第34回 択一式試験問題

 

 

労働基準法及び労働安全衛生法

[問 1] 労働基準法の総則等に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 均等待遇を定めた労働基準法第3条では,労働者の国籍,信条又は社会的身分を理由として賃金,労働時間その他の労働条件について差別的取扱をすることは禁止されているが,性別を理由とする労働条件についての差別的取扱は禁止されていない。
B 労働組合のない事業場において,労働基準法第36条の規定に基づく時間外労働・休日労働に係る労使協定を締結する場合,労働者側の締結当事者たる「労働者の過半数を代表する者」を選出するときの当該事業場の労働者数の算定に当たっては,当該事業場においては時間外労働及び休日労働が全く予定されていないようなパートタイム労働者なども含めなければならないが,長期間の病気などにより休職発令を受けて休職中の労働者で当該協定期間中に出勤が全く予想されないものは含まれない。
C 労働基準法の別表第1には第1号から第15号まで各種の事業が掲げられているが,同法の適用はこれらの事業に限られるものではない。
D 労働者派遣は,派遣元と労働者との間の労働契約関係及び派遣先と労働者との間の指揮命令関係を合わせたものが全体として当該労働者の労働関係となるものであり,したがって,派遣元による労働者の派遣は,労働関係の外にある第三者が他人の労働関係に介入するものではなく,労働基準法第6条の中間搾取に該当しない。
E 使用者は,労働基準法第7条の規定により,労働者が労働時間中に公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては拒んではならないが,この「公の職務の執行」には,消防組織法第15条の6の非常勤の消防団員の職務は該当しないと考えられている。

[問 2] 労働基準法に定める労働契約等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A いわゆる在籍型出向の出向労働者については,出向元及び出向先の双方とそれぞれ労働契約関係があるので,原則として出向元及び出向先に対してはそれぞれ労働契約関係が存する限度で労働基準法等の適用があるが,そのうち労働契約関係の基本である賃金に関する事項については出向元のみが使用者となり,それ以外の事項については,出向元,出向先及び出向労働者三者間の取決めによって定められた権限と責任に応じて,出向元の使用者又は出向先の使用者が出向労働者について労働基準法等における使用者としての責任を負うものと解されている。
B 休職に関する事項は,使用者がこれに関する定めをする場合には,労働基準法第15条第1項及び同法施行規則第5条第1項の規定により,労働契約の締結に際し労働者に対して明示しなければならない労働条件とされており,また,それが当該事業場の労働者のすべてに適用される定めであれば,同法第89条に規定する就業規則の必要記載事項でもある。
C 労働基準法第15条では,使用者は,労働契約の締結に際し,労働者に対して賃金,労働時間その他の労働条件を明示しなければならず,そのうち一定の事項については書面の交付により明示しなければならないとされているが,健康保険,厚生年金保険,労働者災害補償保険及び雇用保険の適用に関する事項もこの書面の交付により明示しなければならない事項に含まれている。
D 労働基準法第16条においては,使用者は労働契約の不履行について違約金を定め,又は損害賠償額を予定する契約をしてはならないとされているが,使用者が労働者の親権者又は身元保証人との間で,これら親権者又は身元保証人が当該労働者の行為について違約金又は損害賠償額の支払義務を負担する契約を締結しても,それは本条に違反するものではない。
E 使用者が前借金その他労働をすることを条件とする前貸の債権と賃金を相殺することは労働基準法第17条において禁じられているので,例えば使用者からの住宅建設資金の貸付に対する返済金のように融資額及び返済額ともに相当高額に上り,その返済期間も相当長期間にわたるものについてはすべて,たとえ同法第24条第1項の規定に基づく賃金控除に係る労使協定がある場合でっても,賃金との相殺はできない。

[問 3] 労働基準法に定める賃金等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 商法による新株予約権(いわゆるストックオプション)制度では,この制度から得られる利益は,それが発生する時期及び額ともに労働者の判断に委ねられているが,労働の対償と考えられ,労働基準法第11条の賃金に該当する。
B 平均賃金は,原則としてこれを算定すべき事由の発生した日以前3か月間にその労働者に対して支払われた賃金の総額を,その期間の総日数で除して算定するものとされており,その期間は,賃金締切日がある場合においては直前の賃金締切日から起算することとされているが,雇入後3か月未満の労働者の平均賃金を算定する場合には,原則的な計算期間の3か月に満たない短期間であるので,賃金締切日の有無にかかわらずすべて算定事由発生日以前雇入後の全期間について計算することとされている。
C 労働基準法第37条第4項に基づく同法施行規則第21条の規定によって,割増賃金の計算の基礎となる賃金には住宅手当は算入されないこととされており,この算入されない住宅手当には,例えば,賃貸住宅の居住者には3万円,持家の居住者には1万円というように,住宅の形態ごとに一律に定額で支給することとされている手当も含まれる。
D 年間賃金額を予め定めるいわゆる年俸制を採用し,就業規則により,例えば決定された年俸の17分の1を月例給与として支給し,決定された年俸の17分の5を二分して6月と12月に賞与として支給することを定めて支給しているような場合には,これらの賞与は,労働基準法第37条の割増賃金の計算の基礎となる賃金から除外することはできない。
E 労働基準法第24条第1項においては,賃金は,通貨で支払わなければならないと規定されているが,同項ただし書において,法令に別段の定めがある場合,当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合,労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては,通貨以外のもので支払うことができると規定されている。

[問 4] 労働基準法に定める労働時間等に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 労働基準法第32条の労働時間とは,労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい,この労働時間に該当するか否かは,労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであって,労働契約,就業規則,労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではない。
B 労働基準法第32条の3に規定するいわゆるフレックスタイム制を採用するに当たっては,使用者は,原則として,当該事業場の労働者の過半数で組職する労働組合がある場合においてはその労働組合,労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により一定の事項を定めて実施する必要があるが,必ずしもその事業場の労働者の過半数がフレックスタイム制の適用を受ける場合でなくともこの制度を採用することができる。
C 使用者は,労働基準法第66条第2項の規定により,妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)が請求した場合においては,同法第33条第1項及び第3項並びに第36条第1項の規定にかかわらず,時間外労働又は休日労働をさせてはならないが,この第66条第2項の規定は,妊産婦であっても同法第41条第2号に規定する監督又は管理の地位にある者に該当するものには適用されない。
D 労働基準法では,休憩時間や労働時間について,例えば,航空機による旅客運送の事業における航空機の操縦士で長距離にわたり継続して乗務する者については休憩時間を与えないことができることとされ,また,坑内労働については労働者が坑口に入った時刻から坑口を出た時刻までの時間を休憩時間を含めて労働時間とみなしている。
E 使用者は,「育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」第23条第1項の規定に基づき,生後満1年に達しない生児を育てる女性労働者に対し,始業時刻を30分繰り下げ,かつ,終業時刻を30分繰り上げる措置を講じている場合においては,当該措置の適用を受けている労働者については,当該労働者から請求の有無にかかわらず,労働基準法第67条の育児時間を与える必要はない。

[問 5] 労働基準法に定める年次有給休暇に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 使用者は,その事業場に,同時に採用され,6か月間継続勤務し,労働基準法第39条所定の要件を満たした週の所定労働時間15時間(勤務形態は1日3時間,週5日勤務)の労働者と週の所定労働時間28時間(勤務形態は1日7時間,週4日勤務)の労働者の2人の労働者がいる場合,前者に対しては,後者より多くの日数の年次有給休暇を付与しなければならない。
B 労働基準法第39条の年次有給休暇の権利の実効を確保するため,同法では,使用者は,毎年度当初に,個々の労働者に対して,その年度においてそれぞれの労働者が取得可能な年次有給休暇の日数を通知し,その請求予定時季を聴かなければならないこととされている。
C 年次有給休暇の斉一的取扱い(原則として全労働者につき一律の基準日を定めて年次有給休暇を与える取扱いをいう。)を行っている事業場において,毎年4月1日を基準日として年次有給休暇を付与している場合に,1月1日入社の労働者にその年の4月1日の基準日に労働基準法所定の年次有給休暇を付与する場合には,年次有給休暇の付与要件である「全労働日の8割以上出勤」の算定に当たっては,1月1日から3月31日までの間の実績についてのみ計算すれば足りる。
D 労働基準法第39条の年次有給休暇を労働者がどのように利用するかは,労働者の自由であるが,労働者がその所属の事業場においてその業務の正常な運営の阻害を目的として一斉に年次有給休暇を届け出て職場を放棄する場合は,年次有給休暇に名をかりた同盟罷業にほかならないから,それは年次有給休暇権の行使ではない。労働者が,他の事業場における争議行為に年次有給休暇をとって届け出て参加するような場合も,同様にそれは年次有給休暇権の行使ではない。
E 年次有給休暇の付与要件である「全労働日の8割以上出勤」における全労働日の日数,就業規則その他によって定められた所定休日を除いた日をいう。
 したがって,所定の休日に労働させたとしてもその日は全労働日に含まれないが,逆に,使用者の責に帰すべき事由による休業の日については,ここでいう全労働日に含まれる。

[問 6] 労働基準法に定める就業規則等に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 就業規則に関しては,新たな就業規則の作成又は変更によって,既得の権利を奪い,労働者に不利益な労働条件を一方的に課することは,原則として許されないが,当該規則条項が合理的なものであるかぎり,個々の労働者において,これに同意しないことを理由として,その適用を拒否することは許されない,とする旨の最高裁判決がある。
B 就業規則で労働者に対して減給の制裁を定める場合においては,その減給は,1回の額が平均賃金の1日分の半額を超えてはならず,また,一賃金支払期に発生した数事案に対する減給の総額が当該賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えるとしても,当該賃金支払期における実際の減給の総額は,当該賃金支払期における賃金の総額の10分の1以内でなければならない。
C 労働基準法第89条第1号により,始業及び終業の時刻に関する事項は,就業規則のいわゆる絶対的必要記載事項となっているが,フレックスタイム制を採用する場合には,始業及び終業の時刻を労働者の決定にゆだねる旨の定めをすれば同条の要件を満たすものとされている。その場合,コアタイム(労働者が労働しなければならない時間帯),フレキシブルタイム(労働者がその選択により労働することができる時間帯)も始業及び終業の時刻に関する事項であるので,それらを設けるときには,就業規則においても規定すべきものである。
D 派遣労働者に関して,労働基準法第89条により就業規則の作成義務を負うのは,派遣中の労働者とそれ以外の労働者とを合わせて常時10人以上の労働者を使用している派遣元の使用者である。
E 就業規則で,労働者が遅刻をした場合にその時間に相当する賃金額を減額する制度を定める場合には,減給の制裁規定の制限に関する労働基準法第91条の規定の適用を受ける。

