残業をしていたある日、目の前に座っていた同僚が言った。 「どこか旅行へ行こうよ」 会社もそんなに長く休めないことだし、近場がいいことで、 アジア方面で話は盛り上がった。 韓国で焼肉か、香港で買い物か... 何だか楽しそう。「よし、行こう!」 別の日あらためて旅行代理店へ出向き、パンフレットを見ながら検討に入った。 私は、食べ歩きツアーも買い物ツアーもどうでもよかった。 彼女とも意見が一致し、数々の遺跡や名所がある「タイランド」に行き先は決定。 初めてのアジア旅行ということで、心躍らせながらツアーを申し込んだ。 現地ではツアー参加者は私たち二人だけで、 コムさんという添乗員さんと5日間一緒だった。 日本に留学していたこともあるというコムさんは、日本語が達者。 彼のおかげで、旅行も随分と楽しいものになったと思う。 「またタイに来たら案内してあげるね」と言ってくれたコムさん。 空港では別れを惜しむ時間もなかったけど、本当に感謝してます。 ありがとう。 旅行中の移動は、ほとんどクルマ。 運転手さんがスピードをだすだす。 「一体何キロ出てるんだろう?」と思って恐る恐るメーターを見たら、 壊れてたよ。 観光をしてクルマに戻ってくると、思いっきりドアが開いてる! 待っているはずの運転手さんもいない!! もちろん荷物はクルマの中(貴重品は持ってたけど)。 しばらくすると運転手さんが大量の草を持って、遠くからやってきた。 どうやら刈ってきたらしい。 嬉しそうに一言 「これ、今日の晩ゴハンにするんだ」 タイのホテルには、歯ブラシがない。 そこそこのホテルに泊まったのに、ない。 歯ブラシぐらい持ってこい、と3歳年下の同僚に叱られる。 タイ料理はおいしい。 でも、お粥は自分で味付けをするのが前提らしく、 味が薄めである。 あーでもない、こーでもないと調味料を入れてはみるが、 もはやタイ料理でも何でもないものになっていた気がする。 私は、ずっとタイ料理を食べつづけたが、 同僚は飽きたらしく最終日は洋食を食べていた。 「白身魚のソテーやポテトフライをここまできて食べるか」と 反発の姿勢をとっていた私も、 少食の彼女を手伝うべく、一緒になって食べていた。 ますます絶好調な食欲。 タイ式マッサージにも挑戦。 薄暗い部屋でパジャマのようなものを着て、横になる。 足や腕など1時間くらいかけてマッサージしてくれる。 私の担当の人なんて、こともあろうに携帯電話かけながらやっていた。 こんなところまで普及しているのかと感心している...場合じゃない! 隣の同僚は目を開けた瞬間、「キレイヨー」と言われ、 その後ずっと目をつぶったままだったらしい。 象トレッキングツアーに行く前に、バイキング形式のレストランで昼食をとった。 お腹一杯食べた後、コムさんが言った。 「象にバナナを一個お土産に持っていってあげよう」 もちろん果物も食べ放題。 バナナも山積みになっている。 (一個って?一本のこと?いやまさか。象は大きいから一房だよね。) と勝手に決め込み、バナナ一房をわしづかみにした。 野球のグローブのようなバナナを抱えた私を見て同僚が、 「本当にそれ持って行くの?」 私「そうだよ。だってコムさんが一房って言ったもん」 二人揃って、バナナを抱えて店を出た。 と、その時コムさんの悲鳴のような声が、 「チガウヨー!ダメダヨー!」 逃げるようにその場を去ったことはいうまでもないでしょう。 クウェー川鉄橋の脇を歩いてみた。 線路の脇に一匹のコブタがいた。 「フガフガ」と私が鼻を鳴らすと、 そのコブタはハッと振り向き、 「ブヒ」と鳴いた。 人間相手のタイ語は全く通じないのに、 コブタのこの素早い反応はどうだ。 とまぁ、こんな具合に今ごろ思い出したように書いてみました。 他にもいろいろあったような気がしますが、またそのうちということで。 もとちゃん、また行こうね。 次のページへ 旅のおもいでへ TOPへ戻る |