豪華絢爛歴史絵巻![]()
コスチュームプレーといわれる歴史物の映画は、史実に基づくものが少なくありません。でも、娯楽映画として脚色されたものも含め、その作品の魅力はなんと言っても豪華な衣装やセットにあると私は感じています。愛とロマンあふれるコスプレ映画をいくつかご紹介します。
エリザベス
恋に落ちたシェイクスピア
近年、立て続けに公開された作品「恋に落ちたシェイクスピア」(1998年)と「エリザベス」(1998年)にはエリザベス女王が登場します。若き日のエリザベスの恋とバージンクイーンと言われるまでの道のりを見るならケイト・ブランシェット主演の「エリザベス」、貫禄たっぷりの女王を見るなら「恋に落ちたシェイクスピア」を。実在のシェイクスピアを登場させてロミオとジュリエットを執筆するに至った経過がドラマ仕立てで話がすすむ「恋に落ちたシェイクスピア」はグイネス・パルトロウとジョセフ・ファインズ共演。女王役はジュディ・ディンチほか、豪華俳優陣。どちらも衣装やセットが見事です。
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同じく16世紀・・・運命に翻弄されながらも愛に生きたフランスの「王妃マルゴ」(1994年)の物語は、壮絶です。政略結婚を強いられながらも、恋人との愛に生きた王妃マルゴをイザベル・アジャーニーが情熱的に演じています。宗教対立を描き、フランス歴史を垣間見ることの出来る作品でもあり、フランスの美男俳優が楽しめる1作です。ダニエル・オートゥユ、ジャン・ユーグ・アングラード他。
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続いて17世紀にはいり、文豪トルストイ原作の「アンナ・カレーニナ」(1997年)があります。絶世の美女で人妻アンナにソフィー・マルソー。歴史の重みを感じながら、当時の女性の姿を見てみるのも興味深いものです。そして、フランスの16〜17世紀、ベルサイユ宮殿で贅沢三昧に暮らすルイ国王と取り巻きの女性たちがいました。「仮面の男」((1998年)では男性のきらびやかな衣装にも注目です。
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そして19世紀・・・「アンナと王様」(1999年)では、ジョディ・フォスターと香港のチョウ・ユンファが共演。イギリスからシャム王国に渡ってきたひとりの女性と国王との心のふれあいを描いている作品です。豪華な宮殿セットや象の名演技などもすばらしく、アンナのつつましやかな衣装も文句なしに美しい。
タイタニック
20世紀初頭の映画になると、有名な豪華客船の沈没を題材にした「タイタニック」(1997年)があります。当時の金持ちの衣装は、フリルやレース、大きな帽子・・・夜毎繰り広げられる船上パーティには庶民は縁がありませんが・・・。セリーヌ・ディオンの「愛のテーマ」はレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットのツーショットとともに甦る・・・。
華麗な衣装を見るには「エイジ・オブ・イノセンス」(1993年)「ある貴婦人の肖像」(1996年)などもおすすめです。
「エリザベス」 映画の前半は、誰が誰で、悪者は誰?味方は誰?・・・と思いをめぐらしていました。なにせ登場人物の中には顔を確認できる人もいれば、初めての役者さんも多くて・・・。 ケイト・ブランシェットという女優さんは、クセが無いように見えるのにとってもくせ者でした。だんだん表情が変わっていくのが手にとってみえました。序盤では、芯は強くても心優しく一人の男性を愛する乙女、と言う感じでしたが、徐々に強さを増し自立していき、最後にはあの白塗りになっちゃいました。(表情の変化はほとんどみえなくなる) エリザベスを中心にまわりの男達が描かれます。エリザベスに恋する男。陰謀を企てる男。策略結婚をせまる男。暗殺を狙う男。そして、もちろんエリザベスの力になる男。でも主役は誰が何と言おうとエリザベス。危険にさらされながらも強くなるエリザベス。失恋してなお強くなるエリザベス。 女装趣味のあるフランスのアンジュー公を振り、スペイン国王の求婚も断る、そして愛する幼なじみのレスター伯とも一緒になることはなく、「私は男妾をひとり持つが、主人はいらない」と言う意味の台詞を言ったとき、エリザベスの「英国との結婚」がはっきりした。女としての愛だの恋だのいう幸せではなく、国の安泰と国民のために生きることを選んだエリザベスはさすが!としかいいようがない。(まあ、そういう運命のもとに生まれてしまったのでしょう) ストーリーはどんどん展開していくのでわかりにくいところも多く、もっと具体的なシーンとか台詞を言ってくれたら親切なのに、と感じました。