庁長官は,保険料滞納者に対し督促をしたときは,徴収金額につき年13.6%の割合で,納期限の翌日から徴収金完納又は財産の差し押さえの前日までの日数計算による延滞金を徴収する。
E 夫の死亡が平成18年4月1日以降であるときは,保険料納付済期間が全被保険者期間の3分の2に満たない場合でも,死亡月の前々月までの2年間が保険料納付済期間であれば遺族基礎年金が支給される。
A 老齢基礎年金の支給繰下げの申し出をする場合,厚生年金保険法による老齢厚生年金の受給権を有する者は,老齢厚生年金の支給繰下げの申し出と同時に行わなければならない。
B 昭和30年4月1日以前に生まれた者であって,老齢又は退職を理由とする年金たる給付の受給権を有しない日本国内に住所を有する65歳以上70歳未満の者は,社会保険庁長官に申し出て,国民年金の被保険者となることができる。
C 付加保険料納付者は,いつでも社会保険庁長官に申し出て,申し出をした日の属する月の翌月以後の保険料につき,付加保険料を納付する者でなくなることができる。
D 障害基礎年金の受給権は,厚生年金保険の障害等級3級に該当しなくなった日から該当しないまま3年を経過したときのいずれか遅いほうが到達したとき消滅する。
E 基礎年金給付額及び子の加算額は,年金額の自動改定により物価スライドの対象とされるが,付加年金は物価スライドの対象とされない。
A 日本国内に住所を有する20歳未満の者は,20歳に達した日に被保険者資格を取得し,日本国内に住所を有しなくなった日にその資格を喪失する。
B 日本国内に住所を有する20歳未満の者は,20歳に達した日に被保険者資格を取得し,60歳に達した日の翌日にその資格を喪失する。
C 日本国籍を有する者で日本国内に住所を有しない20歳以上60歳未満の者は,社会保険庁長官に任意加入の申し出をした日にその資格を取得するが,60歳以上65歳未満の者は申し出をした日の翌日から資格を取得する。
D 第2号被保険者の被扶養配偶者は,20歳に達した日に被保険者資格を取得し,死亡した日の翌日にその資格を喪失する。
E 第2号被保険者の被扶養配偶者は,20歳に達した日に被保険者資格を取得し,被扶養配偶者でなくなった日にその資格を喪失する。
A 付加年金の支給は,その受給権者が老齢基礎年金の支給繰下げの申し出を行ったときは,申し出のあった日の属する月の翌月から始める。
B 障害若しくは死亡が第三者の行為によって生じ,その年金給付を行う場合,受給権者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは,政府は,その価額の限度で給付を行う責を免れる。
C 国民年金基金の加入員となったときは,その加入員となった日の属する月の前月から,付加保険料を納付する者でなくなったものとする。
D 保険料免除の場合,免除期間は年金給付の資格要件として算入するが,老齢基礎年金額の算出にあたっては免除期間の3分の1を基礎とする。
E 障害基礎年金及び遺族基礎年金では,保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が被保険者期間の3分の1以上あることが支給要件とされる。
A 社会保険庁長官は,被保険者の資格を取得した旨の報告を受けたときは,当該被保険者について国民年金手帳を作成し,市町村長を経由してその者にこれを交付する。
B 国民年金法に規定する社会保険庁長官の権限の一部は,都道府県知事に委任することができる。
C 給付の支払いに関する事務は,政令で定める機関に取り扱わせる場合を除き,郵政大臣が取り扱うものとする。
D 市町村長は,被保険者の資格の取得及び喪失,種別の変更に関する事項,氏名及び住所の変更に関する事項の届出を受理したときは,これを都道府県知事に報告しなければならない。
E 国民年金法に規定する社会保険庁長官の権限の一部は,市町村長に委任することができる。