[問 7] 労働基準法の雑則等に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 労働基準法第104条では,事業場に,同法又は同法に基づいて発する命令に違反する事実がある場合においては,労働者は,その事実を行政官庁又は労働基準監督官に申告することができ,使用者は,そのような申告をしたことを理由として,労働者に対して解雇その他不利益な取扱をしてはならないこととされており,それに違反した使用者に対しては罰則が規定されている。
B タイムカード等の記録,残業命令書及びその報告書など労働時間の記録に関する書類は,労働基準法第109条に規定する「その他労働関係に関する重要な書類」に該当し,使用者は,これらの書類を3年間保存しなければならない。
C 労働基準法の規定中,地方公共団体の職員に関して適用されるものを適用する場合における職員の勤務条件に関する労働基準監督機関の職権は,すべての職員について,人事委員会又はその委任を受けた人事委員会の委員(人事委員会を置かない地方公共団体においては,地方公共団体の長)が行うものとされている。
D 使用者は,事業を開始した場合においては,遅滞なく,所定の様式により,その事実を所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。
E 使用者は,労働基準法第39条の年次有給休暇の期間については,同条第6項の規定の定めるところに従い,平均賃金,所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金又は健康保険法第3条に定める標準報酬日額に相当する金額を支払わなければならないが,これに違反した場合の罰則は,通常の賃金支払いに関する労働基準法第24条違反の罰則よりは重いものが規定されている。

[問 8] 労働安全衛生法に定める安全衛生管理体制に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 事業者は,産業医を選任するに当たっては,衛生委員会に調査審議させ,その意見を聴かなければならない。
B 労働安全衛生規則においては,常時300人未満の労働者を使用する事業場に置かれる産業医は,少なくとも3か月に1回作業場等を巡視し,作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは,直ちに,労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないと規定されている。
C 安全管理者は,都道府県労働局長又は都道府県労働局長の指定する者が行う講習を修了した者のうちから選任しなければならない。
D 定期に行われる健康診断,労働安全衛生法第66条第4項の規定による指示を受けて行われる臨時の健康診断,同法第66条の2の労働者が自ら受けた健康診断及び同法に基づく省令の規定に基づいて行われる医師の診断,診察又は処置の結果並びにその結果に対する対策の樹立に関することは,衛生委員会の付議事項とされており,これらの健康診断の結果には,受診労働者個々の健康診断結果も含まれる。
E 安全委員会,衛生委員会又は安全衛生委員会を設けている事業者以外の事業者は,安全又は衛生に関する事項について,関係労働者の意見を聴くための機会を設けるようにしなければならない。

[問 9] 請負関係等に係る労働災害の防止に関する次の記述のうち,労働安全衛生法に規定のないものはどれか。
A 元方事業者は,関係請負人又は関係請負人の労働者が,当該仕事に関し,労働安全衛生法又は同法に基づく命令の規定に違反していると認めるときは,是正のため必要な指示を行わなければならない。
B 建設工事の注文者等仕事を他人に請け負わせる者は,施工方法,工期等について,安全で衛生的な作業の遂行をそこなうおそれのある条件を附さないように配慮しなければならない。
C 注文者は,その請負人に対し,当該仕事に関し,その指示に従って当該請負人の労働者を労働させたならば,労働安全衛生法又は同法に基づく命令の規定に違反することとなる指示をしてはならない。
D 建設工事の注文者等仕事を他人に請け負わせる者は,当該仕事を他人に請け負わせるに際し,関係請負人に対して,当該仕事に関し安全で衛生的な作業の遂行のため必要な事項を教示しなければならない。
E 特定事業の仕事を自ら行う注文者は,建設物等を,当該仕事を行う場所においてその請負人(当該仕事が数次の請負契約によって行われるときは,当該請負人の請負契約の後次のすべての請負契約の当事者である請負人を含む。)の労働者に使用させるときは,当該建設物等について,当該労働者の労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならず,当該注文者が講ずべき措置は,厚生労働省令で定めることとされている。

[問10] 労働安全衛生法に定める機械等から生ずる労働災害の防止に関する規定についての次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 労働安全衛生法第37条第1項の特定機械等(以下「特定機械等」という。)を製造しようとする者は,あらかじめ都道府県労働局長の許可を受けなければならない。
B 事業者は,特定機械等である移動式クレーンについては,厚生労働大臣の定める基準(移動式クレーンの構造に係る部分に限る。)に適合するものでなければ使用してはならない。
C 動力により駆動される機械等で,作動部分上の突起物又は動力伝導部分若しくは調速部分に一定の防護のための措置が施されていないものは,譲渡し,貸与し,又は譲渡若しくは貸与の目的で展示してはならない。
D 労働基準監督署長又は製造時等検査代行機関は,特定機械等(移動式のものを除く。)の設置に係る検査に合格したものについて,検査証を交付する。
E 労働安全衛生法第39条の規定に基づく検査証を受けていない特定機械等は,使用してはならない。

労働者災害補償保険法

(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。)

[問 1] 保険給付の事由等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 なお,以下において「労災保険法」とは「労働者災害補償保険法」のことであり,「労災保険」とは「労働者災害補償保険」のことである。
A 労災保険法による保険給付としては,業務災害又は通勤災害が発生した場合の保険給付のほか,業務上の事由によると通勤によるとを問わず,災害の発生を予防するための保険給付も行われる。
B 特別加入者に関しては,二次健康診断等給付は,行われない。
C 通勤が同時に業務の性質を有する場合においても,住居と就業の場所との間を合理的な経路及び方法により往復するものである限り,その往復行為による災害は,通勤災害として扱われる。
D 業務に起因することが明らかな疾病であっても,労働基準法施行規則別表第1の2において具体的に疾病の原因及び種類が列挙されている疾病のいずれかに該当しないものは,保険給付の対象とはならない。
E 労災保険のすべての保険給付は,その事由が生じた場合に,給付を受けるべき労働者,特別加入者若しくはこれらの者の遺族又は葬祭を行う者からの請求に基づいて行われる。

[問 2] 保険給付に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 なお,この問において給付基礎日額とは,労働者災害補償保険法(以下「労災保険法」という。)第8条の2第2項第2号に定める最高限度額を給付基礎日額とする場合にあっては,同号の規定の適用がないものとした場合における給付基礎日額をいうものとする。
A 療養の給付の範囲は,@診察,A薬剤又は治療材料の支給,B処置,手術その他の治療,C居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護,D病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護,E移送であり,具体的に必要とされるものの範囲は,当該傷病に係るこれらの病院若しくは診療所又は薬局若しくは訪問看護事業者の判断に委ねられる。
B 療養補償給付は,療養の給付を原則としており,この療養の給付は,労働福祉事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所,薬局若しくは訪問看護事業者において行うほか,都道府県労働局長の指定がなくても,厚生労働大臣が健康保険法に基づき指定する病院若しくは診療所又は薬局若しくは訪問看護事業者であれば行うことができる。
C 労災保険法第42条は保険給付を受ける権利の時効について定めているが,保険給付のうち傷病補償年金及び傷病年金は,同条の規定の対象になっていない。
D 通勤による疾病の範囲は,通勤による負傷に起因する疾病のほか,業務上の疾病の範囲に準じて厚生労働大臣告示において具体的に疾病の種類が列挙されている。
E 労働者が,直接に住居と出張先との間を合理的な経路及び方法により往復することは,通勤に準ずるものと解され,これによる負傷,疾病,障害又は死亡は,通勤災害とみなされる。

[問 3] 特別加入に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 特別加入者に係る休業補償給付は,業務上負傷し,又は疾病にかかり,療養のため当該事業に従事することができないことに加え,そのために所定の給付基礎日額に相当する額の収入が失われた場合に限り,支給される。
B 特別加入保険料が滞納されている期間中に当該特別加入者について生じた事故に係る保険給付については,政府は,その全部又は一部を行わないことができる。
C 特別加入者に係る業務災害及び通勤災害の認定については,その就業上の地位その他の事情を考慮して厚生労働大臣が指針を定める。
D 特別支給金は,労働者に対する災害補償の企業内上積みとしての経緯に由来するものであるので,特別加入者の業務災害及び通勤災害に関しては,支給は行われない。
E 海外派遣者の業務災害又は通勤災害が当該派遣された地域における不法滞在中に生じた事故によるものである場合には,政府は,保険給付の全部又は一部を行わないことができる。

[問 4] 労災保険の保険給付と他の公的保険の保険給付との関係に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 なお,この問において「厚生年金保険の障害厚生年金等」とは,「厚生年金保険法の規定による障害厚生年金又は国民年金法の規定による障害基礎年金(国民年金法第30条の4の規定による障害基礎年金を除く。)」のことである。
A 同一の事由により厚生年金保険の障害厚生年金等と併給される場合における休業補償給付又は休業給付の額は,政令所定の率を乗じて減額調整された額(政令所定の額を下回るときは,当該政令所定の額)となる。
B 同一の事由により厚生年金保険の障害厚生年金等と併給される場合における傷病補償年金又は傷病年金の額は,政令所定の率を来じて減額調整された額(政令所定の額を下回るときは,当該政令所定の額)となる。
C 同一の事由により厚生年金保険の障害厚生年金等と併給される場合における障害補償年金又は障害年金の額は,政令所定の率を乗じて減額調整された額(政令所定の額を下回るときは,当該政令所定の額)となる。
D 同一の事由により厚生年金保険法の規定による障害手当金と併給される場合における障害補償一時金又は障害一時金の額は,政令所定の率を乗じて減額調整された額(政令所定の額を下回るときは,当該政令所定の額)となる。
E 同一の事由により厚生年金保険法の規定による遺族厚生年金又は国民年金法の規定による遺族基礎年金若しくは寡婦年金と併給される場合における遺族補償年金又は遺族年金の額は,政令所定の率を乗じて減額調整された額(政令所定の額を下回るときは,当該政令所定の額)となる。