また、悪者(ノーフォーク公)は悪者らしくもっと裏で悪事を働くとかして説得力を持ってほしかった。エリザベスの側近のウォルシンガムは味方であるということをもっと具体的に態度で示す、とかして欲しかった。メアリー・オブ・ギースの暗殺などはパンフで知ったくらいで、あれよあれよという間に物語はすすむ。 ・・・とはいうものの、贅沢な映画だということは確か。エリザベスの衣装はもちろん、**公・**伯・**大使の身につける男性衣装もきらびやかで、女性の衣装に負けないくらいでした。 エリザベスとレスター伯のダンスシーンがあります。「ヴォルカ」という踊りを初めて見ました。情熱的なおしゃれなダンスのように思いましたが・・・。エリザベスの地位と彼女の思いの変化と共に、ダンスも変わっていきます。こういうダンスって今でも残っているのかしら、と興味津々。 船遊びのシーン、戦場のシーンなど外での撮影も豪華ですが、城の中で撮られた(特に上から見下ろすような角度)シーンはとても印象的でした。 最後に、東西を問わず女は政略結婚などの道具につかわれた歴史がありますが、エリザベスは強い意志を持ってそれをはねのけました。しっかりとした考えを持ち自立した女性は1558年に誕生していたのですね。 |
「アンナと王様」 国王の息子の家庭教師として息子とシャムに住むことになったイギリス女性と国王との文化・習慣・歴史・人種・他を越えた心の触れあいを描いています。 あらゆる面での考え方の違いから二人のぶつかり合いは避けられませんが、人間的にすばらしい国王と王がはじめて出会った意見を持つイギリス女性との間には目に見えない絆が芽生え始める・・・だからと言って、それが進展するわけもなく別れは当然やってくる・・・(^-^; 王が最高権力者といってもハンパじゃないのでびっくりしました。まさにハーレム状態・・・正室、側室、それぞれの子ども達がみんな仲良く暮らしているのが不思議でしたが、女性が権利を主張することがなければそれも可能なんだと納得しました。 そんな中でアンナは特別。意見をどんどん王に言い、新しい風を吹き込もうとした。もちろん急激な変化には対応出来ず王様もまた悩める一人でしたが・・・。 夜会の準備に貢献したアンナへのお礼として指輪を贈る王様がやさしい。「指が寂しそうだったから」と。受け取ることを拒んだアンナに対し、後で王様は彼女に言う。アンナは母親・家庭教師として生きていて、女として生きていないから指輪を受け取らなかったのだ、と。 ダンスシーンは2回・・・そりゃもう最後のシーンがなんとも言えず・・・(ダンスシーンフェチ?の私と致しましては・・・)最愛の人とのダンスはこうでなくちゃ・・・というもので大変満足でした。男性がとった相手の右手を自分の胸に重ね合わせ、密かに静かに言葉がなくても心臓の音が感じられる・・・ダンス・・・うっとり・・・(*^^*) 王様だってただの一人の人間として生きられたら、きっとアンナに対して愛の言葉のひとつもかけられたことでしょう。 アンナと王様の陰で、死をもって愛を貫いた若い二人の物語にも心を痛めました。 |
「王妃マルゴ」
フランス語の映画は苦手だし、歴史にもうといけれど、コスプレものが好きなので挑戦しました。『王妃マルゴ』の感想です。 カソリックとプロテスタントの壮絶な対立の中、双方の平和のためにという名目で新教徒の代表アンリと結婚させられる旧教徒マルゴ。だが、結婚初夜はカソリックによるプロテスタント虐殺の日となった。 華やかな愛のない結婚式のシーンから一転して虐殺シーンへ・・・その後はどろどろの陰謀の中、激しく生きるマルゴが描かれる。歪んだ家族との愛、宗教を越えたいきずりの青年との激しい愛、改宗を余儀されるマルゴの夫、不思議な友情と信頼、身内の裏切り・・・凄惨な時代の中で力強く生きるマルゴ。 イザベル・アジャーニーのマルゴが美しく魅惑的。陰謀を企てる母后が不気味。乱れた宮廷内の風紀もさることながら、マルゴ(当時の女性を代表しているとは思わないが)のセックスに対する大胆な価値観に驚かされる。 愛する人の首を抱くマルゴの表情がなんとも切ないラストでした。 「恋に落ちたシェイクスピア」 ひとつひとつのシーンが思い出されるのは、心に残っている証拠でしょうか。シェイクスピア文学は知らなくても、ひとつの映画の中に喜劇あり、ラブロマンスあり、とりようによっては悲劇にも、風刺があちこちに・・・いろんな見方が出来て楽しい映画です。(それなりのアクションシーンもあって、欲張りなほど何でもありの映画ではありませんか!) ゴージャスな出演者は、ルパート・エヴェレット、コリン・ファース、ベン・アフレック、ジェフリー・ラッシュ他。 |