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水頭症




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1. 水頭症とは
2. 水頭症の症状
3. 水頭症の治療
4. 日常

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水頭症とは

 脳のなかの脳脊髄液(以下、CSFと記す)が流れる通路である「脳室」や「くも膜下腔」にCSFが異常に大量にたまり、脳室やくも膜下腔が拡大した状態を水頭症といいます。
 CSFが異常に大量にたまり、頭蓋内圧が高い状態が続くと、脳の働きが悪くなります。さらにはCSFで圧迫されるために脳の容量が減り、その分、脳室やくも膜下腔が拡大します。

 これじゃあ、難しすぎてわからないですよね。

 では、ちょっと豆腐のパックを思い浮かべて下さい。
豆腐は水に浮かんでいるので、ちょっとした衝撃なら水が吸収してくれます。
また、きれいな水によって鮮度が保たれています。
毎日、パックの水を交換すれば日持ちもよくなります。

 脳もこれと同じようなものと考えて下さい。豆腐=脳で、水=CSFです。
どんどん産出されるCSFは脳内を循環し、古くなると吸収や排出されます。
水頭症は、このCSFの産出量が多すぎるとか,循環路(※参照)が塞がっているとか,くも膜の吸収が悪いといったことにより、脳内にCSFが溜り続けてしまいます。

   ※循環路
    CSFの循環路閉塞(最も多い閉塞はSylvius水道です。
    他には第四脳室の流出路(Luschka孔とMagendie孔),脳幹部周辺,
    大脳半球上のクモ膜下腔でもみられます。

 ここで再度、豆腐パックを思い出して下さい。
豆腐パック(脳室)の大きさは変わらないにも関らず、水(CSF)が産出し続けたとします。行き場の無い水(CSF)によりパックは膨らみ、やがて圧に絶えられずに豆腐(脳)は潰れて壊れてしまいます。
 そこで脳室内のCSFを脳室から排出し、脳を守る手術が必要になります。


水頭症のMRI画像の例
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水頭症の症状

 脳がCSFで圧迫されることにより、頭痛,嘔吐,痴呆,失禁,意識障害,歩行障害などの症状がでます。症状は脳細胞の障害の程度により、軽度から重度まで様々です。

【大泉門が閉じるころ(1歳2ヵ月〜1歳6ヵ月)までの症状】
  • 頭囲拡大(頭部の皮膚が引き伸ばされ、静脈が目立って見える。)
  • 落陽現象(眼球が下の方に下がって、太陽が沈むかのようになること)
  • 症状の変化(食欲不振,飲み込みにくい(燕下),嘔吐,甲高い声で泣く,緊張感が弱い,突っ張る,痙攣など)

【大泉門が閉じた以降(1歳6ヵ月以後)の症状】
  • 脳圧(こう)進症状:嘔吐,頭痛,乳頭浮腫
  • 脳神経症状:嗅覚麻痺,視力障害,眼振,斜視
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水頭症の治療

 異常にたまったCSFを取り除いて頭蓋内圧を下げるために、特殊なチューブを使ってCSFを頭蓋内から身体の他の部位に流す手術を行います。
主として、ドレナージ術(脳室内のCSFを体外に流す施策)とシャント術(脳室内のCSFを体内の他部位に流して吸収させる施策)があります。

 脊髄髄膜瘤がある子の場合、95%以上が水頭症があります。
そのうちV-Pシャント手術の必要な場合が85%程度と言われています。ただ、脳室の拡張が2・3週間〜数年で止まる場合があります。(正常圧水頭症)

  • 症状が軽かったり,長期的に治療する必要がない場合は、ドレナージ術(頭蓋骨に 1ヶ所穴をあけ、そこから脳室まで細い管を入れ、CSFを体の外に流し出す)を行います。
  • 上記以外の場合は、シャント術(脳室内にチューブを入れ、首の横の辺を経由してお腹のあたりまで細い管を入れ、随液を吸収させる)を行います。これをV-Pシャント(脳室−腹腔短絡術)と言います。また、V-Aシャント(脳室−心房短絡術)と言う方法もあります。
  • 水頭症の手術(シャント術)自体は難しい手術ではないそうです。
  • 最近のシャントシステムは、CSFの流出量をコントロール出来るように、ポンプモータが入っています。(流出量は磁石で調整します。)
  • 手術後の外見は頭の右か左にチューブのふくらみが見えるだけです。
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日常

 水頭症の管理は、
”シャントが機能していること”と、
”シャントを壊さないこと”が守られれば、比較的簡単です。

  • シャントがきちんと働いて(機能して)いれば、問題なく日常生活をおくれます。
  • 水頭症の手術後は定期的な通院が必要です。これは、「チューブが詰っていないか?」「CSFの流出量は適当か?」「シャント除去が可能か?」といった診療を行うためです。
  • 乳児の段階では、頭蓋骨も柔らかいので、頭囲をメジャーで計るのもシャント機能不全の判断材料に出来ます。
  • シャント機能不全の兆候と症状は次の通りです。これらの症状がでたら、すぐ医師に診てもらう必要があります。
  《乳児の場合》
    むずかる,イライラする,吐く,大泉門が膨れる,頭が大きくなる,
    ミルクの飲みが悪くなる,ぐったりする,眠ってばかりいる,
    落日現象がある(※),ひきつけ などです。
     ※ 上まぶたが上にあがり、黒目の下半分が下まぶたに隠れ、上方
       に白目だけが見える状態になります。
       ちょうど、太陽が水平線に沈む時のように黒目の下半分が下ま
       ぶたにかかるので、このように言います。
  《幼児の場合》
    さっきまで元気だったのにぐったりする,嘔吐する,フラフラする,
    眠りがち,痙攣発作,片麻痺 などです。

  • 乳児期や幼児期に水頭症の手術をする場合、成長を見越して、腹部のチューブは長めにしてあります。ですが、子供の成長に伴ってシャントチューブの長さも足りなくるので、将来的にはチューブの入れ替えをします。お子さんのよっても違いますが、小学校入学前くらいに行われるのことが多いようです。
  • 脳内にシャントシステムを長期間設置していると細胞塊などで詰まる(閉塞する)ことがあります。
  • 「体をぶつけ合うスポーツは避ける」,「手術や大掛かりな歯の治療をする時には抗生剤を投与する」などが留意すべき事項です。激しい運動で、チューブが断裂したり、腹腔からチューブが抜けてしまうこともあるようですが、必ずしもなるということではないようです。しかし、頭部のポンプ部分などは硬い材質なので打撲には注意が必要です。
  • また、頭部のチューブ部分や、頸部や前胸部のチューブが通っている部分を、強打したり,皮膚を強く引っぱったりすると、チューブが断裂することがあるそうです。さっきまで元気だったのに、水頭症の症状がでたら、すぐ医師に診てもらう必要があります。


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