[問 5] 損害賠償との調整に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 政府は,保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合において,保険給付を受けるべき者が当該第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは,その価額の限度で保険給付をしないことができる。この場合において,対象となる保険給付は,災害発生後3年以内に支給事由が生じた保険給付(年金たる保険給付については,この3年間に係るものに限る。)とされている。
B 政府は,保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合において,保険給付をしたときは,その給付の価額の限度で,受給者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。この場合において,対象となる保険給付は,災害発生後3年以内に支給事由が生じた保険給付(年金たる保険給付については,この3年間に係るものに限る。)とされている。
C 労働者又はその遺族が事業主から損害賠償を受けることができる場合であって,保険給付(一定のものを除く。)を受けるべきときに,同一の事由について損害賠償(当該保険給付によっててん補される損害をてん補する部分に限る。)を受けたときは,政府は,厚生労働大臣が定める基準により,その価額の限度で保険給付をしないことができる。
D 企業内の労災補償は,労災保険の保険給付の上積みとして行われるのが通例であるので,労働協約,就業規則その他の諸規程からみて労災保険の保険給付に相当するものであることが明らかでない限り,保険給付の支給調整は行われない。
E 特別支給金は,保険給付としてではなく労働福祉事業の一環として支給されるものであるが,各保険給付に対応してそれと一体的に支給されるものであり,その法的性格も保険給付と実質的に同じく損害てん補の性質を有するので,その価額の限度において,保険給付とともに損害賠償との調整が行われる。

[問 6] 保険給付を受ける権利の時効に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 休業補償給付又は休業給付を受ける権利の時効は,当該傷病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない日ごとに,その翌日から進行する。
B 障害補償給付又は障害給付を受ける権利の時効は,当該傷病が治って障害が残った日の翌日から進行する。
C 遺族補償給付又は遺族給付を受ける権利の時効は,被災労働者が死亡した日の翌日から進行する。
D 葬祭料又は葬祭給付を受ける権利の時効は,葬祭が行われた日の翌日から進行する。
E 介護補償給付又は介護給付を受ける権利の時効は,支給事由が生じた月の翌月の初日から進行する。

[問 7] 保険給付の費用等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 通勤災害により療養給付を受ける労働者は,500円を超えない範囲内で厚生労働省令で定める額の一部負担金を徴収される。
B 政府は,事業主が故意又は重大な過失によって生じさせた業務災害の原因である事故について保険給付を行ったときは,労働基準法の規定による災害補償の価額にかかわらず,その保険給付に要した費用に相当する金額の全部を当該事業主から徴収することができる。
C 事業主が故意又は重大な過失により保険関係の成立に係る届出を怠っている間に生じた事故については,政府は,保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
D 事業主が故意又は重大な過失により一般保険料を納付しない期間(督促状に指定する期限後の期間に限る。)中に生じた事故については,政府は,保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
E 国庫は,予算の範囲内で,労働者災害補償保険事業に要する費用の一部を補助することができる。

[問 8] 労働保険の保険料の徴収等に関する法律(以下「徴収法」という。)第12条第2項の規定による労災保険率に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 労災保険率は,政令で定めるところにより,労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去3年間の業務災害及び通勤災害に係る災害率並びに労働福祉事業として行う事業の種類及び内容を考慮して厚生労働大臣が定める。
B 労災保険率は,政令で定めるところにより,労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去5年間の業務災害及び通勤災害に係る災害率並びに労働福祉事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。
C 労災保険率は,政令で定めるところにより,労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去5年間の業務災害及び通勤災害に係る災害率並びに特別加入者に係る保険給付に要した費用の額,労働福祉事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。
D 労災保険率は,政令で定めるところにより,労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去3年間の業務災害及び通勤災害に係る災害率並びに特別加入者に係る保険給付に要した費用の額,労働福祉事業として行う事業の種類及び内容を考慮して厚生労働大臣が定める。
E 労災保険率は,政令で定めるところにより,労災保険法の適用を受けるすべての事業の過去3年間の業務災害及び通勤災害に係る災害率並びに二次健康診断等給付に要した費用の額,労働福祉事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。

[問 9] 労働保険料に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
AA 事業主は,増加後の保険料算定基礎額の見込額が増加前の保険料算定基礎額の見込額の100分の200を超え,かつ,増加後の保険料算定基礎額の見込額に基づき算定した概算保険料の額との差額が13万円以上であるときは,その日から30日以内に,増加後の見込額に基づく労働保険料の額と納付した労働保険料の額との差額を所定の申告書に添えて納付しなければならない。
B 事業主は,減少後の保険料算定基礎額の見込額が減少前の保険料算定基礎額の見込額の100分の50を下回り,かつ,減少後の保険料算定基働額の見込額に基づき算定した概算保険料の額との差額が10万円以上であるときは,その日から30日以内に,減少後の見込額に基づく労働保険料の額と納付した労働保険料の額との差額につき所定の申告書を提出することにより,還付を受けることができる。
C 有期事業であって,納付すべき概算保険料の額が75万円以上のもの又は当該事業に係る労働保険事務の処理が労働保険事務組合に委託されているもの(事業の全期間が6月以内のものを除く。)についての事業主は,概算保険料申告書を提出する際に延納の申請をした場合には,その概算保険料を,その事業の全期間を通じて,所定の各期に分けて納付することができる。
D 労働保険料その他徴収法の規定による徴収金を納付しない者があるときは,政府は,期限を指定して督促しなければならない。この場合において,督促状により指定すべき期限は,督促状を発する日から起算して10日以上経過した日でなければならない。
E 事業主が預貯金の払出しとその払い出した金銭による印紙保険料以外の労働保険料の納付をその預貯金口座のある金融機関に委託して行うことを希望する旨を申し出た場合に,それが政府によって承認されるのは,その納付が確実と認められ,かつ,その申出を承認することが労働保険料の徴収上有利と認められるときに限られる。

[問10] 継続事業(一括有期事業を含む。)に係る労災保険率のいわゆるメリット制に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A メリット制の適用を受けることができる事業は,連続する3保険年度中の各保険年度において次のいずれかに該当する事業である。
 @ 100人以上の労働者を使用する事業
 A 20人以上100人未満の労働者を使用する事業であって,所定の要件を満たすもの
 B 建設の事業及び立木の伐採の事業であって,当該保険年度の確定保険料の額が100万円以上であるもの
B メリット制は,その適用を受けることができる事業であって,連続する3保険年度中の最後の保険年度の末日において保険関係成立後3年以上経過したものについて,その連続する3保険年度の間におけるいわゆるメリット収支率を基礎として運用される。
C メリット収支率を算定する基礎となる保険給付の額には,特別支給金の額は含まれない。
D メリット収支率を算定する基礎となる保険給付の額には,特定の業務に長期間従事することにより発生する疾病であって厚生労働省令で定めるものにかかった者に係る保険給付の額は含まれない。
E メリット収支率を算定する基礎となる保険給付の額には,特別加入している海外派遣者に係る保険給付の額は含まれない。

雇 用 保 険 法

(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。)

[問 1] 雇用保険制度に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 雇用保険では,労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行う失業等給付のほか,失業の有無を問わず労働者の自発的な教育訓練の受講を支援する教育訓練給付と,雇用安定,能力開発,雇用福祉のいわゆる三事業を行っている。
B 雇用保険は政府が一元的に管掌する制度であり,都道府県知事にその事務の一部を行わせることは許されていない。
C 雇用保険の費用は原則として事業主及び被保険者(三事業については事業主のみ)が支払う保険料のみによって賄われるが,失業等給付の保険給付額が労働保険特別会計の雇用勘定の積立金額を超えた場合には,求職者給付及び雇用継続給付に要する費用の一部を国庫が負担する。
D 雇用保険の料率については,失業予防の観点から,一定規模以上の事業に関していわゆるメリット制が取られており,当該事業における過去3年間の保険料の額と離職者に対する求職者給付の支給額の割合が一定の基準を超え又は一定の基準を下回る場合,事業主が負担する部分の雇用保険率を一定範囲内で引き上げ又は引き下げるものとされている。
E 雇用保険法には罰則があり,被保険者や受給資格者についても一定の違反行為があれば6か月以下の懲役又は20万円以下の罰金に処するものとされている。

[問 2] 短時間労働被保険者に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 短時間労働被保険者とそれ以外の被保険者とに区別されるのは一般被保険者のみであり,高年齢継続被保険者,短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者については,短時間労働被保険者か否かは問題とならない。
B 週の所定労働時間が32時間である労働者は,それが当該事業に雇用される通常の労働者の所定労働時間よりも短い限り,短時間労働被保険者となる。
C 事業主は,その雇用する短時間労働被保険者が短時間労働被保険者以外の被保険者となった場合,当該変更が生じた日の属する月の翌月10日までに,その事業所の所在地を管轄する公共職業安定所長に雇用保険被保険者区分変更届を提出しなければならない。
D 一般被保険者の基本手当の算定対象期間は原則として離職の日以前1年間であるが,その間に短時間労働被保険者であった期間がある場合には半年延長され,離職の日以前1年6か月間となる。
E 基準日において短時間労働被保険者であった受給資格者(厚生労働省令で定める理由により就職が困難な者は除く。)の基本手当の支給日数は,倒産,解雇等によらない離職の場合,算定基礎期間が20年以上であれば180日となる。

