ジェンダーの視点で絵本を読む

絵本は子どもがはじめて出会う文化の一つです。柔らかな感性が型にはめられたり、摘み取られることなく、すくすくと花開くことを願って、ジェンダーフリーの視点で絵本を読むことはとても大切なこと。今までとはひと味ちがった魅力な主人公達に出会える絵本を子どもと一緒に読んでみませんか?

日本文学者協会会員であり、トモエ文庫主宰の草谷桂子さんのお勧めのジェンダー絵本をご紹介します。 

 

元気な女の子・やさしい男の子

男女の枠にとらわれない、多様な個性で魅力的にいきる主人公が登場する絵本です。

*パイルドライバー 長谷川集平 作絵  温羅書房

*ぼくが一ばんつよいんだぞ 伊東美貴 作絵 ポプラ社

*にわさきのむし−しゃがんでみつけた小林俊樹 文  高橋きよし 絵  福音館書店

*ゆうかんなアイリーン ウィリアム・スタイグ作  おがわえつこ 訳   セーラー出版

*はなのすきなうしマンロー・リーフ作 ロバート・ローソン絵 光吉夏弥 訳 岩波書店

*おんなのこってなあに?おとこのこってなあに?

ステファニー・ワックスマン著 山本直英訳

自分らしくのびやかに

自分らしく生きている人は、他人の個性も大切にするものです。女の子も男の子も、大人も子どもも、夢を持ち続け、夢の現実にそっと手を貸す人がいる・・・そんな世界を描いた絵本です。

*とんでいったおなべ 神沢利子 作 岩村和朗 絵  ひさかたチャイルド

*野うまになったむすめ ポール・ゴーブル作 じんぐうてるお訳ほるぷ出版

*ふわふわしっぽと小さな金のくつ デュ・ボウズ・ヘイワード作  羽島葉子訳  マージョリー・フラック絵パルコ出版

*かあさんのいす ベラB・ウィリアムズ作・絵   佐野洋子訳  あかね書房

*ペレのあたらしいふく エルサ・ベスコフ作・絵  おのでらゆりこ訳 福音館書店

*ルピナスさん バーバラ・クーニー作・絵 ほるぷ出版

主体性のあるおひめさま

お姫様といえば、みめ麗しく素直。意地悪されたり不幸になっても、最後はちゃーんと素敵な王子様に助けてもらえる・・・これがお姫様話のパターンでした。でも、男性の手を借りなくても、自分で問題を解決していくお姫さまもたくさんいます。

*世界中のひまわり姫へ  永田萌 絵   小笠原みどり 文    ポプラ社

*のはらひめ  中川千尋 作  徳間書店

*トンデレラ姫物語  バベット・コール著  上野千鶴子 訳 松香堂

*紙ぶくろの王女さま ロバート・マンチ文 マイケル・マーチェンコ絵   加藤葵 訳  カワイ出版  

*おひめさまのけっこん バーナデット絵  ラッセル・ジョンソン文   ささきたづこ訳  西村書店

*あざみ姫 ヴィヴィアン・フレンテ文 エリザベス・ハーバー絵  徳間書店

昔話の中の女たち

 その国の風土から生まれ、次々と語り継がれてきた昔ばなしには、根底に明快な人間観、自然観があり、庶民の生活のやさしさ、哀しさ又生きるための知恵がさりげなく提示してあります。 先人は昔ばなしから何を伝えたかったのでしょう。

*つつじのむすめ 松谷みよ子 文 丸木俊 絵  あかね書房

*くわずにょうぼう 稲田和子 再話 赤羽末吉 画  福音館書店

*やまんばのにしき 松谷みよ子 作 瀬川康男 絵  ポプラ社

*女トロルと8人の子どもたち ヘルガドッティル作  ピルキングトン絵  山内清子 訳  偕成社

*バッファローのむすめ ポール・ゴーブル作  もりしたみねこ訳  ほるぷ出版

*せかいいち大きな女の子

ポール・ゼリンスキー絵 アン・アイザックス作  落合恵子・訳 富山房 

育児・家事をする男性

ひと昔前まで日本では「男は仕事・女は家庭」という性別役割分担の家族を描く絵本が圧倒的に多くありました。(欧米では2、30年も前から家事に参加している男性がたくさん描かれていましたが)

 でも最近、男性が当たり前のように自然体で楽しそうに家事育児をしている絵本があちこちで目にとまるようになりました。

*あそぼうあそぼうおとうさん 浜田桂子・作 福音館書店

*おりょうりとうさん さとうわきこ作・絵 フレーベル社

*こまるなあ おとうさん メイールシャレブ作  ヨスィ・アブルアフィア絵   いぬいゆみこ訳(イスラエル) アスラン書房

*なんでもパパといっしょだよ フランク・アッシュ作 山口文生 訳 評論社

*スモールさんはおとうさん ロイス・レンスキー文・絵  福音館書店

*おやすみアルフォンス! グニッラ・ベリィストロム作  山内清子 訳 偕成社

気づいたときがはじまり

特別考えなくても日々の生活は流れていきます。そして知らない内に私たちは「そういうもの」という枠の中で何の疑問もなく生活しています。

 でも、事件が起きたり、新しい違う生き方や視点を知ったりして今までの生活を見直す必要にせまられたとき・・・そう、それは自分も他者も変えるチャンスかもしれません。

*ラバンがきた日  サークルトライアングル作  おのさとし絵  はちのへウィメンズアクション

*学校やすんでとうさんと 梅田俊作・桂子 作・絵  岩崎書店

*ぼくがあかちゃんだったとき 浜田桂子 作・絵  教育画劇

*あたらしいぼく シャーロット・ゾロトウ文 エリック・ブレグヴァド絵 みらいなな訳   童話屋

*ねずみ女房    ルーマン・ゴッデン作  石井桃子 訳 福音館

*おんなのこだからレイフ・クリスチャンソン文   にもんじまさあき訳 はたこうしろう絵岩崎書店

ジェンダーをもっと知るために

1985年に批准された女子差別撤廃条約、男女雇用機会均等法、男女共同参画基本法の成立等、法的には女性の社会進出を後押ししてくれることになりましたが、企業、行政、家族などまわりの人の理解と思いやりがないと、実現不可能です。

 「絵に描いた餅にならないように」と、行政、民間組織、個人とさまざまな立場から発信された絵本です。

*おおきくなったら   落合恵子 文・企画 熊谷厚子 絵 静岡市国際・女性政策課

*たのしいな サークルトライアングル作 沢田真理 絵  はちのへウィメンズアクション

*おとうさんのおおきなポケット 相馬匡 作・絵 和歌山県女性センター

*アリーテ姫の冒険  ダイアナ・コールス作  ロス・アスクィス絵 グループ ウィメンズ・ブレイス訳 横浜女性フォーラム監修

*Oの物語 R・Mカンター作 三井マリ子訳 レターボックス社

*男女平等の本インゲル・ヨハンネ・アルネセン・アウド・ランボー ノルウェー男女平等の本を出版する会・訳

 

  

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