第28回 宇賀渓から椿大神社まで

切畑の集落と釈迦ケ岳(人物はA君)


東海自然歩道第28回は宇賀渓から椿大神社まで歩いた。

平成17年9月27日(火)9時、会社の同僚A君の車に同乗し、川崎市郊外の自宅付近の広場から三重県湯ノ山温泉に向かった。湯ノ山温泉の御在所ロープウエイ駅に着いたのが15時、ゴンドラで御在所岳(1212m)の頂上に登った。地図では御在所山となったいるが、地元では御在所岳と呼んでいる。頂上に向かうにつれて雲が濃くなった。頂上は眺望絶佳ということだがこの日は西側がわずかに雲がきれて見えているだけだった。再びゴンドラで下り、今日の宿である涼風軒に着いたのが17時少し前だった。夜は宿のスナックでカラオケを少し唸った後、例によって囲碁の対戦となった。

翌28日(水)朝、宿のおかみさんが車で福王神社まで送ってくれた。そこを7時45分に出発、7時50分に東海自然歩道の分岐点に出た。そこからA君は直接切畑へ下りることにし、私だけ前回歩き残した宇賀川にかかる吊橋まで往復してから切畑へ下りることにした。吊橋到着8時50分、この橋はいまだに通行禁止となっている。谷川へ下りることは可能であった。ここは前回の上陸地点から100mくらい上流にあり、前回谷川を漕ぎ上れば自然歩道に出ることができた。しかしこれは後知恵であり、谷川をじゃぶじゃぶ歩きながら道を探す気にはなれなかった。吊橋から引き返し、切畑へ下りたら10時、A君が道ばたで椅子に座って待っていてくれた。捨ててあった椅子を見つけ活用したという。20分休憩してから切畑の集落に向かう。向こうに釈迦ケ岳(1092m)が見えていた。
切畑から尾高観音に向かう途中、道ばたに八風大石なるものが鎮座していた。尾高観音11時45分、ここで昼食とする。ところでA君に思わぬ事態が生じた。不整脈である。なかなか治まりそうにないので、大事をとって菰野町の病院で診断してもらい、私とは今晩の宿である希望荘で落ち合うことにした。私ひとり12時50分歩き出す。朝明川に沿ってさかのぼり、跨ぐように切れ目の入ったコンクリートの堰堤を跳び渡り、風越峠に登り着いたのが15時だった。そこから下りて希望荘に着いたのが15時50分だった。ロビーでA君が待っていた。聞けば菰野厚生病院で診断の結果は異常なしとのことだったという。まずは一安心!
希望荘は正式にはW三重県勤労者福祉センター「希望荘」という。その露天湯から東側を見渡せば、四日市市さらにその向こうに伊勢湾が見えるはずであるが、この日はかすんで見えなかった。晴れれば露天湯から見る朝日や満月はきっと素晴らしいことだろう。夕食は食べ切れないほどの品数が出た。夜は例の通り囲碁の対戦となった。

翌29日(木)は8時15分に希望荘を出た。A君もいっしょに歩いた。希望荘ではお土産に塩びき鱒を一匹づつくれたがそれがリュックの重荷となった。山越えして湯ノ山温泉へ、9時40分蒼滝に着く。二筋に流れ落ちる見事な滝であった。水量が多ければ一枚の屏風のようになるのであろう。そこから大石橋を廻って湯ノ山温泉バス停へ下りるのが正規のルーであるが、直接湯ノ山温泉の町中に下りてしまった。道行く中老の男性に聞いて大石橋を往復する。ここは大石良雄ゆかりの場所ということだった。

東海自然歩道は湯ノ山温泉バス停から宮妻方面へ山越えするのであるが、山崩れのため東海自然歩道宮妻峡通行止め、との表示があった。ルートは宮妻峡の手前でそれるはずなのでともかく行けるところまで行こうということにし、10時25分に出発し谷川をさかのぼった。ごつごつした岩を上るうち標識を見失った。変だと思って引き返したら、岩をトラバースする方向の向こうに何か標識らしいものが見えた。行ってみたら自然歩道の標識だった。きつい上り下りが続きその上山蛭に食いつかれた。気がつくと靴下の上から血を吸われていた。ようやく山を越え林道に出て雲母休憩所に着いたのが12時30分、そこで昼食とした。13時5分出発、宮妻口には14時25分に着いた。宮妻峡不通とあったのはこれよりさらに奥の峡谷のことであり、東海自然歩道はそちらには行かない。

今回はここまでにするか、椿大神社まで頑張るか相談の結果、椿大神社まで行くことにした。もみじの名所という楓谷を下り、用水に沿い歩き、茶畑の中を歩いているうち標識を見落としてしまった。右に曲がることを示す標識があったはずであるが、直進してしまった。人を見つけては椿大神社の方向を聞き、そんなことを3回もくり返し最後にようやく郵便配達の人に聞いて椿大神社の位置が確認できた。椿大神社到着16時20分、1時間近く遠回りした。ここは伊勢国一の宮、立派な神社である。タクシーを呼んで涼風軒に戻ったのが17時20分、そこからA君運転の車で帰途についた。


登るほどいよいよ深き山の霧
いただきし秋味重きリュックかな
田の向かう山どっしりと曼珠沙華
曼珠沙華標識失せて道を聞く