[問 3] 特定受給資格者に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 事業所が遠隔地に移転し,自宅から往復5時間もかかることになったため,通勤は困難であるとして退職届を提出して離職した者は,特定受給資格者となる。
B 就業規則の定める60歳の定年年齢に達したことにより退職した者は,特定受給資格者に当たらない。
C 女性労働者が同僚から職場環境が著しく害されるような性的言動を受け,事業主に苦情を申し立てたが改善されなかったため退職届を提出して離職した場合,特定受給資格者となる。
D 賃金(退職手当を除く。)の額の3割が支払期日までに支払われなかった月が引き続き2か月以上となったため退職した者は,特定受給資格者となる。
E 特定受給資格者であっても,公共職業安定所の紹介する職業に就くことを正当な理由なく拒んだときは給付制限の対象となり,その拒んだ日から起算して1か月間(その者が訓練延長給付,広域延長給付又は全国延長給付を受けている場合においては,その拒んだ日以後)は,当該受給資格に基づく基本手当は支給されない。

[問 4] 基本手当の日額の算定に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 基本手当の日額は,原則として,その者について算定された賃金日額に,100分の80から100分の60までの範囲で定められた率を乗じて得た金額であるが,受給資格に係る離職の日に60歳以上65歳未満の者については,上記の範囲は100分の80から100分の50までに拡大される。
B 賃金日額は,原則として,被保険者期間として計算された最後の3か月間に支払われた賃金の総額(臨時に支払われる賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は除く。)を,その期間の総日数で除して得た金額である。
C 賃金日額については上限と下限が定められており,下限額は年齢にかかわらず一律であるが,上限額は年齢区分によって異なり,受給資格に係る離職の日に45歳以上60歳未満の者が最も高くなっている。
D 基本手当の日額の計算に当たり10円未満の端数が生じた場合には,四捨五入をして10円単位で額を算定する。
E 受給資格者が失業の認定を受けた期間中に内職など自己の労働によって収入を得た場合,当該日の基本手当の日額は,本来の金額からその収入の1日分の100分の80を控除した額となる。

[問 5] 訓練延長給付に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 訓練延長給付の対象となる公共職業訓練等は,その期間が2年以内のものに限られる。
B 訓練延長給付は,公共職業安定所長が指示した公共職業訓練等を受けるために待期している期間内の失業している日についても認められるが,当該待期している期間のうち,訓練延長給付が認められるのは,公共職業安定所長の指示した当該公共職業訓練等を受け始める日の前日までの引き続く60日間と定められている。
C 公共職業安定所長が,その指示した公共職業訓練等を受ける受給資格者で,政令で定める基準に照らして当該公共職業訓練等を受け終わってもなお就職が困難な者であると認めたものについては,当該公共職業訓練等の受講終了後の期間についても,30日を限度として訓練延長給付が行われ得る。
D 訓練延長給付による基本手当の支給を受ける受給資格者は,失業の認定を受ける都度,公共職業訓練等受講証明書を提出しなければならない。
E 訓練延長給付を受けている受給資格者について広域延長給付が行われることとなった場合,広域延長給付が行われる間は,その者について訓練延長給付は行われない。

[問 6] 高年齢求職者給付金に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
保険者が失業した場合,基本手当,技能習得手当,寄宿手当及び傷病手当はいずれも全く支給されない。
B 高年齢求職者給付金を受給するためには,原則として,離職の日以前1年間に被保険者であった期間が通算して6か月以上あることが必要であるが,この被保険者であった期間には,一般被保険者であった期間は算入されない。
C 高年齢求職者給付金の額は,被保険者であった期間が1年未満の場合,基本手当の日額(その者を一般被保険者とみなした場合に適用されることになる基本手当の日額を意味する。)の45日分である。
D 高年齢求職者給付金を受給する場合,求職の申込みをすることは不要とされており,失業の認定も4週間に1回ではなく,公共職業安定所長が指定する日に1回だけ行われる。
E 高年齢求職者給付金の受給要件を満たした者がその受給前に再就職した場合には,その後,当初の離職の日の翌日から起算して1年以内に再就職したとしても,元の資格に基づいて高年齢求職者給付金の支給を受けることは一切できない。

[問 7] 雇用保険三事業(雇用安定事業,能力関発事業,雇用福祉事業)に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 雇用調整助成金及び労働移動支援助成金は,いずれも雇用安定事業として行われる助成・援助に含まれる。
B 能力開発事業の一つとして,育児休業又は介護休業をした被保険者の休業終了後の再就職を円滑にするために,その能力の開発及び向上の措置を講じた事業主等に対し,育児・介護休業者職場復帰プログラム実施奨励金の制度が設けられている。
C 雇用福祉事業には,就職に伴い住居を移転する者のための宿舎の設置・運営が含まれ,雇用保険法上,政府はいわゆる雇用促進住宅などの建設を行うことを義務付けられている。
D 雇用保険三事業及びその事業に係る施設は,雇用保険の被保険者及び被保険者であった者(この選択肢において「被保険者等」という。)の利用に支障がなく,かつ,その利益を害さない限り,被保険者等以外の者に利用させることができる。
E 政府は,雇用・能力開発機構法及び同法に基づく命令で定めるところにより,雇用保険三事業の一部を,雇用・能力開発機構に行わせている。

[問 8] 労働保険料に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 増加概算保険料を申告する場合において,増加前の概算保険料を延納していない有期事業の事業主は,増加後の概算保険料の額が75万円を超えるときでも,原則として当該増加概算保険料を延納することができない。
B 被保険者の負担すべき一般保険料の額は,厚生労働大臣が告示により定める一般保険料額表によって計算することとされているが,この一般保険料額表は,厚生労働大臣が労働政策審議会の意見を聴いて定めることとされている。
C 継続事業について,既に納付した概算保険料の額が申告した確定保険料の額を超えるときは,事業主はその超過額について,還付の請求を行うことにより還付を受けることができるが,還付の請求をしない場合には,その超過額は次年度の概算保険料又は未納の労働保険料その他徴収法の規定による徴収金に充当される。
D 労働保険料の算定の基礎となる賃金のうち,通賃以外のもので支払われるものの評価額は,所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長が定める。
E 政府は,未納の労働保険料及び追徴金について納期限までに納付しない事業主に対し,期限を指定して当該労働保険料及び追徴金の納付を督促し,事業主がその指定した期限までに納付しない場合には,未納の労働保険料及び追徴金の額につき年14.6%の割合で,納期限の翌日からその完納又は財産差押えの日の前日までの日数により計算した延滞金を徴収する。

[問 9] 労働保険の印紙保険料に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 印紙保険料は,印紙保険料納付計器により日雇労働被保険者手帳に納付印を押すことにより納付するのが原則であるが,厚生労働大臣の承認を受けた場合に限り,雇用保険印紙に消印することにより納付することができる。
B 雇用保険印紙の種類は,第1級176円,第2級146円,第3級96円の3種類であり,雇用保険印紙を販売する郵便局から購入し,又は雇用保険印紙を所持する事業主から譲り受けることができる。
C 雇用保険印紙を購入することができるのは,あらかじめ所轄公共職業安定所長に雇用保険印紙購入通帳交付申請書を提出して雇用保険印紙購入通帳の交付を受けた事業主に限られる。
D 雇用保険印紙購入通帳の交付を受けている事業主は,毎月における雇用保険印紙の受払状況を,所轄都道府県労働局歳入徴収官に翌月末日までに報告しなければならないが,印紙の受払いのない月については,受払いのある月にまとめて報告すれば足りる。
E 日雇労働被保険者を使用しなくなったために雇用保険印紙が不要となった場合,事業主は,買戻しを申し出ることができるが,買戻しの期間は,日雇労働被保険者を使用しなくなった日から6か月間とされている。

[問10] α社の事業内容等は次のとおりである。
 α社に係る平成14年度概算保険料の延納の仕方として適切なものはどれか。
 【α社】(1)継続事業
     (2)平成14年度の概算保険料:428,000円
     (3)労働保険の保険関係の成立年月日:平成14年6月15日
A 延納の申請を行った上で,最初の期分142,668円を7月31日までに,第2の期分142,666円を8月31日までに,第3の期分142,666円を11月30日までに申告納付。
B 延納の申請を行った上で,最初の期分142,668円を8月4日までに,第2の期分142,666円を8月31日までに,第3の期分142,666円を11月30日までに申告納付。
C 延納の申請を行った上で,最初の期分285,334円を8月31日までに,次の期分142,666円を11月30日までに申告納付。
D 延納の申請を行った上で,最初の期分214,000円を8月4日までに,次の期分214,000円を11月30日までに申告納付。
E 延納の申請を行った上で,最初の期分214,000円を8月31日までに,次の期分214,000円を11月30日までに申告納付。

労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識

[問 1] 賃金に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 厚生労働省「毎月勤労統計調査」によれば,平成12年の賃金(現金給与総額)は,前年比0.5%増と3年ぶりに増加に転じた。これを,一般労働者とパートタイム労働者別にみると,それぞれ前年比1.1%増及び2.6%増となっている。平成13年版労働経済の分析(労働経済白書)では,このような現象を踏まえ,一般労働者に比べ賃金の低いパートタイム労働者の増加は,平均賃金を押し下げる効果を持っている,と分析している。
B 厚生労働省「平成13年賃金引上げ等の実態に関する調査報告」(以下「賃上げ実態調査」という。)によれば,平成13年中に賃金の改定を実施又は予定している企業割合は2割強程度で,賃金の改定を実施しない企業割合は8割弱程度である。
C 賃上げ実態議査によって,賃金の改定の決定に当たり最も重視した要素を見ると,「世間相場」とする企業割合が最も高く,次いで「企業業績」,「労働力の確保・定着」,「労使関係の安定」の順となっている。
D 平成14年の春季労使交渉(春闘)において,金属労協(全日本金属産業労働組合協議会)傘下の労働組合に対して,一律に経営側からベースアップゼロ及び定期昇給停止との回答がなされ,回答どおりの内容での妥結となった。しかも,この妥結後に,あらためて賃金カットの提案を労働組合に行う企業も見られるなど労働者にとって厳しいものとなった。
E 賃金カットは,労働条件の不利益変更に当たるが,定期昇給の停止は,定期昇給が就業規則に規定されていたとしても,賃金の基準そのものを不利益に変更するものではないので,就業規則を改定せずとも経営上の理由により,いかなる場合であっても実施可能である。

