同人シンデレラ

第12夜

所変わって、ここは国王の部屋
王妃が凄い政治力の持ち主で国策のほとんどをまかなっているため、 すっかり影の薄くなった国王が今日もせっせと自室で盆栽の手入れをしていました。
しかしそんなボケ老人寸前の国王でも場内の騒ぎに気づいたようです。
「今日は何やら城内が騒がしいようだが・・」
ちょうど入ってきた王妃に国王はたずねました。
王妃は蝶のように可憐に響く声で答えました。
「春ですよ。王子に春がきたんです。」
国王は鼻で笑いました。
「フン、春か。
まったくあいつは、もういい歳なのにアニメばかりみて『もえもえ』言いおって。
あいつの頭の中は一年中春じゃわい。」
「あらあら、今度のはもっといい春ですわよ。」
「どういうことじゃ!?」

王妃は、王子が舞踏会であった娘に一目ぼれをして懸命に探していることを伝えました。
「な、な、な、なんと!?
うぬぬ、こうしてはおれん。
この期を逃しては、またいつ王子がその気になるかわからんからな。
王妃よ、なにを落ち着いておる?
とっとと王子を手伝わんか!!」
王妃は思いました。
『私がやることはもう終わらせてきましたから。
それにあなたが騒いでも何も変わりませんよ。』<キッツイです。王妃様…
でも王妃は思っただけで口には出しませんでした。(笑)



さらに所変わって、お城のVIP用小会議室に設置された「S捜索室」
(王妃の鶴の一声で緊急に設置されました。
「S」はもちろんシンデレラのこと。
便宜上の呼称がないと不便なのでとりあえず付けられました。)
ちなみにシンデレラのSではなく、シスプリの「S」。)

「まだ見つからないのか!!」
ホワイトボードの前で大声を出しているのは王子。
叱咤されているのはこの国の警視総監です。
この警視総監は現在の地位を得るために裏社会や闇企業の力を借りて出世したと噂される人物で、人脈だけは過去の同職者に類をみない広さを持っていますが、 人探しに非凡な才能を発揮できる男ではありません。

「おそれながら、名前も連絡先もわからず、衣類はコスちーむプレい。
しかも参加者が50万人以上ともいわれる舞踏会参加者から人を探すことは、 わが国の警察をもちましても容易ではなく・・・。」
「言い訳はもうよい。
まったく、敬が就任してから犯罪検挙率がガタ落ちと聞く。
せめてこういうときくらい役に立ってほしいものだな。」<母親譲りのキッツさ…
「ははっ、すでに先ほど各テレビ局にSが所持していたと思われる留意品 (何度もいいますがハードヤオイの原稿です)をFAXしてSの捜索を呼びかける放送を依頼いたしたりませれば、発見はまもなくかと。」

「いや、そいつは止めた方がいい。」
一同が声の方を見ると、 先ほどまでこの場にいなかった王子専属の護衛隊長 兼元学友 兼現悪友 (CV:○久保祥太郎<結婚おめ!)が立っていました。
ちなみに、先ほどまで羽付きリュックを背負った栗毛の娘を舞踏会でナンパして、 うぐうなアバンチュールを楽しんでいました
王子専属の護衛隊長なのに(笑)

王子が理由をたずねると、護衛隊長はとがったあごをつまみながら答えました。
「その原稿のストーリーはハードヤオイだ。
そんなものをテレビで流されたら、名乗りたくても恥ずかしくて名乗れないだろ。(<正解!)
それよりもっといい方法があるぜ。」

護衛隊長の推理はこうです。
@原稿の画力からみて、Sはバザーに参加している中堅以上、または抽選で漏れているサークルにいる。
Aストーリーからみて、ジャンルは女性向け創作または格闘ゲーム。
「これだけでも対象は1000サークル以下に絞れるはずだ。
少ない数ではないが、バザー申込書には代表者の住所と氏名が書かれている。
それで1000件なら実現不可能な数じゃないだろ。」

王子は喜び、自らもその訪問に参加することとしました。

一方、可能性を増やすため、テレビで原稿を使って呼びかける案も継続し、 こちらはSに配慮して問題部分に墨を入れて放送することとしました。

ちなみにこのときの墨の量について、保守派と改革派が緊急国会で激しく討論し、 表現の自由を主張する改革派が牛歩戦術の末、 墨の基準位置を陰茎の先側に3ミリ減らしました
このことは後にミリオンセラーとなった「国会怪法案百選」 で真っ先に紹介されることとなりますが、さし当たって本編とは関連が薄いので割愛。

第13夜へ続く  |  目次に戻る