2010年 京都集会
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  全国初のヘルペス脳炎・周辺疾患情報の場「SAKURA」京都集会

開会の挨拶 庄司先生開会の挨拶(庄司先生)

成人のヘルペス脳炎・周辺疾患情報の場「SAKURA」京都集会が、2010年10月23日午後2:00〜5:00、京都市国際交流会館において、盛会の内に開催された。「SAKURA」管理人大森夫妻、医療関係者を含め約40名の参加があり、第1部講演会と第2部患者・家族の情報交換の場が設けられ、家族を含めた急性期における診断・治療などの諸問題、2ndオピニオン、転院先のこと、後遺症の悩み、体験を通じた問題提起などが活発に話し合われた。



第1部 講 演 会

1. SAKURA管理人 大森による講演の部 基調報告では、先ずご自身のヘルペス脳炎の経緯が話された。2001年4月Web上にヘルペス脳炎・周辺疾患の情報の場「SAKURA」開設以来、ヘルペス脳炎・周辺疾患の情報提供、1000人を超える患者様と家族の方々からメールが寄せられた由、アンケート調査に基づき脳炎・脳症患者の社会福祉・公的支援が十分行き届いていない実情が報告された。

大森

社会福祉制度の現状 -アンケート調査の結果より-PDF


ゆうこさん

2. あるご遺族から「SAKURA」と研究への寄付をいただき、ご意志に沿って京都集会が開催に至ったが、ご遺族 ゆうこ様より劇症型ヘルペス脳炎の突然の発症、急性死亡時の大変な思いが語られた。

 

3. 国際医療福祉大学福岡リハ学部庄司は、最近のヘルペス脳炎の検討を加え、60歳以上のヘルペス脳炎例が11例中6例にみられ、高齢ヘルペス脳炎が稀ではない点、発症リスク要因に関し言及した。次に、性器ヘルペスに伴う神経感染症は夫婦間のトラブルが発生するなどの問題点が指摘された。非ヘルペス性辺縁系脳炎・卵巣奇形腫を伴う脳炎が増加傾向にあるが、ヘルペス脳炎との鑑別は治療が異なるため迅速さが要求される点が強調された。

庄司先生

ヘルペス脳炎/非ヘルペス性辺縁系脳炎の臨床PDF 


村上先生

4. 昭和大学神経内科の村上先生は、「SAKURA」を通じて実施した後遺症のアンケート調査の解析を報告した。ヘルペス脳炎患者さんでは、性格・行動の変化、記憶障害、見当識障害、運動障害、てんかんの各後遺症は、従来の報告と同等の頻度であった。ヘルペス脳炎群と非ヘルペス性辺縁系脳炎群を比較すると、味覚障害、嗅覚障害、排尿障害の頻度に差がみられた。脳炎の原因疾患ごとに後遺症の傾向に相違がある可能性があり、また、辺縁系脳炎の後遺症として嗅覚・味覚障害、排尿障害の存在はあまり知られておらず、周囲の人の認知度も高くない重要な問題と思われる。

辺縁系脳炎後遺症―アンケート調査の結果よりPDF

5. 大阪医科大学神経内科の中嶋先生は、ヘルペス脳炎の救命率を上げ、後遺症を軽減して社会的予後を改善するためには、免疫反応や炎症をコントロールして脳組織を保護することが重要で、その観点から抗炎症作用を有する副腎ステロイド薬を抗ウイルス薬と併用する意義を強調した。一方,非ヘルペス性辺縁系脳炎は、腫瘍や膠原病に関連した抗神経抗体の関与や自己免疫機序によって起こることが多く、ステロイド治療が主体となる。

中嶋先生
病態の解明・急性期治療PDF


(庄司)


第2部 交流会レポート

 
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