[問 2]  高年齢者の雇用に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 なお,この問において「年齢指針」とは「労働者の募集及び採用について年齢にかかわりなく均等な機会を与えることについて事業主が適切に対処するための指針(平成13年厚生労働省告示第295号)」のことであり,「高年齢者雇用安定法」とは「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」のことである。
A 平成13年における完全失業率は5.0%に達し,特に男性の60〜64歳層では10%を超えている。
B 定年(65歳未満のものに限る。)の定めをしている企業では,現に雇用している高年齢者が希望するときは,当該高年齢者をその定年後も65歳までは引き続いて雇用する継続雇用制度を導入しなければならない。
C β社は,製造業を営む企業であるが,昭和50年から今なお58歳定年制をとっている。この制度には労働者からも大変に感謝されており,定年の日には円満退職ということで,家族を招いてのハッピーリタイヤメントパーティを欠かさずに開催している。同社では,今後も家族的な雰囲気のある経営を続けたいと思っている。
D 年齢指針は,平成13年10月1日から適用されており,あらゆる職種や業務に関し,事業主が労働者の募集及び採用に当たって,労働者の年齢を理由として,当該労働者を排除しないことを義務付けたものである。
E 年齢指針は,高年齢者雇用安定法第1条の「この法律は,定年の引上げ,継続雇用制度の導入等による高年齢者の安定した雇用の確保の促進,高年齢者等の再就職の促進,定年退職者その他の高年齢退職者に対する就業の機会の確保等の措置を総合的に講じ,もって高年齢者等の職業の安定その他福祉の増進を図るとともに,経済及び社会の発展に寄与することを目的とする。」との規定に基づき定められたものである。

[問 3] 次の記述のうち,正しいものはどれか。
 なお,この問において「派遣法」とは「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」のことであり,「障害者雇用促進法」とは「障害者の雇用の促進等に関する法律」のことである。
A 障害者雇用促進法の改正により,平成10年7月1日から障害者の範疇に知的障害者も加えられたが,一般の民間企業(常用労働者数56人以上規模の企業)の法定雇用率は,l.6%に据え置かれた。
B 障害者の法定雇用率未達成の事業主は,障害者雇用納付金として,公共職業安定所長に不足数一人につき月額5万円を納める義務を負う。
C 賃金の支払の確保等に関する法律施行令が一部改正され,立替払の対象となる未払賃金の限度額が,平成14年1月1日以後の退職者から引き上げられることとなった。すなわち,立替払の対象となる未払賃金の限度額を,退職日において30歳未満である者は70万円から110万円に,30歳以上45歳未満である者は130万円から220万円に,45歳以上である者は170万円から370万円に,引き上げたものである。これにより,例えば,退職日の年齢が50歳で未払賃金が400万円ある退職者の立替払額は,改正前の136万円から改正後は296万円になった。
D 規制緩和が図られた結果,派遣法においてもすべての業務について,公共職業安定所への届出だけで足りるとされ,派遣労働が自由化された。
E 厚生労働省発表の「労働者派遣事業の平成12年度事業報告の集計結果について」により事業運営状況をみると,派遣元事業所(一般労働者派遣事業所及び特定労働者派遣事業所)における派遣労働者数は約139万人と増加(対前年度比1.8%増)している。139万人の派遣労働者のうち常用雇用労働者の方が,登録者より多い。

[問 4] 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 なお,この問において「個別労働紛争解決促進法」とは「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」のことである。
A 個別労働紛争解決促進法の目的は,労働条件その他労働関係に関する事項についての個々の労働者と事業主との間の紛争について,迅速かつ適正な解決を図ることである。解雇,労働条件の変更等の労働条件やセクシュアルハラスメント等に関する紛争はこの法律の対象になるが,労働者の募集及び採用に関する個々の求職者と事業主との間の紛争はこの法律の対象にならない。
B 個別労働紛争解決促進法の施行状況を,平成13年10月からの3か月間の相談件数でみると,労働関係法令の違反を伴わない,民事上の個別労働関係紛争において,解雇に関するものが最も多く,次いで賃金等の労働条件の引下げに関するものが多かった。
C 企業の常用労働者に対する過不足感を,厚生労働省「労働経済動向調査(平成14年2月調査)」でみると,調査産業計で「過剰」とする事業所の割合が「不足」とする事業所の割合を上回っており,前年11月調査時点よりも過剰感が強まっている。
 また,雇用調整を実施した事業所(平成13年10〜12月期実績)における雇用調整の実施方法としては「残業規制」とする事業所の割合が最も高く,次いで「配置転換」,「中途採用の削減・停止」の順となっている。
D 本年3月に「ワークシェアリングについての基本的な考え方」に関する厚生労働大臣,日本経営者団体連盟会長及び日本労働組合総連合会会長の三者による合意が図られた。その中で,今後,政府,日本経営者団体連盟及び日本労働組合総連合会の三者は,これらを労使関係者に広く周知するとともに,ワークシェアリングの実施のための環境整備の具体化に向けて,更に検討を深めていくこととされた。
E 「ワークシェアリングについての基本的な考え方」によると,我が国では,多様な働き方の選択肢を拡大する「多様就業型ワークシェアリング(正社員の短時間勤務や隔日勤務を導入するなど多様な働き方を実現するための手法)」の環境整備に阜期に取り組むことが適当であり,また,当面の厳しい雇用情勢に対応するため,「緊急対応型ワークシェアリング(所定労働時間の短縮とそれに伴う収入の減額を実施する手法)」を実施することが選択肢の一つである,としている。

[問 5] 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 なお,この問において「男女雇用機会均等法」とは「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」のことである。
A 採用内定に関しては,「企業の求人募集に対する大学卒業予定者の応募は労働契約の申込であり,これに対する企業の採用内定通知は右申込に対する承諾であって,誓約書の提出とあいまって,これにより,大学卒業予定者と企業との間に,就労の始期を大学卒業の直後とし,それまでの間誓約書記載の採用内定取消事由に基づく解約権を留保した労働契約が成立したものと認めるのが相当である。」旨の最高裁判決がある。
B 企業の採用活働で,男性に送付する会社の概要等に関する資料の内容を,女性に送付する資料の内容と比較して詳細なものとすることは,男女雇用機会均等法違反となる。
C 厚生労働省「雇用管理調査(平成13年)」(以下「雇用管理調査」という。)によると,平成13年3月大学卒業予定者に対する企業の採用活動開始時期は,事務職,技術・研究職では「12年4月」とする企業割合が最も高く,企業規模が大きくなるほど「12年4月以前」とする企業割合が高い。事務職,技術・研究職の採用内定時期は,「12年6月」とする企業割合が最も高いが,規模が大きくなるほど「12年6月以前」とする企業割合が高くなっている。
D 雇用管理調査によると,平成13年3月大学卒業予定者の採用で,最も多く内々定ないし内定を出した時期を前年と比べると,事務職,技術・研究職とも「前年よりも早まった」とする企業割合が最も高く,次いで「前年と変わらなかった」,「前年よりも遅くなった」の順となっている。このように学生の採用活動の時期や内定を出す時期が早まっているのは,産業界と大学間で結ばれていた「就職協定」が,平成12年に廃止になったためと考えられる。
E 雇用管理調査によると,中途採用者を採用した企業における採用の際の重視項目は,管理職,事務職では「職務経験」とする企業が最も多く,技術・研究職では「専門的知識・技能」とする企業が最も多い。現業職では「熱意・意欲」,「健康・体力」の順となっている。中途採用者のポストや賃金等の格付け決定基準は,いずれの職種においても「在職者賃金とのバランス」とする企業が最も多く,次いで管理職では「能力」,事務職,技術・研究職,現業職では「年齢」となっている。
[問 6] 老人保健法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 65歳の者も,障害の状態によっては,医療の対象となり得る。
B 保健事業には医療の他,健康教育,健康相談,健康診査,機能訓練,訪問指導なども含まれる。
C 老人保健法における「保険者」とは,医療に関する給付を行う政府,市町村,国民健康保険組合,健康保険組合である。
D 市町村老人保健計画は,老人福祉法に規定する市町村老人福祉計画と一体のものとして作成されなければならない。
E 高額医療費の支給要件,支給額などは,療養に必要な費用の家計に与える影響を考慮して,政令で定める。

[問 7] 児童手当法と児童扶養手当法の比較に関する記述のうち,正しいものはどれか。
A 児童の定義は両法とも18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者である。
B 受給資格者が手当の支給を受けようとするときは,両法ともに,資格及び手当額の認定を,住所地の市町村長から受けなければならない。
C 手当については両法とも毎年2月,6月及び10月の三期にそれぞれ前月までの分を支給される。
D 所得額による支給制限は,児童手当では全額,児童扶養手当では全額又は一部の額となっている。
E 費用の国庫負担割合は児童手当では10分の2,児童扶養手当では4分の3となっている。

[問 8] 「女性と年金」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 第3号被保険者に係る費用負担については,独自の負担を求めることとせず,第2号被保険者が拠出した保険料によって賄う。
B 厚生年金保険の適用基準については,「通常の就労者の所定労働時間及び所定労働日数の概ね4分の3以上である就労者については,原則として健康保険及び厚生年金保険の被保険者として取り扱うべきものであること」とされている。
C 離婚時の年金分割の方法については年金に関する法律には規定されていない。
D 育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に規定する育児休業又は介護休業を取得する厚生年金の被保険者について,休業期間における厚生年金保険料が免除される。
E 高齢(本人の老齢年金の受給権が発生後)の遺族配偶者(妻)が,老齢基礎年金及び老齢厚生年金の受給資格を有する場合,自らの老齢基礎年金を受給するとともに,自らの老齢厚生年金と夫の死亡により生じた遺族厚生年金の両方の受給権を持つことになることから,併給調整が行われる。

