就職活動の3つのミスマッチ

 


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 イチロー選手や松井秀喜選手がアメリカ で奮闘していますね。
 彼らが世界にはばたくことができた背景には、野球というスポーツが、リトルリーグからプロにいたるまで選手育成体制を整えているということがあります。全国の強豪が存分に切磋琢磨できる甲子園という場所があり、プロになってからも日米野球など世界レベルでしのぎを削る機会が用意されているといった環境が、松井、野茂、イチローといった優れた選手の輩出に結びついています。

 就職活動や公務員試験で心から納得できる結果を叩き出すためには、野球同様、土台から基礎を積み上げていく必要があります。「ミスマッチの現状」を根本から理解したうえで、体系的に対策に取り組むことが、きわめて重要なポイントです。
 にもかかわらず、現状はというと、学校でも学生団体でも就職スクールでも、しっかりしたカリキュラムで人材を育成しようとしている場所はほとんどありません。

 21世紀の社会をつくる皆さん個々人が就職のミスマッチを克服できない限り、皆さんの社会での自己実現が困難となるばかりでなく、日本経済の再生もありえません。
 就職活動を通じて、皆さんが経済的自立に向けての第一歩を力強く踏み出してくれることを期待しています。


■3つのミスマッチ

 

1、「企業・シゴト」と「学生」とのミスマッチ

 入社3年以内に会社を退職している人が、新卒の3割、短大卒の4割、高校卒の実に5割に上ります。これに、「辞めたいけれど我慢して働いている人」を加えると、想像を絶するほどたくさんの人が、ミスマッチに陥ってしまっていると考えられます。

 

2、「ゆとり教育」と「企業が求める能力」とのミスマッチ

 「ゆとり教育が生み出した若者」と「生き残りをかけて戦っている企業や組織が求める人材」とのへだたりの大きさが社会問題化しています。
 学生の皆さんの多くは、グローバルな大競争を繰り広げる企業で、社員として働くことの厳しさを肌で体験しづらい状況にあります。
 この状態で志望先のエントリーシートを書いたり面接を受けたりするのは、英語を知らずにアメリカを旅行するようなことになってしまいます。

 

3、就活対策のミスマッチ

 エントリーシート、面接などの採用選考は「相対評価」です。
 (マスコミ業界などでよくあるケースですが)「10,000人いて20人の採用」なら、その10,000人を比べて「よりいい人」を20人とる、というのが選考の基本原理となります。しかし、自分以外の 9,999人がどんな自己PRをして、どんな志望動機を伝えているのかの全容は、学生側にはわかりません。

 面接官は、ベテランでは、今まで自己PRや、志望動機、エントリーシート、面接、ディスカッションで1,000人以上の学生を評価し、そのデータベースが頭の中にインプットされています。面接官は、これまで、そしてこの年、評価してきた学生たちと皆さんとを比べているのです。
 この「他の膨大な数の学生と皆さんとを比べている『面接官の視点』」をとらえられていないために、大多数の人が、効果的に「他者との違い」を伝え切れていません。 


■3つの土台(「3つのミスマッチ」克服のために)

 

1、「リアルな情報」を積み重ねる。

 バーチャルな情報収集の手段であるインターネットだけでは、就職のベストマッチの実現は困難です。
 興味のある業界でのアルバイトや、職場インターンシップ、OB・OG訪問といったものが、「生の情報」集めの要となります。  

 

2、根本的な成長をめざす。

 OB・OG訪問や、国内外での職場インターン、志望業界でのアルバイトを通して、「現在の自分の実力」と「社会の第一線で求められている資質」とのギャップを早期に体感できるかどうかが勝負です。

 求められているのは、志望する仕事をするための「専門能力」と「プロジェクト遂行能力」の基本です。
 前者は、営業とかIT技術などの「専門スキルへの適性」
 後者は、NHKの人気テレビ番組『プロジェクトX』に見られるような、「自ら目標を設定し、困難を克服しつつチームで成果を出すチカラ」です。
 人事や面接官は、皆さんが「第一線で活躍できそうな人材か」を見たくてエントリーシートや面接を課します。

 表面をつくろうのではなく、上述の実力のうち「何がどれだけ足りないのか」を客観的に把握したうえで、皆さんの中身を磨くことが本質的な就活対策につながります。

 

3、「面接官の視点」でチェックし続ける。

 就職活動対策は、面接官の視点」で見たときに、「その他大勢の人とは違う、個性的なエントリーシート、面接になっているかどうか」が決定的なポイントです。
 「自分の頭で考え、行動し、判断すること」を基本としつつも、信頼できる就職コンサルタントや、(理想をいえば志望先の)面接官やリクルーター経験者、OB・OGにチェックしてもらうことが、就活対策の特効薬になります。


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■コーヒー・ブレイク

〜ボクが就職活動支援をしているワケ。’96.7.8.朝日新聞から〜

 

(記事前略) 

 東大、早慶など偏差値の高い大学受験者の利用が多い「通信添削のZ会」は、「受験の努力が就職で報われないケースが増えている」として、今春、Z会利用者のための就職支援セミナーを無料で実施した。

 同社の斉藤光男さん(31)が昨年、ボランティアで学生の就職活動を指導したのをきっかけに企画した。
 昨年、就職準備が遅れた慶応大の女子学生が縁故採用で食品会社の一般職で「妥協」し、つぶやいた言葉が今も斉藤さんの耳にこびりついている。

 「何のために自分は頑張って慶応に入ったのだろう・・・・・・」 

(記事後略)

 

 5年の歳月がたち、彼女から年賀状をもらった。資格試験に受かり、やりがいのある仕事へのパスポートを手にしたとあった。
 そんな知らせに接したとき、ボクはこの仕事をしていて本当によかったと思う。


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