[問 9] 社会保険審査官及び社会保険審査会法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 各社会保険事務所に置かれた社会保険審査官は,石炭鉱業年金基金法の規定による審査請求の事件も取り扱う。
B 審査請求は,口頭ですることができる。また,代理人によってすることができる。
C 審理は非公開であるが,当事者の申立があったときは公開しなければならない。
D 審査請求人は決定があるまでは,いつでも口頭か文書で請求を取り下げることができる。
E 被保険者の資格,標準報酬に関する処分に対する審査請求は,原処分のあった日から起算して2年を経過したときは,することができない。

[問10] 確定拠出年金法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 確定拠出年金は,個人又は事業主が拠出した掛金を個人が自己の責任において運用の指図を行い,高齢期においてその結果に基づいた給付を受けることを目的とした,国民の自主的な努力を支援するものである。
B 確定拠出年金には企業型年金と個人型年金がある。
C 企業型年金の給付は,@老齢給付金,A障害給付金,B死亡一時金がある。
D 企業型年金の事業主掛金の拠出限度額は,企業型年金加入者の,厚生年金基金の加入員の資格の有無等によって異なる。
E 資産の運用の方法は,元本が確保される運用の方法として政令で定めるものでなければならない。

健 康 保 険 法

[問 1] 被保険者資格に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 個人の事業所の事業主であっても,事業所が強制適用である場合には,必ず強制被保険者となる。
B 特例退職被保険者が保険料を納付期日までに納付しなかった場合は,被保険者資格を喪失する。
C 臨時に使用される者であって,6週間の雇用契約で働いていた日雇特例被保険者が,6週間を超えて引き続き使用されるに至った場合,2ヵ月までは日雇特例被保険者の資格を継続することができる。
D 日本国籍を有しない者が,常時5人以上の従業員を使用して土木の事業を行う事業所に雇用された場合は,強制被保険者とはならない。
E 任意継続被保険者が60歳になったとき,任意継続被保険者となった日から2年を経過していない場合は,任意継続被保険者の資格を喪失しない。

[問 2] 標準報酬に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 定期昇給により基本給は上昇したが,残業手当の減少により3ヵ月間の報酬総額の平均額が変わらない場合は,随時改定の対象にならない。
B 日,時間,稼高又は請負により給与を定めている場合,被保険者資格取得時の標準報酬は,取得日の属する月前1ヵ月間に,同一事業所で同様な業務に従事し,同様の給与を受けている者の給与の額を平均した額である。
C 標準報酬の最高等級に該当する被保険者数が,3月31日現在,全被保険者数の3%を超え,その状態が継続すると認められるときは,その年の10月1日から政令により当該最高等級の上に更に等級を加えることができるが,その年の3月31日において改定後の標準報酬の最高等級に該当する被保険者数が,全被保険者数の1%を下回ってはならないこととされている。この等級区分の改定にあたっては,社会保障審議会の意見を聴くことが必要である。
D 標準報酬の定時決定の時に,一時帰休により休業手当等を受給中の者については,休職開始直前の報酬月額を基礎として標準報酬を決定し,その状態が3ヵ月継続した場合に随時改定を行う。
E 昇給のあった月を含む3ヵ月間の報酬総額の平均額を基礎として算定した標準報酬が従前の標準報酬に比べて2等級以上の差が出た場合,その翌月から標準報酬の随時改定が行われる。

[問 3] 保険給付に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 埋葬費は,被保険者の標準報酬月額の範囲内でその埋葬に要した費用に相当する金額であるが,その額が10万円に満たないときは10万円が支給される。
B 保険者は,詐欺その他の不正な行為によって保険給付を受け又は受けようとした者に対して,保険給付の全部又は一部を6ヵ月以内の期間において不支給とすることができるとされているが,この給付制限は傷病手当金と出産手当金に限られ,また,詐欺その他の不正な行為があった日から1年を経過したときは不支給の対象とはならない。
C 海外出張中の被保険者が海外の病院で療養を受けた場合,その療養費の支給申請は事業主を経由して行い,事業主が代理受領することになっており,また,支給額の算定に用いる邦貨換算率は,支給申請日における外国為替換算率を用いる。
D 自宅において療養生活を送っている被保険者であって,保険者が必要であると認める者について,保険医療機関の看護師により療養上の世話を受けたときは,訪問看護療養費が支給される。
E 移送費の額は,最も低廉かつ通常の経路及び方法により移送されたときの費用により算定された額の100分の80(被扶養者は100分の70)に相当する額である。ただし,現に移送に要した費用の額を超えることはできない。

[問 4] 保険医療機関等に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 健康保険組合の開設する病院若しくは診療所又は薬局は,保険医療機関等としての指定を受けていなくても,療養の給付を行うことができる場合がある。
B 厚生労働省令で定める保険医療機関等は,その指定の効力を失う日前6月から同日前3月までの間に別段の申し出をしないときは,指定の申請があったものとみなされると規定されているが,療養病床を有する診療所等はこの規定から除かれる。
C 厚生労働大臣は,病院または診療所につき保険医療機関の指定の申請があった場合において,当該病院又は診療所の医師,歯科医師,看護師その他の従業者の人員が医療法に規定する厚生労働省令の定める員数を勘案して厚生労働大臣の定める員数に満たないときは,地方社会保険医療協議会の議を経て,申請における病床の全部又は一部を除いて指定することができる。
D 保険医療機関は,被保険者が低所得者であることを課税証明書によって確認できたとしても,患者一部負担金を減免することはできない。
E 保険医療機関において診療に従事する保険医又は保険薬局において調剤に従事する保険薬剤師は,健康保険の診療又は調剤にあたるほか,健康保険法以外の医療保険各法又は老人保健法による診療又は調剤にもあたらなければならない。

[問 5] 保険料に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 被保険者の使用されている事業所が譲渡によって事業主に変更があったとき,保険者は事業主が変更する前の保険料については,納期前であっても保険料のすべてを徴収することができる。
B 育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に基づく育児休業期間中の保険料については,事業主が保険者に申し出た日の属する月の翌月から当該育児休業の終了する日の属する月の前月までの被保険者及び事業主が負担すべき保険料について免除される。
C 健康保険組合が規約の定めるところにより特別保険料を徴収する場合,被保険者負担分に係る国庫補助の割合は,政府管掌健康保険の特別保険料と同じである。
D 健康保険組合における調整保険料は,各月の各被保険者の標準報酬月額に調整保険料率を乗じた額であるが,調整保険料率は,各健康保険組合が交付金の交付に要する費用並びに被保険者の数並びに標準報酬月額を基礎として算定する。
E 社会保険庁長官は厚生労働大臣に対して政府管掌健康保険の保険料率の引き上げを申し出ることができるが,その申し出による保険料率の引き上げは,保険給付の改善,診療報酬の改定又は老人保健拠出金の増額を伴う場合のみに限られる。

[問 6] 健康保険組合に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 日雇特例被保険者が健康保険組合のある事業所で使用される場合,健康保険組合の被保険者となることはできない。
B 健康保険組合が重要な財産を処分しようとする場合は,厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
C 家族療養附加金及び合算高額療養費附加金は,過去3年間において給付費臨時補助金等の交付を受けたことがある健康保険組合等には,原則として認められていない。
D 被保険者の資格,標準報酬若しくは保険給付に関する処分又は保険料その他徴収金の賦課若しくは徴収の処分若しくは滞納処分の取消又は変更を求める訴えに関しては,健康保険組合は行政庁とみなされる。
E 健康保険組合が成立したときは,事業主及び事業主に雇用されている被保険者はすべて健康保険組合の組合員となるが,任意継続被保険者は組合員とはならない。

[問 7] 被保険者資格喪失後の保険給付に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 被扶養者が療養を受けている間に,その被保険者であった者が死亡した場合,療養の開始後5年間は給付が行われる。
B 健康保険の被保険者資格を喪失した前日まで療養の給付と特定療養費の支給を受けていた者が,国民健康保険に加入した場合,療養の給付は健康保険からの継続給付となるが,特定療養費については国民健康保険から給付される。
C 被保険者の資格喪失後に傷病手当金を受けるには,資格を喪失した日の前日まで継続して6ヶ月以上被保険者の資格を有していたことが必要である。
D 資格喪失時に療養の給付を受けていた者が,資格喪失後も引き続いて療養の給付を受けている期間内に初めて労務不能の状態になったときは,傷病手当金が支給されない。
E 被保険者の資格を喪失した日の前日まで継続して1年以上任意包括被保険者であった者が,任意包括脱退により被保険者資格を喪失した場合は,継続療養による給付を受けることができない。

[問 8] 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 被保険者等の保険給付を受ける権利は,2年を経過したときは,時効によって消滅するが,高額療養費の消滅時効の起算日は,診療日の翌月の1日である。ただし,診療費の自己負担分を診療月の翌月以後に支払ったときは,支払った日の翌日とする。
B 日雇特例被保険者が分娩したとき,分娩の日の属する月の前2ヵ月間に,通算して26日分以上の保険料を納付している場合は,出産育児一時金が支給される。
C 5月2日に初めて日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者は,その年の7月31日まで特別療養費の支給を受けることができる。
D 健康保険の適用事業所が事業を廃止したときは,事業主は5日以内に被保険者全員の資格喪失届を保険者に提出しなければならない。
E 政府管掌健康保険に係る国庫補助金は,療養の給付等の保険給付に要する費用(療養の給付については,一部負担金に相当する額を控除するものとする。)の1000分の130並びに老人保健拠出金及び介護納付金の納付に要する費用の1000分の164である。

[問 9] 被保険者及び被扶養者に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 法人の代表者又は業務執行者で法人から労務の対償として報酬を受けている者は,法人に使用される者として被保険者の資格を取得する。
B 健康保険法の適用される法人の事業所には,市町村等の地方公共団体を含まない。
C 任意継続被保険者の資格を取得するには,被保険者資格喪失の日の前日までに通算して2ヶ月以上の被保険者期間が必要である。
D 被扶養者とは,世帯主である被保険者と住居及び家計を共同にする者をいい,同一戸籍内にあるか否かを問わない。
E 収入がある者の被扶養者の認定基準は,原則として,認定対象者の年間収入が130万円未満(認定対象者が60歳以上の者又は障害者である場合にあっては150万円未満)であって,かつ,被保険者の年間収入の2分の1未満であることとされている。

[問10] 入院時食事療養費に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 入院に係る療養の給付とあわせて受けた食事療養の費用については,入院時食事療養費として支給される。
B 被保険者が保険医療機関等で入院時食事療養費に係る療養を受けた場合,被保険者に支給すべき入院時食事療養費は,保険者が被保険者に代わり保険医療機関等に支払う現物給付の方式で行われる。
C 入院時食事療養費の標準負担額は,平均的な家計の食費の状況を勘案して厚生労働大臣が定める。
D 入院時食事療養費の給付に係る標準負担額は,1日につき780円であるが,市町村民税免除の低所得者は申請により減額が認められており,その額は減額申請を行った月以前12ヵ月以内の入院日数が90日以下のときは1日につき650円,90日を超えるときは1日につき500円である。
E 標準負担額は,高額療養費の対象となる。

 

厚生年金保険法

[問 1] 被保険者に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 法人でない強制適用事業所に使用されている被保険者について,当該事業所が強制適用事業所の要件に該当しなくなったときは,その者は該当しなくなった日の翌日に被保険者の資格を喪失する。
B 任意適用事業所の取消しが認可された事業所において,70歳未満の被保険者であった者のうち取消しの申請に同意しなかった者は,事業主の同意がなくとも,引き続き被保険者となることができる。
C 適用事業所において,最初の3ヶ月間を試用期間として定め,その後正規の従業員となることを条件として採用される70歳未満の者は,最初の3ケ月を過ぎたときから被保険者となる。
D 適用事業所に使用され高齢任意加入被保険者の資格を取得した者は,初めて納付すべき保険料又は特別保険料を事業主が滞納し社会保険庁長官が指定する期限までに納付しなかったときは,高齢任意加入被保険者の資格を取り消される。
E 適用事業所に使用される被保険者が70歳に達したときは,その日に被保険者の資格を喪失する。この場合,事業主は,その日から5日以内に,資格喪失届を提出しなければならない。

[問 2] 障害厚生年金に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 障害等級2級の障害厚生年金の受給権者について,当該障害の程度が3級に該当しない程度に軽快したために支給停止されていたが,その後「その他障害」により65歳に達する日の前日までに当該障害厚生年金の支給事由となった元の障害と併合して障害の程度が1級になった。この場合,支給停止は解除され,その者は,障害厚生年金の額の改定を請求することができる。
B 障害等級3級の障害厚生年金は,65歳未満の配偶者がいる場合であっても加給年金額は加算されないが,年金額の計算において被保険者期間については最低300月,金額については最低60万3200円が保障される。
C 71歳の高齢任意加入の被保険者が3級の障害の状態になった場合に,被保険者期間中に初診日があり,その前日において保険料の納付要件を満たしているときは,障害厚生年金が支給される。
D 障害厚生年金の受給権者に更に障害が生じ,前後の障害を併合した障害の程度による新たな障害厚生年金の受給権を取得したとき,当該障害厚生年金の受給権の取得によって従前の障害厚生年金は支給停止される。
E 障害等級1級の状態にある者の障害厚生年金の支給額は,老齢厚生年金の例により計算した額の100分の125とし,計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは300として計算する。

[問 3] 次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 保険給付の受給権者が死亡した場合において,その死亡した者に支給すべき保険給付で,まだその者に支給されなかったものがあるときに,その者に配偶者,子,父母,祖父母がいないときは,その者の兄弟姉妹が自己の名でその保険給付の支給を請求することができる。
B 被保険者又は被保険者であった者が,被保険者の資格取得若しくは喪失又は被保険者種別変更の確認を社会保険事務所長等に対して請求する場合,文書だけではなく口頭による請求でもよい。
C 老齢厚生年金の受給権者が死亡したにもかかわらず,死亡した日が属する月の翌月以降の分として当該年金が過誤払いされた場合において,過誤払いによる返還金債権に係る債務の弁済をするべき者に支払うべき遺族厚生年金給付があるときは,当該過誤払いの債権の金額をもって当該遺族厚生年金の給付の内払いとみなす。
D 老齢厚生年金として支給を受けた金銭について,これを標準として租税その他の公課を課すことはできないが,国税滞納処分により差し押さえることはできる。
E 1級又は2級の障害の状態になる子が20歳に達して遺族厚生年金の受給権が消滅した場合には,10日以内に当該受給権の失権の届書を社会保険庁長官に提出しなければならない。

[問 4] 遺族厚生年金に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 厚生年金の被保険者の死亡により妻と子に遺族厚生年金の受給権が発生したが,妻と子が音信はあるものの生計を同一にしていない場合には,子に遺族基礎年金の受給権が発生し,妻の遺族厚生年金は支給停止される。
B 被保険者等の死亡を理由に労働基準法による遺族補償を受けられるときは,遺族厚生年金は6年間支給停止される。
C 遺族厚生年金の受給権者である妻が昭和31年4月1日以前の生まれであるときは,その妻が65歳に達してからは妻自身の老齢基礎年金が支給されるので,中高年寡婦加算及び経過的寡婦加算は支給停止される。
D 厚生年金の被保険者の死亡により,妻と子に遺族厚生年金の受給権が発生し,妻と子が生計を同一にしている場合,子の遺族厚生年金は支給停止される。また,厚生年金の被保険者の死亡により,夫と子に遺族厚生年金の受給権が発生している場合,夫の遺族厚生年金は支給停止される。
E 平成8年4月1日前に死亡した被保険者又は被保険者であった者の夫に遺族厚生年金が支給される場合において,被保険者又は被保険者であった者の死亡当時からその夫が障害等級1級又は2級に該当する状態にある場合には,55歳未満であっても遺族厚生年金が支給される。

[問 5] 次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 事業主が保険料等の徴収金を督促状の指定期限までに納付しないときは,当該指定期限の翌日から保険料完納又は財産差し押さえの日の前日までの日数について,年14.6%の割合で延滞金が課せられるが,延滞金の額に100円未満の端数があるときはその端数を切り捨てる。
B 国庫は毎年度厚生年金保険の事務(基礎年金の事務を含む)執行に要する費用の3分の1を負担する。
C 被保険者である受給権者が被保険者の資格を喪失し,そのまま3月を経過したときは,喪失した月までの全ての被保険者期間を年金額の計算の基礎として計算し,3月を経過した日の属する月から年金額が改定される。
D 年金は年6期に分けて偶数月に前月までの分が支払われるが,前支払期月に支払うべきであった年金,又は権利が消滅した場合若しくは年金の支給を停止した場合におけるその期の年金は,支払期月でない月であっても支払われる。
E 厚生年金基金は,社会保険庁長官の裁定に基づいて,死亡又は障害について年金たる給付又は一時金たる給付を行うことができる。

[問 6] 老齢厚生年金に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 昭和12年4月1日以前に生まれ,平成14年4月1日前に老齢厚生年金の受給権を有する者が,66歳に達する前に当該老齢厚生年金を請求していなかった場合は,老齢厚生年金の支給繰下げの申出をすることができる。
B 老齢厚生年金は,同一の事由に基づいて支給される退職共済年金の受給権が生じた場合には支給停止される。
C 昭和60年改正前の厚生年金保険法による通算老齢年金については,65歳に達している受給権者が遺族厚生年金の支給を受けるときは,当該通算老齢年金の額の2分の1に相当する額についての支給が停止される。
D 老齢厚生年金の受給要件について,昭和27年4月2日から昭和28年4月1日までに生まれた者であって,厚生年金保険の被保険者期間のみを有する者は,当該期間が21年以上あることを要する。
E 昭和24年4月2日以後に生まれた男子には,報酬比例相当分の老齢厚生年金が支給され,昭和36年4月2日以後に生まれた男子には,65歳になるまで老齢厚生年金が支給されない。

[問 7] 権限の委任等による地方社会保険事務局長及び社会保険事務所長の権限に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 地方社会保険事務局長は,報酬の全部又は一部が通貨以外のもので支払われる場合において,その価額を,その地方の時価によって定める。
B 社会保険事務所長は,昭和16年4月1日前に生まれた者について,その者の昭和60年改正前の厚生年金保険法による脱退手当金を受ける権利を裁定する。
C 地方社会保険事務局長は,障害厚生年金の受給権者について,その障害の程度を診査し,必要と認めるときは,当該障害厚生年金の額を改定する。
D 社会保険事務所長は,被保険者が資格を取得したときの標準報酬の決定,標準報酬の定時の決定及び改定を行う。
E 地方社会保険事務局長が事業主に対して文書等の提出を命じ,又は事業所への立入り検査等を行う場合においては,事業所を管轄する地方社会保険事務局長又は所轄以外の地方社会保険事務局長が行うことができる。

[問 8] 厚生年金基金に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 解散した厚生年金基金の残余財産(給付金等積立金の一部を他に移換する場合を除く。)は,解散した日において当該基金が年金たる給付を支給しなければならなかった者に全額分配しなければならず,事業主に引き渡してはならない。
B 厚生年金基金が支給する年金たる給付であって,老齢厚生年金の受給権者に支給するものの額は,加入員たる被保険者であった期間の標準給与の月額の1000分の7.125に相当する額に加入員たる被保険者であった期間に係る被保険者期間の月数を乗じて得た額を超える額でなくてはならない。
C 厚生年金基金は,基金の加入員が年金たる給付の受給権を取得する前に当該基金を脱退したときは,当該中途脱退者の加入員であった期間に係る老齢厚生年金の給付の現価相当額を厚生年金基金連合会に交付し,将来に向かっての基金の義務を移転することができる。
D 厚生年金基金が解散する場合において,解散する日における年金給付等積立金の額が政令で定める額を下回るときは,その下回る額を事業主及び加入員の負担において一括して徴収しなければならない。
E 厚生年金基金が解散した場合には,解散した厚生年金基金の加入員であった者に係る年金たる給付及び一時金たる給付についての支給の義務を負わない。

[問 9] 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 厚生年金基金の事業主及び加入員は,それぞれ掛金を折半するが,規約を定めることにより,事業主の負担分を増額することができる。
B 障害厚生年金の受給権者が障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなったときは,事由が生じた月の翌月から,その事由が消滅した月まで,年金は支給停止となる。
C 被保険者本人が,被保険者であった期間に係る被保険者資格の確認請求をした後に保険料を徴収する権利が時効によって消滅したときには,当該保険料に係る被保険者期間についての保険給付は行われない。
D 老齢厚生年金の受給資格期間を満たしている者が死亡した場合については,遺族厚生年金の保険料納付要件が問われることはない。
E 社会福祉法に定める社会福祉事業において,パートタイムの従業員を含む5人以上の従業員を常時使用するときは,厚生年金保険法に定める強制適用事業所となる。

[問10] 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 平成14年4月1日前に65歳に達した者は,適用事業所に使用される70歳未満の者であっても厚生年金の被保険者とならない。
B 平成12年の法改正では,老齢厚生年金の給付乗率が改正されたが,経過措置として,改正後の算定方法による額が,改正前の算定方法による額を下回るときは,改正前の算定方法による額が老齢厚生年金の額となる。
C 平成14年4月1日前に65歳からの老齢厚生年金の受給権を取得した者は,60歳台後半の在職老齢年金制度は適用されない。
D 60歳台後半の在職老齢年金制度においては,老齢基礎年金は,支給停止されず全額支給される。
E 60歳台後半の在職老齢年金制度においては,標準報酬月額と加給年金額を除く老齢厚生年金の基本月額の合計額が37万円に達するまでは,老齢厚生年金は全額支給される。

 

国 民 年 金 法

[問 1] 次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 老齢基礎年金の受給権を有する者が,65歳に達したときに,共済組合の退職共済年金の受給権者であるときは,老齢基礎年金の支給繰下げの申出はできない。
B 寡婦年金は,夫の死亡当時夫によって生計を維持され,事実上の婚姻関係が10年以上である65歳未満の妻に支給され,子に対する遺族基礎年金は,養子縁組をしていなくても事実上の親子関係にあれば支給される。
C 老齢基礎年金の受給権者は,保険料免除の規定により納付することを要しないとされた保険料について,社会保険庁長官の承認を受けて追納することができる。
D 16歳の子を1人扶養する者が障害等級1級に該当する障害により障害基礎年金の受給権を得た場合,その年額は123万6700円である。
E 63歳の障害基礎年金受給権者が,厚生年金保険法の障害等級1級から3級までの程度に該当しなくなり,そのまま65歳に達したとき,その受給権は消滅する。

[問 2] 被保険者資格に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 60歳の者で,第2号被保険者又は第3号被保険者以外の者は,日本国籍を有するか日本国内に住所を有する場合,任意加入被保険者となることができる。
B 被用者年金各法に基づく老齢給付を受けることができる60歳未満の者でも,第2号被保険者の被扶養配偶者であれば,第3号被保険者となる。
C 被用者年金各法の被保険者,組合員又は加入者は,60歳に達した日に,国民年金の被保険者資格を喪失する。
D 20歳以上60歳未満の外国人でも日本国内に住所を有する者は,第2号被保険者及び第3号被保険者の要件に該当せず,かつ,被用者年金各法に基づく老齢給付等の受給権がない場合,第1号被保険者となる。
E 日本国内に住所を有していない任意加入被保険者は,保険料を滞納し,その保険料を納付することなく2年間が経過し,その日に更に被保険者の資格を取得しないときは,その日の翌日に資格を喪失する。

[問 3] 次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 遺族基礎年金は,死亡した被保険者の配偶者で一定の子を有する者に支給される。
B 付加保険料を滞納して,これを追納しようとする場合は,社会保険庁長官の承認を受けなければならない。
C 寡婦年金の受給権は,夫の死亡により遺族厚生年金を受給できるときには,消滅する。
D 特別支給の老齢厚生年金の支給を受けていた者は,老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができない。
E 障害基礎年金の受給権者は,老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができない。

[問 4] 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 障害基礎年金については,初診日の前日において,初診日の属する月の前々月までに被保険者期間がある者の場合,@当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が被保険者期間の3分の2以上であること,又はB初診日の属する月の前々月までの1年間に保険料未納期間がないことが支給要件として必要とされている。
B 死亡一時金は,死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算して3年以上ある者が死亡したとき,その遺族に支給する。
C 被保険者の死亡当時胎児であった子が生まれたときは,妻は被保険者の死亡当時にその子と生計を同じくしていたものとみなされ,将来に向かって,妻に遺族基礎年金の受給権が発生する。
D 日本国内に住所を有している者の国民年金の被保険者資格については,第1号被保険者,第2号被保険者,第3号被保険者とも国籍要件を問わない。
E 1年分の保険料を前納する場合,その額は割引されるが,毎月口座振替により保険料を納付する場合,その額は割引されない。

[問 5] 次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 市町村長は,被保険者に所得がなく,世帯主又は配偶者に保険料を納付することに著しい困難があると認めたときは,被保険者の申請により,保険料の納付を免除することができる。
B 第1号被保険者又は第2号被保険者から第3号被保険者へ種別が変更になったときは,14日以内に第3号被保険者の配偶者の属する事業所又は共済組合を経由して,市町村長に届け出なければならない。
C 第1号被保険者が60歳に達して被保険者資格を喪失したときは,国民年金手帳を添えて,当該事実のあった日から14日以内に市町村長に届け出なければならない。
D 被保険者が生活保護法による生活扶助を受けるに至ったときは,その該当するに至った日の属する月の翌月から保険料を納付することを要しない。
E 社会保険庁長官は,保険料を滞納する者があるときは,納付義務者に対して督促状を発することができ,その指定する期限は,督促状を発する日から起算して10日以上経過した日でなければならない。

[問 6] 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 寡婦年金は,死亡した夫が老齢基礎年金の支給を受けたことがあるときには支給されない。
B 障害基礎年金の受給権は,障害等級に該当する程度の障害の状態に達しなくなったときは,該当しなくなった日の属する月をもって消滅する。
C 繰上げ請求した老齢基礎年金の受給権は,請求を行った日に発生し,年金の支払は受給権の発生した日の属する月の翌月から開始される。
D 第1号被保険者が60歳に達したときは,その日に被保険者資格を喪失し,被保険者が死亡したときは,その翌日に被保険者資格を喪失する。
E 寡婦年金の額は,夫が第1号被保険者としての被保険者期間について受け取るべきであった老齢基礎年金の額の4分の3である。

[問 7] 次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 被用者年金各法の被保険者,組合員又は加入者の資格を取得した20歳未満の者又は60歳以上65歳未満の者も,国民年金の第2号被保険者となる。
B 子の有する遺族基礎年金の受給権は,子が障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときを除き,18歳に達した日の属する月の翌月に消滅する。
C 障害基礎年金の支給を受けていたが支給停止となり65歳に達して失権した者並びに遺族厚生年金の受給権者は,老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることはできない。
D 地方社会保険事務局長は,国民年金原簿を備え,これに国民年金の被保険者に関する事項を記録するものとされている。
E 年金給付を受ける権利は,その支給事由が発生したときから5年を経過したときは,時効によって消滅し,死亡一時金を受ける権利は,3年を経過したときに時効によって消滅する。

[問 8] 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
A 妻が遺族基礎年金を受給している間は,子に対する遺族基礎年金の支給は停止される。
B 夫が保険料を支払わない場合は,妻に連帯して納付する義務が課せられる。
C 付加年金の額は,老齢基礎年金の繰下げ支給又は繰上げ支給を受けるときは,老齢基礎年金と同様に増額又は減額される。
D 第1号被保険者に対しては,市町村長から,毎年度,各年度の各月に係る保険料について,保険料の額,納期限等の通知が行われる。
E 死亡した被保険者に遺族たる子がいない場合,妻は遺族基礎年金の受給権は得られない。

[問 9] 次の記述のうち,正しいものはどれか。
A 国民年金基金の加入員となったときは,その加入員となった日の属する月から付加保険料を納付する者でなくなったものとする。
B 妻に対する遺族基礎年金は,その者の所在が6ヶ月以上不明のときは,遺族基礎年金の受給権のある子の申請によって,その所在が明らかでなくなった時にさかのぼって,支給を停止する。
C 第3号被保険者の資格取得の届出をしなかった期間があるとき,届出をした日の属する月の前々月までの2年間を除いて,保険料納付済期間に算入しない。
D 不服申立ての審査請求をした日から30日以内に決定がないときは,審査請求を棄却されたものとみなして,社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。
E 船舶が沈没若しくは行方不明になった際現にその船舶に乗船し,行方不明となった者の生死が3ヶ月間分からない場合は,その船舶が沈没若しくは行方不明となった日から3ヶ月を経過した日に,その者は死亡したものと推定する。

[問10] 老齢基礎年金の資格期間に算入できる期間にならないものはどれか。
A 任意加入により国民年金の被保険者になることができる20歳以上60歳未満の期間のうち被保険者にならなかった期間。
B 第2号被保険者としての被保険者期間のうち,20歳未満の期間及び60歳以上の期間。
C 厚生年金保険の被保険者期間のうち,昭和36年4月1日前の期間。
D 厚生年金保険の脱退手当金の計算基礎となった期間のうち,昭和36年4月1日以前の期間。
E 日本国民であって日本国内に住所を有しなかった期間のうち,昭和36年4月1日以後の20歳以上60歳未満の期間。

 

 

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